昏睡状態の遠藤賢司が胃ガンで死去、享年70。フォーク・ロックシーンで活躍したエンケンがこの世を去る

訃報 音楽
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遠藤賢司

“エンケン”の愛称で親しまれていたシンガーソングライター・遠藤賢司さんが25日早朝、胃ガンによって亡くなられたことが明らかになりました。70歳でした。

これは遠藤賢司さんの公式サイトで発表されたもので、「遠藤賢司は、一昨年より胃がんを患いましたが、闘病を続けながら音楽活動を続けてまいりました。新曲のレコーディングに向け体調を整えていましたが、10月23日に入院となり、24日に容態が急変し、25日早朝、都内の病院で亡くなりました。享年70才でした。」と報告しています。

葬儀については、故人の意向を尊重して家族だけで執り行い、年明けに音楽葬を行う予定で、詳細は今後公式サイトで発表するとのことです。

遠藤賢司さんは大学浪人中の1965年に、昨年ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランさんの楽曲に触発されて音楽活動をスタートさせ、1960年代後半のフォークシーンで頭角を現し、1969年にレコードデビュー。

「純音楽」をテーマに数多くのレコードをリリースし、『夜汽車のブルース』『満足できるかな』『カレーライス』『東京ワッショイ』『不滅の男』『夢よ叫べ』などの楽曲を生み出し、多くのミュージシャンに影響を与えました。

遠藤賢司さんの代表曲『カレーライス』

また、漫画家・浦沢直樹さんの代表作『20世紀少年』の主人公・ケンヂ(遠藤健児)のモデルになり、2009年公開の『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』にも出演していました。

そんな遠藤賢司さんは精力的な音楽活動を続け、昨年6月には胃ガンであることをスタッフがブログやフェイスブックを公表しましたが闘病しながら活動を続け、19日には大阪・梅田でワンマンライブを開催予定で、秋には“原初的ハァドパンクアルバム”『GOD SAVE THE BAKATIN』のレコーディングも予定しているとのことでした。

しかし、ライブ開催2周間前の5日に体調不良を理由にライブを中止とすることが発表され、24日には昏睡状態に陥っていることが明らかになりました。

『サンケイスポーツ』によれば、2015年末から体調を崩し、2016年3月上旬にガンが判明し抗ガン剤治療をスタート。

それから1年後の今年3月にはテレビ番組に出演し、5月には南こうせつさんのライブにゲスト出演するなど回復傾向にあったようなのですが、8月ごろからは入退院を繰り返していたそうです。

そして、遠藤賢司さんの訃報を受けてネット上では、

  • 今朝、昏睡状態というニュースがあって、その直後に亡くなったのですね・・・残念です。まだまだ歌いたかったでしょうね。
  • 癌さえなかったら…歌のパワーはまだまだ半端なくて、いや、むしろここ近年更にパワーアップしていてどこまで行くんだ??ってくらいだった 残念
  • やはり亡くなったのですか…また時代の火が一つ消えた気がして残念だし淋しいですね。ご冥福をお祈りいたします。

などのコメントが寄せられています。

遠藤賢司さんが更新していたブログは19日が最後の更新となっており、「大阪クアトロ10月19日演奏できなかった事へのお詫び」として、本当はチケットを購入してくれたファンのためにもライブを開催したかったものの、ライブを行えるような状態ではなかったことから、悔しい気持ちを抱きながら泣く泣く中止を決定したということを綴っています。

それでもこの時点ではまだ前を向いており、新たなアルバムのレコーディングを行うことや、本『言音一致の純音楽家 エンケン(仮題)』を創るなど、今後の活動、目標について綴っていました。

そうしたことから、遠藤賢司さんは相当悔しい思いを抱きながら亡くなったのではないかと思いますし、多くのファンもまだまだ活動をしてほしかったと声を上げているのですが、これまで約50年にわたって音楽活動を続けてきた分、あの世でゆっくりと休んでほしいと思います。

遠藤賢司さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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