4人組バンドの“セカオワ”こと『SEKAI NO OWARI』のメンバー・Saoriさん(本名=藤崎彩織 31歳)の初小説『ふたご』(文藝春秋)が、今年下半期の「第158回 直木三十五賞(直木賞)」候補作に選出されたことが20日に発表されました。
直木賞は、ピース・又吉直樹さんが2015年上半期に受賞した「芥川龍之介賞(芥川賞)」とは違い、無名・新人、中堅作家による大衆小説作品に与えられる文学賞となっており、芥川賞と同様に毎年上半期と下半期の2回に分けて大賞作品が発表されています。
今年下半期の直木賞受賞作は、来年1月16日に選考会が行われ同日発表されます。
Saoriさんが今年10月28日に出した初小説『ふたご』は、ピアノが友達という孤独な14歳の中学生・西山夏子が、同じ中学の1年先輩で高校生・月島悠介と出会い、感受性の強い月島に翻弄(ほんろう)されながらも恋心を抱き、2人は「ふたご」のような関係を築いていきます。
そして、バンド活動を始めてメンバーと共同生活を送り、自分の居場所を見つけ成長していく2人の姿を描いた青春物語で、セカオワの誕生までを描いたような内容となっています。
Saoriさんがこの作品を書いたきっかけは5年前に、セカオワのボーカル・Fukaseさん(別名=深瀬慧 32歳)から文章を書くのが上手いからと勧められたことで、本業の音楽活動と並行して原稿を書き続け、途中で何度も諦めながら5年かけて全328ページの作品を完成させました。
<↓の画像は、SaoriさんとFukaseさんの写真>
『ふたご』というタイトルが決まったのはほぼ書き上がったころで、「同じ瞬間に生まれ、ずっと一緒に同じものをみて育っている自分の片割れみたいな相手って神秘的ですよね。恋人でも友達でも家族でもない。夏子と月島の物語の総称にふさわしいと思いました」とSaoriさんは語り、小説の内容が実体験と重なっているように見えますがその点については、「リンクしている部分はたくさんあるけど、していないポイントもある。読者の方に判断はお任せした方が、想像力が膨らむと思います」と話しています。
そんなSaoriさんの初小説『ふたご』は売り上げが好調なことから、出版から間もなく重版が決定し、累計発行部数は10万部(初版5万部)を突破しています。
『サンケイスポーツ』によると、近年はピース又吉さんの中編小説『火花』が芥川賞を受賞し、小説家としても活動するモデル・押切もえさんの短編小説『永遠とは違う一日』が昨年の「第29回山本周五郎賞」に選出されるなど、芸能人が書いた小説が文学賞の候補入りをして注目を集めているものの、直木賞候補になることは少なく、デビュー作が候補入りすること自体が異例だとしています。
なお、今年下半期の直木賞の候補作として選出されたのは、
- Saori(31歳):『ふたご』(文藝春秋)
- 彩瀬まる(31歳):『くちなし』(文藝春秋)
- 伊吹有喜(48歳):『彼方(かなた)の友へ』(実業之日本社)
- 門井慶喜(46歳):『銀河鉄道の父』(講談社)
- 澤田瞳子(40歳):『火定(かじょう)』(PHP研究所)
以上の5作品となっています。
そして、今年の直木賞候補にSaoriさんの『ふたご』が選出されたことに対しネット上では、
- 直木賞も堕ちたな。
- 直木賞候補って基準がそんなに低いの?って思ってしまう。他にもっといい作品はあります。
- アーティスト気取りの作家気取り。上っ面な感じの人にしか見えない。
- 直木賞は地に落ちたと思う。話題性を狙って有名人の作品を候補に入れてるね。
- 出版業界も話題作りに大変ですね。
- 話題先行型の芥川賞に比べ、直木賞はまだ実力主義だっただけに、今回の件は非常に残念。10月出版、しかも書き下ろしの処女作が候補ってあり得ないと思ったら、なるほど文藝春秋の刊行ね…。日本文学振興会は実質的に文藝春秋が仕切ってるので、同社から出た作品が圧倒的に有利です。ちなみに又吉の『火花』も文春からの刊行でした。芸能人に受賞させると大量部数を売れるという甘い蜜の味を忘れられないんでしょうね。おそらくSaoriさんが受賞すると思います。
などと批判的な声や冷ややかな声が数多く寄せられています。
『ふたご』が直木賞候補に選出されるという話は、5日前にニュースサイト『サイゾーウーマン』が報じており、『ふたご』は小説としても良く出来ている作品ではあると出版関係者は語りつつ、候補に選出された背景には『ふたご』の出版元『文藝春秋(ぶんげいしゅんじゅう)』の思惑が見え隠れしており、懐疑的な声が出ていると明かしています。
同関係者は、「実は『ふたご』は文藝春秋社長の肝いり作品で、今後ロングセラー化されることに大きな期待がかけられています。」と語り、ノミネートするだけでなく直木賞を受賞すれば、ピース又吉さんの『火花』(文藝春秋)と同様に売り上げを一気に伸ばすのは確実で、同時に文学界が盛り上がることから、実質的に直木賞を主催している文藝春秋は、話題性も高い『ふたご』を猛プッシュしているのではないかとみられているようです。
ピース又吉さんの『火花』や押切もえさんの『永遠とは違う一日』などが候補に選出された際にも、出版業界の盛り上がりを狙っての策略だろうという噂は囁かれており、週刊誌『週刊文春』などを出版する文藝春秋は確かに、出版前後から『ふたご』を猛プッシュしていたことから、やはり裏があるのではないかと感じます。
ある程度、話題性を狙うのも必要なことだとは思いますが、歴史があり作家たちの憧れである直木賞などの文学賞を、話題性ばかり重視し簡単に受賞させてしまうと賞の重みが無くなってしまうことから、芸能人の作品を選出することには慎重になった方がいいのではないでしょうかね…。
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- http://www.cyzowoman.com/2017/12/post_163800_1.html
あら?赤ちゃんいるのに本書いてたの?
そんな売れないでしょうね
甘い世界や