実態のない架空のファンドに出資させていたとして、投資コンサルタント会社『クエストキャピタルマネージメント』の社長・松井直幸容疑者(47)、同社が経営していた投資ファンド『AR2有限責任事業組合』の組員ら4人が、詐欺と金融商品取引法違反の容疑で逮捕されました。
投資ファンド『AR2』は2009年9月~2015年2月までの約5年半で、15都道府県の63人に対して実態のない先物取引の投資話を持ちかけ、毎月3%の配当金や利益を出し続けるなどと謳い、計約113億7,000万円を集めていたとみられ、集めた出資金については運用などしておらず、見せ金として出資者への配当に回したり、高級車好きの松井容疑者の車購入費、遊興費などに充てられていたといいます。
<↓の画像は、逮捕された松井直幸容疑者の写真>
松井容疑者はもともと証券マンで外資系証券会社で働き、投資のノウハウがあったことから独立して2000年に『クエストキャピタルマネージメント』を立ち上げたそうなのですが、2008年9月のリーマン・ショックによって資金繰りが悪化し、詐欺に手を染め始めたそうです。
クエスト社は、先物商品の一時的な価格差を利用して確実に儲かる「アービトラージ」という取引を掲げていて、「元本保証の上、必ず利益が出る」、「数百分の1秒単位の高速取引ができる独自のシステムを使うので、リスクはほとんどない」といい、毎月3%の配当を謳って顧客から金を集めていたものの、運用実態はほとんど無く、高速システム事態開発できていなかったのではないかとみられています。
そして、この詐欺に引っ掛かっていたことが明らかになったのが、シンガーソングライター・俳優のGACKTさん(43)、ギタリストの布袋寅泰さん、女優の江角マキコさんの3人で、14日発売の週刊誌『週刊新潮』がスクープしたことで話題になりました。
同誌によると、一般的な投資詐欺事件での1人あたりの被害単価は数百万円が相場だそうで、出資総額が113億円以上にも関わらず出資者が約60人とかなり少ないことから、大物を狙って出資を募っていたのではないかとみられ、芸能人たちもターゲットにされたようです。
GACKTさんは2012年に、東京都世田谷区にある自宅に国税局の査察が入り、2014年にはGACKTさんの元ファンクラブ運営会社『DEARS』、前事務所『GORDIE ENTERTAINMET』、映像制作会社『スキンクリエイト』の3社それぞれの社長が、イベントなどの経費を捻出するために架空の外注費を水増しし、所得3億円以上を隠していたとして、法人税法違反の罪に問われ、有罪判決が下されており、様々なトラブルが発生しています。
警視庁関係者によると、GACKTさんはかなり投資にのめり込んでいた様子で、クエスト社のファンドに出資をする際に世田谷の自宅を売却したといいます。
登記簿を見ると自宅は一昨年の2014年7月に売却しているといい、この家は界隈や芸能界では名所として知られていたとのこと。
約400平方メートルという広い土地に、地上4階、地下2階のデザイナーズマンションが建っており、地上階については事務所、スタッフの居住スペース、地下はGACKTさんの自宅になっていました。
<↓の画像は、GACKTさんの自宅兼事務所の外観と間取り>
GACKTさんの自宅スペースには、加湿器代わりに滝が流れていたり、古代ローマ風のバスルームの広さは30畳もあったりとかなり豪華で、ここには以前交際していた歌手のICONIQさんも住まわせていたそうです。
<↓の画像は、GACKTさんの自宅スペース>
この自宅はテレビ番組でも度々公開しており、豪華な自宅であることはよく知られていたのですが、投資の元手を工面するために、知人である九州の有名企業グループの社長に買い取ってもらったといいます。
なお、近隣の不動産屋の見積もりによると、土地だけで2億4000~3億円になり、建物を加えると計3億5000万円くらいで売れた可能性があるとのことで、もし全額を出資していたとすると相当なダメージを受けているとみられます。
この件についてGACKTさんの所属事務所に確認をすると、「自宅の売却と本件は関係ありません」と回答したものの、本人に確認した話として「親族が代表取締役をしていました会社(GACKTの著作権等を管理する個人事務所)にて資産運用目的で当該会社を信用し出資した事実はあるようです」「(被害届が)受理されているようです」「出資金回収の有無に関しましては無いと聞いております」と話し、実際に投資はしたものの、そのお金を回収できていないことを認めたとのこと。
また、別の被害者の一人によると、2013年夏に松井容疑者のフェラーリに乗せてもらったことがあり、フェラーリ愛好家繋がりでGACKTさん、LUNA SEAのボーカル・河村隆一さんと知り合ったと話していたといい、河村さんのことは「リュウイッちゃん」と親しげに呼び、コンサートに招かれるような仲にあることを明かし、GACKTさんのことは「ちょっと変わった人」だと話していたといいます。
この証言を受けて、河村さんの所属事務所にも松井容疑者との関係、ファンドに出資していたのかどうかを確認をしているのですが、「ご指摘の出資をしたことも、松井直幸という人物と親交を持ったこともないと本人が否定しています」という回答だったとのことです。
そして、GACKTさんがこのような詐欺の被害を受けていたことに対し、ネット上の反応を見てみると、
- Gacktの収入もかなり怪しい
- GACKTって金持ちなんだ、投資で稼いだのか?音楽で稼いだようには思えないな。
- なんか、GACKTだけは収入が謎。
- GACKTはそれなりに投資もしてただろうし、いろいろなファンドとの繋がりもあっただろうになんでこんなのに引っかかるかなぁ。すごい慎重そうなんだけど。
- GACKTって何であんなに金持ってるの?音楽って売れてる気がしないし、上手いことやってパトロンがいるんだろうね。芸能人って不思議。
- 一流芸能人なら、こんなのに目がくらまない
- 被害者とは言え、元々イメージの悪いGacktや布袋や江角が裏でこんな事してたんだって、余計イメージ悪くなった
- 義援金詐欺疑惑のガクト君が被害者??因果応報、自業自得だろ
などのコメントが寄せられています。
GACKTさんは本業のほかに、サイドビジネスを行っているという話は以前から週刊誌などのメディアによって報じられており、東京都内のラーメン店や焼肉店、宝石ブランドを経営、ゴルフ場を持つリゾート会社の株を取得し、投資勧誘やツアー企画などを手掛けているといった話が囁かれ、これらについては本当に行っていたのかは定かではないのですが、今年5月末に更新したブログで、「仲間と過ごす時間、会話から生まれるヒントがまた新たなビジネスを作る切っ掛けになる。よくよく考えると、音楽以外の仕事をするようになったのも、ソロになってすぐのことだった」と、詳しい内容については明らかにしていないものの、サイドビジネスを以前から行っていることを明かしており、「色んな多岐にわたるビジネスもそれなりに構築することが出来るようになった」とも綴っていました。
その1つとして、こうした投資を行っていたのかは定かではなく、どれほど出資していたのかは明らかにはなっていないのですが、GACKTさんは以前に比べて人気も下がり、メディアへの露出、ミュージシャンとしての活動も減っていて、収入も全盛期に比べてかなり減っているとみられるので、億単位の出資をしていたとしたらかなりのダメージでしょうね。
ちなみに、GACKTさんの愛車が昨年3月に売りに出されていたことが判明し、ネット上では大きな話題になっており、GACKTさんの愛車だと特定された理由は、ランボルギーニの創立50周年記念モデル「アヴェンタドール LP720-4 50°アニヴェルサリオ」(世界100台限定 5,598万8,100円)のボディをゴールドに塗り替え、ドラゴンのデザインを施すなどのカスタムをしていたことからなのですが、GACKTさんが以前語っていたところによると、国内に3台しか入荷されずそれを入手することができなかったことから、ヨーロッパで直に購入したといい、自分が納得するまでオプションを追加し、納車までに2年半を費やしたそうです。
そんな愛車のことを「自分の恋人のような存在」だと語っており、そんな車を手放したことから、かなりお金に困っているのではないかと囁かれていました。
<↓の画像は、GACKTさんが所有していた車の写真>
しかし、GACKTさんは昨年7月に『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)にゲスト出演した際に、世界のどこかにあるという海外の自宅兼レコーディングスタジオをテレビ初公開しており、GACKTさんは新車で4000万円ぐらいはするランボルギーニ・ムルシエラゴを運転して登場。
海外の自宅もかなり広く、自宅内にエレベーターがあるほどの豪邸ということから、かなり手広くサイドビジネスを行っていて、やはり相当な収入があるということなのでしょうか。
<↓の画像は、海外の某所にあるという自宅兼レコーディングスタジオの写真>
今回の事件では被害者になったGACKTさんですが、GACKTさんにも東日本大震災時に集めた義援金を着服したのではないかという疑惑など、黒い噂はかねてから囁かれており、黒に近いグレーとも言われていることから、この点についても今後明らかになることに期待したいですね。