香川照之『龍が如く 極3』出演に海外ファン反発、降板求め署名運動開始に賛否。性加害問題巡り不買宣言も…
俳優・香川照之さん(別名=市川中車 59歳)が、来年2月12日発売のゲーム『龍が如く 極3/龍が如く3外伝 DARK TIES』に出演することが先月発表され、過去に性加害問題を報じられた香川さんの起用に反発する声が海外で上がり、署名活動も行われていることを『ピンズバNEWS』(双葉社)が伝えています。
『龍が如く 極3』は、2009年に発売された『龍が如く3』のフルリメイク作品で一部キャストが変更されており、香川照之さんは高橋ジョージさんが声を担当していた武闘派組織『浜崎組』の組長・浜崎豪役に起用され、ビジュアルも香川さんをモデルにした姿に変更されました。
この他にも、元『雨上がり決死隊』の宮迫博之さんが、2019年の闇営業問題で降板となった同シリーズに復帰することも発表されました。
2人の起用はシリーズのファン等の間で大きな注目を集め、歓迎の声も上がった一方で批判も噴出し物議を醸していました。
<↓の画像は、『龍が如く 極3/龍が如く3外伝 DARK TIES』の出演者>
香川照之さんは2022年に週刊誌『週刊新潮』によって、2019年に東京・銀座の会員制クラブを訪れた際に、ホステスの下着を無理やり剥ぎ取って胸を触ったり、キスをしたり、若手の歌舞伎俳優とビデオ通話をしながらその様子を映し、同行客らにも下着の匂いを嗅がせるなどの行為に及んだとされ、これらの行為によってホステスは「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」を発症したと訴えているとのことでした。
香川照之さんはこの報道に対して、女性に不快な思いをさせたのは事実と認めて謝罪し、当時司会を務めていた情報番組『THE TIME,』(TBS系)や『トヨタ自動車』など複数のCMを降板したほか、2022年10月期放送のドラマ『アトムの童』(同)も降板し、代役はオダギリジョーさんが務めました。
ホステス以外にも、クラブのママに対する行為を巡ってもトラブルになっていることが週刊新潮に報じられており、しばらく炎上状態が続きました。
この騒動から3年経ちましたが、現在も香川照之さんはテレビに完全復帰できておらず、俳優としての活動は限定的となっています。
そうした中で『龍が如く 極3』に出演することが明らかとなり、龍が如くシリーズは日本の裏社会を生きる人々の姿を描きつつも、違法薬物を扱わなかったり、子供には優しくし粗末に扱わないなど、道徳観や倫理観を大事にしている面があり、性加害問題を報じられた香川照之さんの起用を巡って、海外ファン等の間でも物議を醸しているそうです。
ピンズバNEWSによると、龍が如くシリーズは海外人気も非常に高く、直近で発売のスピンオフ作品は日本よりも海外で売れ、購入者の大半が海外ファンだったとも制作サイドが明かしており、シリーズ8作目は発売から1週間で100万本以上を売り上げていたといいます。
そうした背景があり、香川照之さんの起用は海外ファンの間でも反発を招いているとし、「オンライン署名サービス『change.org』では《Remove Teruyuki Kagawa from his role as Goh Hamazaki in Yakuza Kiwami 3》として、香川さんの『龍が如く 極3』降板を求めるための署名活動が行なわれているんです。加害報道があり自身も非を認めている香川さんをキャスティングすることで、作品のテーマを損なう可能性があるのではないか、という主張です。賛同者の数は約1週間で5,100人ほどとそこまで大きな動きにはなっていないものの、無視できるものでもないのかと。また今回の起用をきっかけに、香川さんのセクハラ・暴力報道を再度伝える海外メディアもあり、波紋を広げています」
とゲームライターが説明しています。
<↓の画像が、署名活動ページのスクリーンショット>
この署名活動の趣旨について発起人は、龍が如くシリーズは道徳を扱った作品だと制作サイドが何度も明言してきた作品だとしたうえで、「シリーズ自体も、性的暴行や人間の倫理について何度も描いてきています。そうした中で、不正な性的行為を認めた人物を意図的に起用することは受け入れがたい行為です。私たちファンは、他者に現実的で取り返しのつかない害を与えた俳優を支持したくありません。そのため、龍が如くスタジオおよびセガに対し、香川照之を制作から外し、外見や音声を変更するよう求めます。」「香川照之の外見や声がそのまま残った状態で発売される場合、一部の署名者はゲームを購入しないことを誓います。」
としており、香川照之さんが降板しなければ作品を購入しないと宣言しています。
こうした海外での動きについて前出のゲームライターは、「国内では、香川さんの演技力の高さがゲームにいい効果を与えるのではないかといった声もあります。香川さんの俳優としてのキャリアを知っているがゆえの意見ですが、裏を返せば、そのキャリアがセクハラや暴行の問題を覆い隠しているとも言えそう。一方の海外では、香川さんのキャリアはあまり知られていない。だからこそ不祥事の部分にスポットがあたり、その起用が“作品のテーマを損なう”という指摘が浮かび上がるのでしょう」
と分析しています。
海外で物議を醸していることに対してネット上では、
- そもそも極道を題材したゲームだし
- イヤなら買わなきゃいいし、プレイしなきゃいいじゃん
- 刑事事件で逮捕されたわけでないからセーフでしょ
- どうせ賛同する彼らのほとんどが左翼やフェミでしょう
- ゲームならいいだろ…の時代じゃないんだね。むしろ世界的なファンのいるゲームの世界こそ、よりコンプラが求められるんだな
- 日本はセクハラ問題に疎い 何故敏感になれないのかな
- どうせ女性をモノ扱いする男性が起用したんでしょ
- やはり海外は厳しいよね てか、日本が寛容すぎるのか 男女平等とか女性問題に関して海外より日本は遅れてるんだろうな
- 当然こうした反応は織り込み済みの起用だろ
- 浜崎はオリジナルが良い
などの声が上がっています。
龍が如くシリーズと同じく、『龍が如くスタジオ』が制作を手掛けている木村拓哉さんが出演のゲーム『JUDGE EYES:死神の遺言』では、『電気グルーヴ』のピエール瀧さんが違法薬物事件を起こしたことによって降板させ、急遽キャラクターのモデルとキャスト変更を行いました。
また、宮迫博之さんも闇営業問題以降はキャストから外されましたが、騒動から7年近く経って復帰し、香川照之さんに関してもトラブルは2019年に起こしたもので、当事者間ではすでに和解していることなどから、龍が如くへの出演は問題無しとする声も多いです。
しかし、海外では性加害やハラスメント行為に対して日本よりも社会の目が厳しいほか、社会的に厳しい制裁が行われ、一度こうした問題を起こすと表舞台への復帰は難しくなる傾向にあります。
龍が如くシリーズは海外でも人気が高く、作品によっては日本よりも海外での方が売り上げが伸びていたとのことで、署名運動によって香川照之さんの降板はしないとしても、制作サイドは今後出演者選びにはかなり慎重になった方がよさそうですね。
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- https://pinzuba.news/articles/-/12505
- https://www.inside-games.jp/article/2024/11/03/161084.html
- https://www.change.org/p/remove-teruyuki-kagawa-from-his-role-as-goh-hamazaki-in-yakuza-kiwami-3