歌手・俳優の“ジュリー(JULIE)”こと沢田研二さん(さわだ・けんじ 70歳)が、17日17時から埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催予定だったコンサートをドタキャンし、中止の理由については「契約上の問題」と説明していたことで様々な憶測を呼ぶ事態となっていましたが、18日に沢田さんがメディアの取材に応じ、中止に至った理由を明らかにしました。
今年6月に古希(70歳)を迎えた沢田研二さんは、7月から来年1月にかけて全66公演を行う全国ツアー『沢田研二 70YEARS LIVE 「OLD GUYS ROCK」』を開催し、17日はさいたまスーパーアリーナ公演を17時から行う予定でした。
しかし、開場時間の15時半を過ぎても開場されることなく、開演予定1時間前の16時ごろに急遽スタッフが中止アナウンスを行い、「重大な契約の問題が発生したため、主催者、所属事務所が協議を重ねた結果、本日の公演は中止とさせて頂くことになりました」
と発表しました。
あまりにも突然のコンサート中止発表に集まったファン等は困惑し、このドタキャンに対しては批判の声も噴出する事態となっていました。
<↓の画像は、沢田研二さんの公式サイト掲載の謝罪コメント全文の写真>
そうした中で張本人の沢田研二さんが18日16時10分過ぎに、神奈川県横浜市内の自宅近くでマスコミの取材に応じ、コンサートが中止になった理由について、「さいたまスーパーアリーナでやる実力がなかった。ファンに申し訳なく思ってます。責任は僕にあります。これから取り戻せるようにできるだけしていきたい」と語りました。
<↓の画像が、自宅近くで取材に応じた“ジュリー”こと沢田研二さんの写真>
さいたまスーパーアリーナはイベントの規模、内容などによって会場の形を変更することが可能で、収容人数は約1万人~最大3.7万人まで対応することができるのですが、沢田研二さんは開演前に所属事務所やイベンター会社から、17日の集客状況について「9000人と聞いていたが、実際は7000人だった」と知らされたそうです。
そして、本番前のリハーサル時に会場を見渡すと、使用しない客席を潰しているブロックが目立ち、それを見て沢田研二さんは腹を立てたといい、「客席がスカスカの状態でやるのは酷なこと。『ライブをやるならいっぱいにしてくれ、無理なら断ってくれ』といつも言ってる。僕にも意地がある」と語り、会場側の判断ではなく自らのプライドでコンサートをドタキャンしたと説明しています。
また、開場時間の15時半まで事務所やイベンター会社からはコンサートを開催してほしいと懇願され、土下座までされて押し問答となったそうなのですが、沢田研二さんは条件に満たしていない状態では出来ないと固辞したといい、「今回はできませんと1分でも早くお客さんに伝えてほしかった。僕が帰らないと収まらないならと、15時45分くらいに帰った」と説明しています。
なお、17日のさいたまスーパーアリーナ公演については、後日チケットの払い戻しなどの対応を発表するとしていたのですが、振替公演を実施する方向で現在関係者と話し合っていることも明らかにしていました。
このように沢田研二さん本人がさいたまスーパーアリーナ公演をドタキャンした理由を説明し、やっと真相が明らかになったのですが、ネット上の反応を見てみると、
- ファンの人はこの日のために何ヶ月も前から予定を立てて楽しみに待っていたでしょうに…。そんな理由で中止にするなら交通費や宿泊費など返して欲しい。
- いっぱいにはならなくても、おじいちゃんになったジュリーのために昔からのファンが7000人もチケット買って、楽しみにしてくれてたんでしょう。意地なんかどうでも良い。観客がひとりでも演じるのがプロでしょうよ。
- 公演は振替になるなり、返金になるなり、対応はあるのだろうけど、早めの時間に移動してあった遠方からのお客さんの交通費やホテル代なんて、補償外でしょう?この日を指折り数えていたお客さんには、金銭以上の迷惑もかけたと思う。僕にも意地がというなら、太らないなり、別の意地も見せるべき。
- 【僕だって意地がある】となる気持ちも分かるけど、それでもファンが時間と費用をかけて会場まで来ていたんだからやるべきだったのでは。ジュリーより土下座までしたイベント会社の人の方が気の毒。
- 『埋まらなかった』ことより『埋めようとした』ファン心理を大切にすべきでしたね。そうでなければ埋めようとしたファンからも見放されますよ。
などのコメントが寄せられています。
沢田研二さんは過去にもコンサートをドタキャンしており、今から14年前の2004年10月に、茨城・水戸の県民文化センタで開催予定だった公演を直前に中止し、その理由について主催者側は「開催に際しての事前の取り決めごとを実現できなかった」と謝罪していたのですが、今回と同じくチケットの売れ行きが悪かったことで中止になったとみられています。
沢田研二さんは昔からかなりこだわりが強く、頑固者、短気ということはファンもよく知っていて、今回の件に対しても寛大な反応を見せているファンも多くいます。
しかし、中には30、40年ぶりにジュリーのコンサートに来たという方や、遠方からわざわざ高い交通費や宿泊費を出してまで来たという方も当然おり、そうした方たちからはやはり怒りの声が上がっています。
沢田研二さんとしてもプロのプライドがあることから、事前に言っていた人数よりも2000人も少ないことに怒るのも分からなくもないのですが、さすがに当日の1、2時間前にドタキャンというのはファンをバカにしており、遠方からわざわざこの日を楽しみにして来た人や、初めてジュリーのコンサートに来たという人もいたでしょうから、そうしたファンたちのこともよく考えて開催してほしかったなと思いますね。
今後また同じようなことがもし起きたとしたら、その時はヘソを曲げてドタキャンせずに、ちゃんと予定通りパフォーマンスを披露してもらいたいです。