市川猿之助が事務所クビも5年後に歌舞伎界復帰へ? 松竹が支援表明、舞台に立ち歌舞伎で償いたいの供述も…

自宅で両親の自殺を手助けしたとして、自殺幇助（ほうじょ）罪で起訴された市川猿之助被告（本名＝喜熨斗孝彦 きのし・たかひこ 47歳）の判決公判が17日に行われ、ギリギリで実刑判決を免れました。

市川猿之助被告は今年5月に、週刊誌『女性セブン』によって自身のセクハラ・パワハラ疑惑などを報じられることを知り、「歌舞伎界に迷惑がかかり、続けることができない」「死ぬしかない。耐えられない」と考え、それを両親にも伝えたところ、母・斗延子さん（享年75）が「分かったけど、あなただけではダメ。私らも逝く」と語り、5月17日にすり潰した大量の向精神薬を水に溶かしたものをコップに入れ、それを手渡して飲ませ、向精神薬中毒による自殺を手助けしたとしています。

市川猿之助被告は起訴内容を認め、事件を起こした理由について、かねてから自殺願望を抱えながら仕事をしていた中で、女性セブンにセクハラ・パワハラ疑惑などを報じられることを知って「地獄の釜が、バカンと開いてしまった」などと語り、両親に自殺の意思を伝えた理由についても「このまま死んだらビックリさせてしまうと思った」と説明しました。

そんな市川猿之助被告に対して検察側は、「被告の責任は重い」「両親は自殺の意思を有していたものではなく、被告の気持ちを酌み、自殺を決意した」「両親に与えた影響は大きい」として、懲役3年を求刑していました。

一方の市川猿之助被告の弁護側は、歌舞伎の興行を手掛ける『松竹』や親族等による4通の上申書を提出し、執行猶予付き判決を求めていました。

そして、今日行われた判決公判で裁判官は、「自殺ほう助を選択したことは短絡的で、当時は被告の思考が自身の立場などを踏まえ、狭いものとなっていたことを前提としても、経緯や動機に酌むべき事情が多いとは言えない。刑事責任は軽視することはできない」としながら、市川猿之助被告が後悔の言葉を述べて反省の態度も示し、前科前歴も無いことや、関係者が更生を支援する意志を示していること等を考慮し、「懲役3年・執行猶予5年」の有罪判決を下しました。

この判決を受けて市川猿之助被告は松竹を通じてコメントを発表し、両親の自殺を手助けしたことについて、「失意のどん底で決意したこととはいえ、常に自分を見守ってくれた父と母を巻き込んでしまったこと、そして、歌舞伎界を含め、多くの皆様に治癒し難い傷を負わせてしまったことに対し、言い表せない罪を感じています。自分の記事が世に出るとき、そのこと自体により、四代目猿之助を継承した自分が『猿之助』という名前のみならず、歌舞伎界という大きな伝統と文化に対し深い傷を与えてしまうこと、また成長を歩み続けている猿之助一門のみんなを暗闇の中に放り出すこと、その現実の大きさから自死を選んでしまいました。どん底の中で生き長らえることを選ばなかった自分の弱さを責めるしかありません」などと後悔の念を綴り、当時は自殺することしか考えられず、「自分の精神状態の異常性すら理解できない状況に陥っていました」としています。

また、事件後は毎日あの日のことを思い返し、「死んでしまいたい」「明日命が終わっていないか」と思うこともあったものの、周囲や病院関係者の助けでその気持ちも治まっていったと明かしています。

最後に今後については、「今後は、生かされた自分に、これから何ができるか考えていきます。これからは、一人で抱え込まずに、自分の弱さも自覚し、周囲の方々に相談し、助けていただきながら、一日一日一生懸命に生きていこうと考えています。本当にご迷惑をおかけしました。」と綴っています。

松竹もコメントを発表し、市川猿之助被告の今後について「現時点ではまったく白紙の状態でございます」とした上で、「これまでの歌舞伎界への貢献に照らせば、本人を是非支えて参りたいと存じますが、本日の判決をどのように受け止めるか、弊社としても本人と時間をかけて話し合い、また、今回の件が社会全体に与えた影響や責任からも目を逸らさず、皆さまからのご意見にも耳を傾けながら、進むべき道を共に模索して参りたいと思います。」と報告しています。

さらに、市川猿之助被告のハラスメント報道について、「事実認識はございませんが、今後然るべく確認を行い、その結果に応じて必要な対応を行って参る所存です」としています。

市川猿之助被告の所属事務所『ケイファクトリー』も公式サイトでコメントを発表し、「市川猿之助本人からの申し出により本日11月17日付で弊社との契約を終了することといたしました。現状弊社としても今回の事件が社会に及ぼした影響や、社会的責任等を鑑みるにマネージメントは難しいと判断し、双方合意のもとこの結論に至りました。」と契約終了を報告し、今後この件で会見などは行わないとしています。

そして、市川猿之助被告の執行猶予付き判決、コメントを受けてネット上では、

• 自分の醜聞をごまかすために親を殺して実質お咎めなし すげえな
• 死人にクチナシ
• 二人殺して執行猶予ですか？しかも睡眠薬で殺したって無理筋の供述なのに
• 上級無罪いいかげんにしろ
• 上級割引かよ、腐ってんな
• は？ 2人の命を奪った上に証拠も隠滅してるのに？ しかも原因が身勝手なパワハラ報道が理由だろ？
  マジで上級国民の忖度判決じゃん　つまりこれから同じ事件が起きても執行猶予付くんだな？
• もう殺人だったとしてもこれと似たような状況なら罪軽くなるな
• PTP包装シートを処分して親の顔にビニール袋を被せても殺意が証明できずに執行猶予がつく国があるらしいな
• この執行猶予判決が悪しき判例にならない事を願うよ　この判例を利用すればね、してはいけない事も出来てしまうわけで

などの声が上がっています。

市川猿之助被告が自殺幇助罪（法定刑：6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮）で起訴され、検察側の求刑懲役が執行猶予が付くギリギリの3年だったことにより、執行猶予が付く可能性が高いと予想されていただけに、今回の判決には特に驚きはありませんが納得はできないですね。

両親の死因は向精神薬中毒の疑いとされていますが、市川猿之助被告は事件後の取り調べで、向精神薬を飲んだ後には両親の頭にビニール袋を被せ、テープで止めたことも明らかにし、これはネットで検索したところ「一番苦しくなく眠るように死ぬことができる」と知ったからだと述べています。

また、両親に対しては自分が死を勧めたわけではなく、本人の意思によるもので、その方法も任せると言われたことで両親の自殺を幇助したとしているのですが、結局のところ死人に口無しで、市川猿之助被告は証拠隠滅も図っているだけに、自分に都合の良いように事実を捻じ曲げ、作り話をしている可能性も十分あります。

いずれにせよ、両親の死に関与したことは紛れもない事実で、ここまでの事件を起こしながら執行猶予が付くというのは解せないとしてネット上でも批判が噴出しており、歌舞伎への復帰に対しても否定的な声が多く上がっています。

松竹は今後について、白紙状態としながらも市川猿之助被告のサポート継続を明らかにしており、猿之助被告も検察の取り調べで、「自分には歌舞伎しかない。許されるのであれば、歌舞伎に関わり、舞台にも立ちたい。歌舞伎をすることで償っていきたい」と述べているだけに、執行猶予が明けたころに復帰というのは既定路線なのかもしれません。

しかし、市川猿之助被告は複数の人物に対するパワハラ・セクハラ問題等も報じられていますし、猿之助被告がもし復帰となった場合、歌舞伎界のイメージがさらに悪化する可能性も高いだけに、このまま引退した方がいいかと思いますが、果たして今後どうなるでしょうかね。