1980年代に活躍した日本を代表するパンク・ロックバンド『ザ・スターリン(THE STALIN)』のボーカルで、解散後はソロ活動を行っている遠藤ミチロウさん(本名=遠藤道郎 68歳)が誕生日を迎えた15日、「膵臓(すいぞう)ガン」で入院し、手術を受けていたことを公表しました。
遠藤ミチロウさんはこれまで精力的に活動を続け、アコースティックライブを行うなどしていたのですが、8月末に体調不良による入院と療養を理由に、出演を予定していた野外ロックフェスや全国各地でのライブ出演を見合わせていました。
8月末から9月にかけて公式サイト上では、8月中旬から体調を崩して治療を続けていたものの、9月中旬から再び入院して療養に専念することになったとし、これを受けて10月、11月に開催予定のライブへの出演中止を報告しており、今後については体調の経過を見て改めて報告するとしていました。
それから2ヶ月が経過し公式サイトが更新され、8月下旬に検査を受けたところ「膵臓ガン」だと診断され、先日無事に手術を終えたことから、現在は自宅で療養しているといい、復帰時期は現時点ではまだ未定のようです。
<↓の画像は、所属事務所発表のコメント全文>
サイトには遠藤ミチロウさんのコメントも掲載されており、「8月以来体調崩し、入院し、ご心配をかけてます。今年いっぱいのライブスケジュールも全てキャンセルになってしまい、ご迷惑をかけてます。申し訳ありません。」
と、病気によってライブ出演をキャンセルしたことを謝罪しています。
病気や現在の状態については、「実は入院の検査の結果、膵臓癌であることがわかり、体調の回復を待って、10/22にようやく手術をしました。先日退院して今は自宅通院治療とリハビリに勤しんでます。いつ頃元気になって、また歌えるようになるかは予測がつきませんが、今後ともよろしくお願いします。」
としています。
<↓の画像は、遠藤ミチロウさんのコメント全文>
そして、この発表を受けてネット上では、
- 何度も生死の淵から戻ってきたし、今度のガンも克服してステージに戻ってくると信じたい。68歳の誕生日を迎えたばかり、まだまだ現役で見たい。
- 異変を感じた時点で現在進行形、手術出来たなら希望も有る、抗がん剤が合えば助かる可能性も有る、半年が勝負頑張って下さい。
- 遠藤ミチロウは確かにパンクロックの草分けなんだけど、今も各地のお祭りだとかロックフェスで楽しそうに演奏している。
過激さを求められていたスターリン時代も良いけど、今、祭りの櫓の家で楽しそうにギターを引き鳴らしているミチロウも良い。癌に打ち勝って欲しい。 - 過激なパフォーマンスで一世を風靡したが、人間的な魅力が素晴らしい人です。しっかり療養して長生きしてほしい。
- 膵臓がんは気づいたら手遅れってパターンがほとんどだけど、手術できたのなら希望はあると思うので頑張ってほしい
などのコメントが寄せられています。
遠藤ミチロウさんと言えば、1980年~1993年にかけて活動したスターリン時代の過激なパフォーマンスが今もなお語り継がれるほど有名で、ライブ中に豚の内臓や頭を客に投げたり、下半身を露出して色々したりといったことで一躍注目を集め、パンクバンドながら後楽園ホールを超満員にさせるなど当時は高い人気を得ていました。
1993年にスターリン解散後はアコーステックでのソロ活動に力を入れていき、ギター1本で全国各地を周るツアー行なったり、様々なミュージシャンらと共にバンドやユニットで活動しているほか、俳優・監督としても活動し、宮藤官九郎さんが監督した『少年メリケンサック』、2012年放送のドラマ『家族のうた』(フジテレビ系)に出演したり、2015年公開の映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』では監督・主演を務めるなどしています。
そんな遠藤ミチロウさんが体調不良を理由に、8月からずっと休養を続けていたことで多くのファンらから心配の声が上がっていたのですが、「膵臓ガン」ということが判明したことによって、より今後を心配する声が相次いでいます。
膵臓ガンは早期発見が難しいとされており、膵臓は症状が表に出にくいことから「沈黙の臓器」とも呼ばれているほどで、膵臓ガンに関しては進行スピードが早いことに加えて、治療方法が確立されていないことによって、他のガンと比較しても生存率が極めて低くなっています。
膵臓ガンの治療方法は切除手術が根治治療となっているものの、発見された時にはすでに症状が進行していることが多いことから、発見時には手術不能というケースが多く、5年生存率は部位別のガンの中では最下位となる5%となっており、もし手術が出来てもリンパ節への転移などがみられ、切除しても約7割が再発するというデータもあります。
そうしたことから、膵臓ガンが発覚した遠藤ミチロウさんは非常に厳しい状態にあるかとは思うのですが、今後またいつかステージに復帰し、ファンの前でギターを掻き鳴らす姿を見せてほしいです。