ニュース番組の芸能人キャスター・コメンテーター不要論が再燃。シシド・カフカと板垣李光人らnews zeroに起用、ネットで物議

春の改編で日本テレビが、情報・報道番組『news every.』と報道番組『news zero』のリニューアルを行い、それぞれに芸能人らをレギュラー起用したことで批判が噴出する事態となっています。

『news every.』（月～金曜15時50分）では、月・火曜キャスターとして元プロ野球選手の“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹さん(35)、水・木曜キャスターとしてモデル・女優の桐谷美玲さん(34)が起用されました。

＜↓の画像は、『news every.』キャスター陣の写真＞

(左から）桐谷美玲さん、メインキャスターの森圭介アナと鈴江奈々アナ、斎藤佑樹さん

一方の『news zero』（月～木曜23時、金曜23時30分）は、引き続き月曜キャスターとして嵐・櫻井翔さん(42)が出演するほか、火曜パートナーに女優・波瑠さん（はる 32歳）、水曜パートナーに俳優・板垣李光人さん（いたがき・りひと 22歳）、木曜パートナーに歌手・ドラマーで女優のシシド・カフカさん（本名＝宍戸佑名 38歳）を起用しています。

＜↓の画像が、news zeroの曜日パートナー就任の波瑠さん、板垣李光人さん、シシド・カフカさんの写真＞

『news every.』では今年3月まで曜日キャスターは、徳島えりかアナ、辻岡義堂アナ、市來玲奈アナ、河出奈都美アナが担当しており、これまでは日本テレビのアナウンサーが務めていました。

一方で『news zero』は3月まで曜日パートナーは、筑波大学の准教授などを務めるメディアアーティストの落合陽一さん、クリエイティブ・ディレクターの辻愛沙子さん、元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗さん、その他に月日替わりで様々なタレントを起用していました。

そして、この大胆なリニューアルを巡ってネット上では、

• タレントは不要、有識者とアナウンサーで十分
• 女優や俳優やタレントがMCやる番組ホント増えたよね。正直何が良いのか分からない。自前のアナウンサーだけじゃダメなの？
• 当たり障りのないこといって深刻な事件や政治的なニュースにはノータッチ
  作り笑いしてカメラに綺麗に映ってればいいんだろ　こんなのキャスターと呼ぶなよ　扱うニュースまで軽く感じさせる
• 情報番組では無くてバラエティー番組なんでしょ
• 櫻井翔なんかその典型だけど、なんで芸能人のキャスターごっこに視聴者が付き合わないといかんのか。
• タレントにコメントを求めるたびに、チャンネル変えてるのでZEROをちゃんと観なくなりました。薄っぺらい感想聞いてもねえ
• ニュース番組にタレントは必要？と言うならば、Nスタのホラン千秋さんや、めざまし8の谷原章介さんは問題でないの？
• 芸人や多様性かどうか知らないけど、外人やハーフを置いて専門知識もない　人間にずっと喋らせてる方が異常だよ
  専門家をその都度おいて言うならまだしも、何でもかんでもそれに言わすのっておかしいだろ
• 純粋にニュース見たいならNHKへどうぞ！ 出るって前もって説明してるのだから、見たくなければ見なけりゃいい
• 波瑠さん好きだから、こないだのニュースゼロ見たけどやっぱりなんか違うね…プロ野球とかのニュース見ても絶対なにがなんだか全くわかってないよね…笑
  コメントは恐らく事前にこのニュースでコメント求めますみたいな打ち合わせはやってそうだけど

などの声が上がっており、物議を醸しています。

news every.とnews zeroに限らず、情報・報道番組などでタレントがキャスターやコメンテーターを務めることはよくありますが、コメント内容が薄っぺらかったり、信憑性に疑問を抱く発言をすることも多々あることから、かねてからニュースを扱う番組に芸能人を起用することに対して否定的な声が多く上がっています。

それでも各テレビ局が芸能人を起用し続ける大きな理由は視聴率獲得のためとされ、週刊誌『フラッシュ』のWeb版『SmartFLASH』によると、現在はコア視聴率（13～49歳の個人視聴率）が重要視されていることから、コア層の視聴率アップを目的に同年代ぐらいのタレント起用が増加しているようです。

news every.に関しては、3月までメインキャスターを務めていた藤井貴彦アナが番組を降板、news zeroに移籍したことで番組の視聴率低下が懸念されており、それを回避するためにかつてnews zeroで火曜キャスターを務め、まずまずの好評価を得ていた桐谷美玲さん、さらに中年層の人気・知名度も高い斎藤佑樹さんが起用されたとみられますが、現時点では厳しい声が目立ちます。

ただ、リニューアル後の視聴率は前4週間と変わらず、現在も同時間帯トップの数字をキープしており、今のところ数字には影響を与えていません。

一方のnews zeroは、『報道ステーション』（テレビ朝日系）に次いで人気が高い報道番組で、コア視聴率も同時間帯トップクラスの数字を獲得しており、その背景には若者の視聴を意識した内容、キャスティングがあるとされ、さらに数字を伸ばすために櫻井翔さんをメインキャスターに昇格させるのではないかという報道もかねてから飛び交っています。

そんなnews zeroで新たに、波瑠さん、板垣李光人さん、シシド・カフカさんが曜日レギュラーとして起用され、これによって若い層が番組を視聴するきっかけに繋がり、様々なニュースに触れる機会が増えるなど、芸能人の起用には良い面もあると思います。

しかし、芸能人の起用により報道色が薄れ、バラエティ化しているとして不満の声も多く、テレビ番組はスポンサーで成り立っているだけに視聴率を重要視するのは当然ではあるものの、番組の質などを落とさないことにも努めてもらいたいです。