2024新語・流行語大賞は「ふてほど」。ドラマ『不適切にもほどがある!』略称が受賞で物議。主演の阿部サダヲも困惑…
今年の『2024 ユーキャン新語・流行語大賞』が2日に発表され、1月期放送の阿部サダヲさん主演ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の略称「ふてほど」が大賞に選ばれ、ネット上で物議を醸しています。
今年の新語・流行語大賞候補の30語は先月発表され、エンタメ・スポーツ関連のワードでは「ふてほど」のほかに、『ロサンゼルス・ドジャース』の大谷翔平選手が達成した50本塁打・50盗塁を表す「50-50」、パリ五輪で初採用された「ブレイキン」(別名=ブレイキングダンス)。
パリパラリンピックの車いすテニスで金メダル獲得の小田凱人選手の言葉「やばい、かっこよすぎる俺」、パリ五輪のやり投げ金メダリスト・北口榛花選手の言葉「名言が残せなかった」。
ヒップホップユニット『Creepy Nuts』の曲タイトル「Bling-Bang-Bang-Born」、菅田将暉さんの弟で歌手・こっちのけんとさんの曲タイトル「はいよろこんで」。
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『虎に翼』で伊藤沙莉さん演じるヒロインの口癖「はて?」、ドラマ『地面師たち』(Netflix)のピエール瀧さんの名台詞「もうええでしょう」。
この他に、「アサイーボウル」、「裏金問題」、「コンビニ富士山」、「カスハラ」(カスタマーハラスメントの略)、「初老ジャパン」、「新紙幣」、「ソフト老害」、「トクリュウ」(匿名・流動型犯罪グループの略)、「令和の米騒動」、「ホワイト案件」などが大賞候補に選ばれていました。
<↓の画像が、今年の新語・流行語大賞の候補30語>
この中から、今年1月期にヒットした「ふてほど」が選ばれ、ドラマ関連のワードが大賞を受賞したのは、TBSドラマ『半沢直樹』の台詞「倍返し」、朝ドラ『あまちゃん』の台詞「じぇじぇじぇ」が受賞した2013年以来11年ぶりです。
<↓の画像は、歴代の新語・流行語大賞>
「ふてほど」の大賞理由について選考委員会は、「昨今強化されているのがコンプライアンス。企業は顧客・株主への社会的責任はもちろん、従業員一人ひとりにもハラスメントだ、働き方改革だと配慮が求められる。集団優先、滅私奉公で経済成長時代を生きた昭和世代にとってはまさにタイムスリップしたかのような激変である。この、昭和の時代に置いて行かれた感を笑い飛ばしてくれたのが金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。昭和の主人公が令和の社会で堂々と昭和のルール、人の道の原理原則を貫いて令和のルールに疑問符を投げかけながらも、対話することで物事を解決していく道を探る。時代がいつであれ、不適切なことは不適切なのだと教えてくれる。」
などと説明しています。
なお、トップテン入りした10語は、「ふてほど」「50-50」「裏金問題」「初老ジャパン」「新紙幣」「Bling-Bang-Bang-Born」「ホワイト案件」「名言が残せなかった」「もうええでしょう」でした。
授賞式には阿部サダヲさんらが出席し、「ふてほど」が年間大賞を受賞したことに対しては、「いつもテレビで見ているところに来られて嬉しいです。正直『ふてほど』って自分たちでは1度も言ったことないんですけど…。ドラマ全体が評価されたと思って光栄です」
などと語っていました。
そして、「ふてほど」が今年の新語・流行語大賞に選ばれたことに対してネット上では、
- ふてほど? 流行語大賞で初めて聞いた(困惑)
- ドラマは観てたけど、ふてほどなんて略したこと一回もない
- 野球関連じゃないからマシ!!みたいな感じ
- 全然社会に浸透してないでしょ まだ裏金の方が聞いたことあるわ
- ふてほどって全然知らない。裏金か50-50かと思ってたけどね。
- トップ10どれも流行ってないわ私の周り
- 単なる「ドラマの略称」という域を越えてない ドラマと関係ない場面で「ふてほど」という言葉が使われていたなら別だが
- 「裏金」を大賞にした場合誰に授与するのか、「50-50」は大谷翔平選手が来てくれるわけではないし、と言ったところか
などと、今年も疑問の声などが多く上がっています。
『新語・流行語大賞』は、この1年に発生した言葉の中から「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語」を選考委員会が選ぶというもので、今年で41回目となります。
今年の選考委員は、杏林大学・金田一秀穂教授、コラムニスト・辛酸なめ子さん、お笑いタレントの“パックン”ことパトリック・ハーランさん、女優・室井滋さん、漫画家・やくみつるさん、『現代用語の基礎知識』(自由国民社)の大塚陽子編集長となっています。
辛酸なめ子さんが過去に明かしたところによれば、トップテンは選考委員が協議して決め、その中から編集部が「バランスを考えて大賞を決める」といいます。
選考委員のメンバーは特に変化がなく偏りがあることによって、今年流行したとは言い難い言葉が年間大賞を受賞することは珍しくなく、2021年から3年連続で野球関連の言葉が大賞に選ばれたことを巡っても物議を醸しました。
今年の「ふてほど」に関しても、確かにドラマはヒットしたと言えるものの、「倍返し」などのようにドラマを視聴していなかった層にまで浸透していたとは言えず、またドラマ視聴者の間でも「ふてほど」という略称を使用していた人は限られるだけに、疑問の声が上がるのは当然かと思います。
今年の候補30語の中では、様々なところでよく見聞きしたワードは「50-50」や「裏金問題」などで、個人的に「ふてほど」はトップテンどころか、候補30語に入ることすら正直疑問を抱きますが、来年はどのような言葉が選ばれるのか注目したいです。
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「何でこんなの行う必要があるのか大賞」だからどうでもいい。毎年、アホじゃないかと思う。