織田裕二さんと鈴木保奈美さんがW主演し、大ヒットした90年代を代表する恋愛ドラマ『東京ラブストーリー』が、29年ぶりに復活することが24日に発表されました。
しかし、過去作の続編が放送されるのではなく、現代版としてのリメイク復活となっており、キャストも総入れ替えとなることでネット上では物議を醸しています。
『東京ラブストーリー』は、漫画家・柴門ふみさん(さいもん・ふみ 63歳)の同名漫画が原作で、1991年に実写ドラマ化され、織田裕二さんが“カンチ”こと永尾完治役(ながお・かんじ)、ヒロインの赤名リカ役(あかな・りか)を鈴木保奈美さんが演じ、その他にカンチの同級生で女たらしの医学生・三上健一役を江口洋介さん、三上の恋人で完治が学生時代から想いを寄せている関口さとみ役を有森也実さんが演じていました。
<↓の画像が、1991年放送『東京ラブストーリー』出演者の写真>
左から江口洋介さん、有森也実さん、鈴木保奈美さん、織田裕二さん、千堂あきほさん
ドラマの初回平均視聴率は20.7%を記録し、後半の第7話で22.4%、その後も右肩上がりに数字を上げ、最終話で自己最高の32.3%、全11話の期間平均視聴率は22.9%を獲得、1993年2月放送の総集編に新撮影部分を加えたバレンタインスペシャルは、平均視聴率29.9%を記録しました。
シンガーソングライター・小田和正さんが歌う主題歌『ラブ・ストーリーは突然に』も大ヒットし、同曲を収録した6枚目シングル『Oh! Yeah!』は累計出荷枚数が270万枚を突破しており、1991年のオリコン年間シングル売上ランキング1位を獲得しました。
そんな大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』が29年ぶりに復活し、舞台は2020年の東京に変更されているほか、ドラマを放送するのはフジテレビの映像配信サービス『フジテレビオンデマンド(FOD)』で、今春から配信がスタートするとのことです。
永尾完治役は俳優・伊藤健太郎さん(旧芸名=健太郎 22歳)、赤名リカ役は石橋凌さんと原田美枝子さんの次女で女優・石橋静河さん(25)、三上健一役は俳優・モデルの清原翔さん(26歳)、関口さとみ役は『E-girls』のメンバーで女優・石井杏奈さん(21)が演じるとのことです。
<↓の画像が、現代版『東京ラブストーリー』出演者の写真>
左から伊藤健太郎さん、石橋静河さん、石井杏奈さん、清原翔さん
また、現代版『東京ラブストーリー』の脚本は坂元裕二さんから北川亜矢子に変更されるなど、スタッフ陣も一新されています。
制作側は「東京五輪が開かれる2020年だからこそ世界の目が東京に集まる」として『東京ラブストーリー』の再ドラマ化を決定したとし、伊藤健太郎さんを永尾完治役、石橋静河さんを赤名リカ役に起用した理由については、「伊藤さんは今をときめく俳優で、主役を張れる役者。石橋さんにはドラマでも活躍してほしく、雰囲気が原作のリカに似ていた」
と説明しています。
<↓の画像は、現代版『東京ラブストーリー』のワンシーン>
現代版の『東京ラブストーリー』放送にあたって、原作者の柴門ふみさんや出演者がコメントを寄せており、柴門さんは今作について、「今回のドラマ化ではキャラクターは活かしつつ舞台は現代ということで、原作にはないスマホやSNSも当然登場することでしょう。」「最初のドラマの時は生まれてもいなかった若い役者さんたちがカンチやリカをどのように演じてくれるのかとても楽しみです。」
と期待を寄せています。
伊藤健太郎さんは、「当時、社会現象になった作品でもあるので、プレッシャーがなかったというと嘘になりますが、昔の『東京ラブストーリー』には無かったスマホや現代ならではの要素もたっぷりなので、僕らの作る令和の新しい『東京ラブストーリー』を楽しみにしていただけたらと思います。」
とコメントしています。
一方の石橋静河さんは、「撮影は、繊細で、まっすぐすぎる性格ゆえに、他人も自分も傷つけながらも一生懸命生きていくリカと一緒に傷つき、喜び、涙した毎日でした。リカと向き合うのはとてもエネルギーが要りましたが、こんなにも素敵な女性を演じることができて、幸せでした。」
と撮影を振り返っています。
そして、『東京ラブストーリー』が現代版として蘇ることに対してネット上では、
- やめた方がいいのにな……。その時代その時代の「旬」というものがある。あれは、あの時代だからこそ輝けたドラマ。
- やめろー。このドラマをリアルタイムで観ていた世代としては、最高のドラマであった事を「思い出」として残しておいて欲しい
- 今の女優さんや俳優さんでは、あの時のドラマを再現するのは無理だと思うなぁ。
鈴木保奈美や織田裕二や江口洋介さん達がするから良かっただよね。 - ドラマと原作の設定が微妙に違うから、原作続編のドラマ化は難しいとは思っていたが、こういうリメイクはできればして欲しくなかった
- やめて欲しい。本当にやめて。東京ラブストーリーはあの時代だから良かった。
現代物をやるくらいなら原作通りに、鈴木保奈美と織田裕二で
after25yearsやった方がマシ。 - えー。わざわざ配役変えて同じくストーリーなぞるくらいなら、オリジナルの配役で29年後とかを描いた方が絶対面白いと思う。
- ヒットしたからってもう何十年ものドラマ令和版にしても違和感しかない。
あれはあの時代、あの俳優さん達が出せる雰囲気だったりがよくてヒットしたんだろう思う。
などと否定的な声が噴出しています。
『東京ラブストーリー』は名作として語り継がれている大ヒットドラマで、1991年に放送終了してから2018年までに7回も再放送されているのですが、再放送でも高い数字を記録していました。
ドラマ終了から約5ヶ月後の1回目の再放送では、全話の期間平均視聴率が14.3%(最高18.2%)、1992年の2回目は期間平均12.1%(同15.0%)、1993年の3回目が平均9.3%(同11.9%)、1998年の4回目は平均8.3%(同11.9%)。
2000年の5回目は平均6.6%(同8.3%)、2004年の6回目が平均5.3%(平均7.5%)、8回目となる2018年の再放送は第1話が2.3%、第2話が3.1%とリアルタイム視聴率は前回の半分程度でしたが、フジテレビによれば録画視聴率は高い数字を記録していたそうです。
こうした人気作だけに、現代版に変更しキャストを一新してのリメイクには否定的な反応が多く見受けられるのですが、時代背景や設定なども変わっていることから、別作品として見たら楽しめそうではあります。
原作の『東京ラブストーリー』は、25年後を描いた『東京ラブストーリー ~After 25 years~』が2016年に読み切り作品として週刊誌『女性セブン』で連載されており、現代版だけでなく、今後また織田裕二さんと鈴木保奈美さん版『東京ラブストーリー』の続編を地上波で見たいものですね。