人気ディズニー映画『リトル・マーメイド』(1989年全米公開)がロブ・マーシャル監督によって実写化(来年撮影開始予定)され、原作のアニメでは白人として描かれている主人公・アリエルの役を、黒人歌手で女優ハリー・ベイリーさん(Halle Bailey 19歳)が演じることが4日に発表され、ディズニーファン等の間で物議を醸しています。
<↓の画像は、ハリー・ベイリーさんと『リトルマーメイド』のヒロイン・アリエルの写真>
アメリカの放送局『CBS』によると、ディズニーのオリジナル作品で白人として描かれているキャラクターに、劇場版の実写映画で有色人種をキャスティングするのは史上初とのことです。
アリエル役に抜擢されたハリー・ベイリーさんは、姉で歌手・女優クロイ・ベイリーさん(Chloe Bailey 21歳)と共に、歌手ビヨンセさんが運営の事務所『Parkwood Entertainment』に2015年から所属し、姉妹でR&Bデュオ『Chloe x Halle(クロイ&ハリー)』として音楽活動しながら、姉妹それぞれ女優としても活動しています。
『Chloe x Halle』は、姉妹で楽曲の大半をプロデュース、作詞・作曲も手掛けており、今年の『グラミー賞』では新人賞にもノミネートされるなどして注目を集めており、前アメリカ大統領のバラク・オバマさんの妻ミシェル・オバマさんもファンを公言しています。
そんな歌手・女優のハリー・ベイリーさんが、ディズニー実写映画『リトルマーメイド』でヒロイン・アリエル役に抜擢され、ロブ・マーシャル監督はハリーさんを起用した理由については、「広く探し求めた結果、ハリーは、多くの人に愛されるこの象徴的な役を演じるために必要な信念、心、若さ、純粋さ、誠実さ、そして素晴らしい歌声を兼ね備えている人物だということは明らかでした」
とコメントしています。
一方でハリー・ベイリーさんは自身のツイッターを更新し、「dream come true…(夢が叶う)」とツイートしており、この投稿にはオリジナルのアリエルではない黒髪に黒い肌、茶色い瞳のアリエルの画像を添付しています。
<↓の画像は、ハリー・ベイリーさんのツイート写真>
そして、この発表に対して国内外のネット上の反応を見てみると、
- ハリー・ベイリーのアリエル最高!
- アリエルって…白人だよね?
- ドレッドヘアで黒人の10代女性がディズニープリンセスを演じるなんて、本当に夢のよう。
彼女の姿をスクリーンで見ることが、あらゆる世代の黒人の女の子たちにとって、どれほど意味があるか想像してみて - この重要性がわからない人も多いかもしれないけど、これからは黒人の女の子たちが自分たちと同じ黒人のアリエルを見て育つことができるんだよ。それって本当にすごいこと
- 本当にやめて~~~!リトル・マーメイドは白人で、目が青くて、赤毛なの。ディズニーの作品を台無しにするのはやめて
- 本物に忠実なアリエルを見せてほしい。ディズニーの決断は間違ってる
- 私は若い黒人女性だけど、ハリー・ベイリーの起用には反対。あの役は赤毛の白人の女性が演じるように作られていた。それだけのこと
- 白人がアジア人の役をやれば総叩きするのに、黒人が白人の役をやるのはOKなのか?
矛盾してないか?一気に観る気失せた。失敗するんじゃない。 - 最近のディズニーの傾向には違和感をもっている。スターウォーズもすっかり他人種化されてしまって、すっかり世界観が変貌してしまった。
既に世界観が出来上がっているものを無理矢理変更することが果たして正解なのかは疑問。 - 黒人だからダメというわけではなく、人種差別という意味でもなく、ただのアリエルファンとしては、全く原作のアリエルイメージと違うのでキャスティングの変更を願う。どちらかというとモアナでは?
- シンデレラ、ベル、ジャスミン、と忠実にアニメに基づいたキャスティングで申し分なかっただけにがっかり感が半端ない。
アリエルはディズニーの中でもかなり人気で期待していたのに、、。肌の色違うし、アリエルじゃないやん。
などと賛否両論となっています。
白人ばかりキャスティングするのではなく、有色人種を積極的にメインキャストに起用することは賛成で、多様性は必要だと思いますが、人種差別などに関係なく、原作と大きくかけ離れた人物をキャスティングするのは疑問に感じます。
特に『リトルマーメイド』のアリエルは知名度が高く、ディズニープリンセス(ディズニーに登場するヒロイン)の中でも人気のキャラクターであるため、作品のイメージを壊さないためにもオリジナルに近い人をキャスティングするべきだったのではないかと思いますね。
ハリー・ベイリーさん本人は「夢が叶った」と非常に喜んでいるようですが、ハリーさんのツイッターには多くの批判が寄せられて炎上状態になっていますし、今後もバッシングが続きそうなので、これはやはりミスキャスティングだったのではないでしょうか…。