歌手・安室奈美恵さん(40)が、来年9月16日をもって引退することを20日に発表し、今年の大晦日に放送される『第68回NHK紅白歌合戦』に、大トリで出場することが確実になったと21日付の『スポーツニッポン』(スポニチ)が報道しました。
しかし、紅白出場は難しいのではないかと『東京スポーツ』(東スポ)や『日刊ゲンダイ』などが報じています。
1992年9月にメジャーデビューした安室奈美恵さんは、1995年に紅白初出場を果たし、それから2003年まで9年連続出場をしました。
『TRF』のダンサー・SAMさん(本名=丸山正温[まさはる] 55歳)とのできちゃった結婚を発表した1997年には初めて紅組のトリを務め、これを休業前のラストステージとして1年の産休に入り、1998年の紅白でステージ復帰し、涙ながらに『CAN YOU CELEBRATE?』を歌唱したシーンは名場面の1つとして数えられています。
その後も2003年まで紅白に出場していた安室奈美恵さんですが、2004年には出演交渉前から安室さんサイドが「今年は遠慮させていただきたい」として出場を辞退し、その後も紅白に出場することはなく、テレビ番組にもほとんど出演することが無くなりました。
このような状況にある中で、今年の紅白に出場し大トリを務めるという話が急浮上しているのですが、東スポによると、安室奈美恵さんとNHKの関係が決して良好ではないことを理由に、紅白出場が危ぶまれていると伝えています。
関係者によると、安室奈美恵さんは今後も地上波のテレビ番組に出演する予定は無く、過去に良好だったNHKとの間にもすきま風が流れているため、現時点では出場の可能性はかなり低いとみられているようです。
2004年以降に紅白に出場しなかった理由については、安室奈美恵さんが1998年5月に長男・温大さん(はると 19歳)を出産し、2002年には左腕の上腕部に「JUN.30 in 1950 my mother’s love live with me Eternally in my heart R.I.P MAR.17 in 1999(訳:1950年6月30日 母の愛は私と一緒に生きている 私の心の中で永遠に 安らかに眠れ 1999年3月17日)」と、1999年3月17日に殺害された母親に対するメッセージとともに、長男の名前「HARUTO」というタトゥーを彫っており、これをNHK側が問題視したという説があります。
<↓の画像は、右手首と左腕に彫られた安室奈美恵さんのタトゥー写真>
また、2004年の紅白前に、出場歌手の選考の参考にする(上位15組は無条件で出演交渉)として、NHKが世論調査を行ったところ、ピーク時に比べて人気が低迷していた安室奈美恵さんは15位以内には入らず、こうした順位付けまでする選考方法に対して安室さん側が不信感を抱き、紅白出場を断ったという説もあります。
その他にも、NHKに対して不満を持っているというわけではなく、事務所側に対する不信感が原因という説もあり、安室奈美恵さんは紅白出場を望んでいたものの、その当時安室さんの人気が低迷していたことを受けて、事務所側が積極的にNHKへ売り込みをせず落選してしまったことに怒りをあらわにし、その後も紅白出場を頼み込まれても「あの時、見捨てたじゃん」という姿勢を見せているという噂もあります。
しかし、紅白に出場しない本当の理由については定かではないのですが、昨年のリオデジャネイロ五輪のテーマソングとして安室奈美恵さんの『Hero』が採用されたものの、昨年の紅白にも出場しませんでした。
<↓の画像は、現在も精力的にコンサート活動をしている安室奈美恵さんの写真>
そのため、今年も出場は難しいのではないかと囁かれているのですが、その一方で、今年は出場の可能性があると芸能プロダクション関係者が語っており、その理由については「今年のNHKサイドは例年以上に安室に接近しようとしているんです。他のアーティストと同じように現場レベルで信頼関係を作り、特番、そして紅白という道筋を作ろうとしている。徐々に関係性も良くなっているという話さえ漏れ伝わってきます」と明かしています。
また、『日刊ゲンダイ』によると、NHKは紅白に出場してもらうために、出演時間を15分以上も用意しているという話だけでなく、もし会場となるNHKホールでの歌唱が無理ならば、中継での出演も提案しているとのこと。
NHKは昨年、SMAPに出場交渉をしたものの最終的には出場できないという返事があり、今年こそは絶対に安室奈美恵さんに出場してもらうため、局を挙げて動き、セットや出演料なども含めて最低3億円も用意しているという話もあるそうです。
しかし、安室奈美恵さん側は現時点で民放の番組への出演だけでなく、NHKの紅白出場も断っている状況のようなのですが、安室さんの紅白出場についてネット上の反応を見てみると、
- 紅白じゃなくても良いからテレビの歌番組に出てもらいたい。最後にテレビで安室ちゃんのパフォーマンスを見たいです。
- 今年は本当に目玉がないから、NHKとしてはなんとしても出てほしいだろうが・・・出ないだろうな・・・見たいけど
- ファンとしては安室ちゃんが判断したことなら受け入れるけど、でも紅白には出ないと思う。周りを気にしないで安室ちゃんの思うままに来年の9月のラストを迎えてほしい。
- 紅白が最高の舞台ではないと思う。色々な制約を強いられてまで出るものではないのかなと。
- 安室ちゃんは、日本のマスメディアにうんざりして、そこに頼らないビジネス・スタイルをつくりあげたんじゃない? だから、美意識として、どうしようもない古い体質の紅白には出ないのでは?
- あの酷い去年の紅白を見れば、本当のアーティストなら出場したくないと思って当然。
- 出なくていいよ。それより、カウントダウンとかした方が盛り上がるだろ
- 出場する事がステータスやった紅白はもう昔の話、引退するからって最後に紅白って逆にダサい。安室ちゃんはテレビ自体出演を考えてないと思う。ずっと応援してくれている本当のファンに向けてだけ、ライブやCD活動を通して答えてくれると思う
などのコメントが寄せられています。
紅白が大きな影響力を持っていた頃ならば、多くの国民からも是非紅白に出場してほしいという声が上がっていたかもしれませんが、今の紅白にはそこまでの影響力も無く、安室奈美恵さん側も紅白出場に対して前向きな姿勢ではないと感じられることから、無理して出場しなくても良いという声が多いですね。
個人的には、紅白ではなくても『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)といった地上波の音楽番組、毎年夏や年末に放送される大型音楽番組に出演するなど、久しぶりにテレビで歌唱する姿を見せてほしいですし、このタイミングで引退を決意した理由について語る姿も見たいです。
しかし、安室奈美恵さんは2004年以降、テレビなどのメディアから距離を置くようになり、その理由については、2005年1月26日にイギリス・ロンドンの新聞『TIMES』掲載のインタビューで、「私の人気は3年前急落した。親友さえも『安室奈美恵は終わった』といった。メディアに媚を売って人気を回復することは絶対したくない。1から這い上がってみせる。ただもう一度歌を歌いたかった。」「私は息子のため自分のために歌い続ける。私は自分の決めた道を突き進むだけ。これからどれだけのファンが待っていてくれるか分からない。まだまだ手探りの状態だけど私は凄く幸せです。」と語っています。
また、2012年7月に発売された雑誌『Numero TOKYO 』のインタビューでは、20代半ばの頃に世間から「もう安室奈美恵は終わったね」という声が上がり、これがその後の活動の原動力になったことを赤裸々に告白。
ツイッターやブログなどをやらない理由についても、「自分の考えやしたいこと、していきたいことがブレてしまうし、そうなると中途半端なものしか作れなくなってしまう。ブレないほうが自分らしく作ったものを提供できる気がする」と語るなど、安室奈美恵さんは自身の活動などに対して強い信念を持っています。
そのため、引退するからという理由で、紅白を含めてテレビ番組に出演する可能性は現時点では低いとみられるのですが、今後の交渉次第ではテレビに再び出演するという可能性もあると思いますので、引き続き注目していきたいですね。