“芸能界のご意見番”の異名を持つ歌手・タレントの和田アキ子さん(本名=飯塚現子 70歳)が、13日放送のラジオ番組『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)の中で、二階俊博・自民党幹事長の発言に対して怒りをあらわにし、「夜道気をつけた方がいい」と発言したことで物議を醸しています。
この日の番組では、『東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会』の会長辞任を決めた政治家・森喜朗会長が、聖火ランナーについて「有名人は田んぼを走ったらいいんじゃないか」と語ったり、女性蔑視とも取れる発言によって大炎上したことに言及し、「酷いですね、本当に」「人が集まっちゃいけないっていうんだったら、もともと芸能人を走らせるんじゃないっていうの」
などと語りました。
そこから派生し、森喜朗元会長の失言騒動によって、東京五輪のボランティアを辞退する人が続出する中で、二階俊博幹事長が「瞬間的なもの。どうしてもお辞めになりたいなら新たに募集する」と、代わりはいくらでもいると言わんばかりのボランティア軽視発言をしたことにも言及しました。
和田アキ子さんは「私、ビックリしたのは二階さん」とし、二階俊博幹事長の発言に対して「言葉は悪いですが、この人、夜道気をつけた方がいいと思う。あれはダメだと思うんだけど」と苦言を呈しました。
続けて、「ボランティアがいなかったらどうやって(五輪を)やるつもりなんですか?ボランティアは上にも下にも誰もいない。本当に誰かの助けになりたいという気持ちでやってる。その方たちに一時的なもの、また雇ったらいいと…」
などと語っていました。
そして、和田アキ子さんの発言に対してネット上では、
- 「夜道に気を付けた方がいい」なんて、反社が脅し文句に使うような言葉でしょう。普通の人は、まず出てこない言葉だと思いますけど。
- 「夜道気をつけた方がいい」は明らかに失言ですよ、アッコさん。芸能人はある意味公人なのだから、発言には気をつけた方がいいですよ。
- 「夜道気をつけた方がいい」は森さん、二階さん以上の失言です。失言では済まされません。どういう意味なのでしょうか。
- 「夜道気をつけた方がいい」は、暗に暴漢に襲われるという意味でしょ?
二階氏の発言にNOのコメントをしておきながら、自分はヤクザがやりそうなことを言って、脅しをかける。あるいは、その暴力を良しとする発言。
女性蔑視発言どころの比ではないよ、この発言。何で問題にしないのか。 - 和田さんらしい発言ですね。気に食わない人には暴力で解決。今までそうやって芸能界のボスとして地位を築いて来たんですかね。
ある意味業界は違うけど二階さんや森さんと同じなのでは?権力を振りかざして、自身の脅迫めいた一言で黙らせる。怖い思考ですね。 - もし二階さんが被害届を出せば脅迫しているって事になってもおかしくない発言。
ある意味、森さんの発言や二階さんの発言よりよほど問題がある発言だと思います。
これってそんな事言ったら襲われますよって言ってるわけでしょ?話の前後もくそもない発言かなと思う。
などと、「夜道気をつけた方がいい」発言に対して批判が殺到しており、炎上状態になっています。
「夜道に気をつけろ」等の言葉は、一般的に人を脅す際に使われる慣用句で、2018年にはミュージシャン・タレントのGACKTさんが、参画する仮想通貨『SPINDLE(スピンドル)』のプロジェクトを巡って違法性を指摘された際に、自身のブログ上で「帰り道の一人歩きには十分お気をつけください」と綴ったことで、脅迫的な発言として騒動に発展しました。
その後、GACKTさんはブログを再び更新し弁明していたのですが、元刑事裁判官で弁護士法人『古川・片田総合法律事務所』の片田真志・代表弁護士によれば、「夜道を1人で歩く時はせいぜい気をつけろ」などと、危害を加えることを示唆する言動も「脅迫罪が成立する可能性がある」とのことです。
なお、脅迫罪は親告罪では無いため、被害者の告訴が無くても場合によっては起訴されます。
和田アキ子さんの今回の発言は、つい頭に血が上って出たものだとは思いますが、ラジオでこのような発言をしてしまったのはかなり問題があり、ネット上では和田さんの“失言”は大きな波紋を呼び騒動になっているので、今後どのような対応をするのか注目したいですね。