歌舞伎俳優・中村勘九郎さん(34)が主演の映画『真田十勇士』が、9月22日より全国319スクリーンで公開されたものの、「国内映画ランキング(全国週末興行成績)」(興行通信社)で初登場7位と微妙な結果だったことが明らかとなりました。
発表によると、公開初日の22日から4日間の観客動員数は17万7,000人、興行収入は2億2,000万円を記録しているのですが、大規模公開で大きく宣伝していたにも関わらず初登場7位で、映画を観た方からも「戦国時代の話なのに軽すぎて興ざめ」などと酷評されています。
この映画は、2014年に上演された舞台劇を映画化したもので、舞台版で演出を担当していた演出家・映画監督の堤幸彦さんが監督を務め、舞台から引き続き勘九郎さんが主演を務めているほか、松坂桃李さん、石垣佑磨さん、高橋光臣さん、駿河太郎さんが引き続き出演。
映画版では新キャストとして、元AKB48の大島優子さん、瑛太さんの弟・永山絢斗さんらが出演しています。
<9月22日より公開の映画『真田十勇士』>
製作には、日本テレビ、電通、松竹、読売新聞などが関わっており、公開前から大々的に宣伝をしていたのですが初登場は7位で、ネット上でも映画館がガラガラ状態だったという報告も上がるほど。
なお、9月22日からは山田孝之さんが主演の『闇金ウシジマくん Part3』が全国184スクリーンで公開され、公開4日間で興行収入が2億8,391万円(土日2日間で動員数は10万人超、興収は1億4,816万円)で、映画ランキング初登場4位という結果となっており、『真田十勇士』と比べて公開スクリーン数が100以上少ないにも関わらず、ここまでの数字を記録しており、ネット上では「大爆死」しているとも言われています。
ちなみに、『真田十勇士』は映画だけでなく、舞台版も現在公開中で、こちらには元AKB48の篠田麻里子さんらが出演しているのですが、舞台の方もあまり盛り上がってはおらず、チケットが余っている状況にあるようです。
映画情報やレビューの総合サイト『Yahoo!映画』でこの作品に対する評価を見てみると、3日11時時点では5点満点中「3.29」点と平均レベルの評価を得てはいるのですが、
- 何から何まで中途半端で薄っぺらい映画という印象。あまりにつまらないので途中2回ほど寝てしまった。10人の勇士の人物描写が殆どないので、死んでも感情移入できないし正直演技が下手な役者が多すぎ。10勇士で唯一見れたのは松坂桃季ぐらいか。
- 観て5分で飽きました。というより呆れました。堤さんは、大作を撮るのはやめて小規模の映画を撮ったほうがいい
- 今まで見た作品の中で、最悪の映画
- 設定もストーリーも適当すぎる
などと、批判的な感想も多く寄せられています。
この映画で監督を務めた堤さんといえば、実写映画『20世紀少年』のほか、ドラマ『ケイゾク』や『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(ともにTBS系)、『TRICK』(テレビ朝日系)などの作品で演出や監督を務めたヒットメーカーとして知られていますが、近年はヒットを生み出せておらず、昨年4月期に放送された大島優子さん主演のドラマ『ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜』(TBS系)は、初回平均視聴率は9.1%、その後は5~6%台で推移し、全10話の期間平均視聴率は6.5%。
<↓の画像は、堤幸彦さんの写真>
さらに、今年7月期には向井理さん主演の『神の舌を持つ男』(同)で演出を務めましたが、初回6.4%、第6話で最低の3.8%を記録し、全10話の期間平均は5.6%と大コケしていました。
それにも関わらず『神の舌を持つ男』は、今年12月3日から映画『RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー! 略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編』の公開を予定しているのですが、ドラマが大コケしているだけに映画版もコケるのではないかと予想されています。
堤さんとしても2作連続でコケるのは避けたいところかと思いますが、ヒットさせるのは非常に難しく、監督・演出家としての評価が下がるのは避けられないかもしれませんね…。