ジャニー喜多川さんの性加害問題を受けて昨年9月に、旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のタレントとの広告契約を更新せず、契約満了をもって終了すると発表した『キリンホールディングス株式会社』が7日、『キリン午後の紅茶』(キリンビバレッジ)のCMに出演していた『Snow Man』の目黒蓮さん(めぐろ・れん 27歳)と直接契約の形で、CMへの起用を継続すると発表し反響を呼んでいます。
キリンHDは公式サイトで声明を発表し、「当社グループ会社であるキリンビール及びキリンビバレッジの広告について、目黒蓮さんとの直接契約を締結しましたのでお知らせします。今後、目黒さんを『キリン 午後の紅茶』の広告へ継続起用するとともに、『キリンビール新商品』の広告へ起用する予定です。」
と、2つのCM契約を新たに結んだことを明らかにしました。
その理由、経緯については、「今年度の広告計画について当社内で議論を重ねた過程で、目黒さん本人とも対話の場を持ち、当社グループ会社の広告に対して情熱を持ってブランドの価値向上に取り組んでいただいていたことや、これまでの実績だけでなく、目黒さんの誠実な人柄、俳優としての唯一無二の魅力、商品や当社のイメージとの親和性を再確認しました。この対話を通じて、目黒さんには『キリンビール新商品』も含めて引き続き協力いただくこととなりました。」
と説明しています。
ただ、昨年9月に決定した方針に変更はないとした上で、「この問題に直接関与のないタレントに活躍の機会が与えられないことは、タレントの人権を尊重する観点で悪い影響が生じてしまうことも懸念しています。」
とも記しています。
そのため、目黒蓮さんとは旧ジャニーズ事務所と新会社『STARTO ENTERTAINMENT』が関与しない形で、直接契約を結んだとしています。
この発表を受けて目黒蓮さんも自身のインスタグラムを更新し、『キリンビール』と『キリンビバレッジ』の2社と広告契約を結んだことを報告したうえで、キリンに対する感謝の思いを綴り、「直接たくさんの言葉や考えを受け取って、問題としっかり向き合い、話し合い、何をすることが人権を守るということなのか深く考えてくださり、僕は本当に自分の心を守ってもらいました。今後もこれまで同様、キリンビバレッジさん、キリンビールさんとしっかりコミニュケーションを取っていきたいと思います。僕自身は信じてくださった方々の期待を裏切ることがないように、何事にもまっすぐ、一生懸命取り組みたいと思います。」
などと綴っています。
そして、キリンが目黒蓮さんと直接契約を結んだことに対してネット上では、
- 事務所の問題とか色々あって放映されなくなってしまったときは本当に残念な気持ちでした。なのでこうやってまた見れると思うと本当に嬉しいです
- 罪のないタレントに対しては会社からのゴリ押しではなく、本人の人柄や活躍・貢献度を見て直接契約を結ぶ。1番理想的な形
- 個人契約なら何も問題ないはず 確かP&Gも個人契約結んでましたよね こうやって前例が出来ることで、スポンサー企業とタレントの選択肢が増えるのは良い事だと思う
- 問題に関与しないタレントの活動機会が奪われるのは~とか、ファンの人とかずっと言ってたじゃん。手のひら返しがすごい。
結局は旧ジャニ使わなきゃ売れないってことが今更分かったってことでしょ。また起用してくれるのは嬉しいけど、なんかモヤる… - 人権尊重というなら、やはりどうしても横並びに、一方的に契約を解除のほうをした事が忘れられない。
そういう事を踏まえて契約してるなら、最初から、個人で契約する事が出来るタレントを使えば良かったのにさえ思う。
CMが決まったのも、ドラマが当たってからだろうし、外国のアパレル決まってなかったなら、未だに契約したかどうか疑問が残る。どうしても手のひら返しの返しで、振りまわされるタレントも可哀想。 - 個人契約とはいえ所属タレントを起用したキリンと、所属タレントは使わないと豪語し退所タレントを起用しているサントリー。
キリンはこれでサントリーとの真っ向勝負に出たと思うのは考えすぎだろうか…
などの声が上がっています。
旧ジャニーズ事務所が昨年9月に行った会見で、ジャニー喜多川さんの性加害は事実だと正式に認めたことにより、キリンHDだけでなく『アサヒグループホールディングス』や『サントリーホールディングス』など、旧ジャニーズタレントをCMに起用していた大手企業が一斉に契約満了をもって契約更新しない方針を発表しました。
これに対して旧ジャニーズのファン等からは、これもタレントに対する人権侵害にあたるのではとの批判も噴出しましたが、CM契約も基本的に企業と事務所が結ぶものということから、多くの企業が旧ジャニーズタレントをCMから外し、別のタレントの起用を開始しました。
そうした中で、昨年10月には『P&Gジャパン』は同社のCMに起用していた俳優・生田斗真さん、Sexy Zone・菊池風磨さん、なにわ男子・道枝駿佑さん、西畑大吾さんの4人と直接契約を結び、CMへの起用を継続すると発表し、『全薬グループ』もなにわ男子・大橋和也さんと直接契約を結び、新CMの放送を開始しました。
そして、また新たにキリンHDも目黒蓮さんと直接契約の形を取り、目黒さんは非常に人気が高く多くのファンを抱えていて、訴求効果が高いことも起用継続の大きな要因とみられます。
キリンHDがこうした対応を取ったことにより、騒動前まで複数の旧ジャニーズタレントをCMに起用していたアサヒグループHDなどに関しても、新たな契約に向けて動くのではないかと思いますが、各企業これからどういった対応をしていくのか、引き続き動向に注目していきたいです。