ケーシー高峰が死去、死因は肺気腫。医事漫談で人気、笑点・演芸コーナーにも多数出演し活躍。

訃報
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ケーシー高峰

タレントで医事漫談家のケーシー高峰さん(本名=門脇貞男 かどわき・さだお)が8日15時35分に、「肺気腫(はいきしゅ)」のため入院先の福島・いわき市内の病院で亡くなられていたことが分かりました。85歳でした。

葬儀・告別式は近親者のみで執り行われ、喪主は妻・詠子さんが務め、お別れ会などは行わないとのことです。

所属事務所や関係者によると、ケーシー高峰さんは昨年4月下旬に体調を崩していわき市内の病院へ入院し、肺気腫と診断されたといい、それから約3週間入院して5月中旬に退院、自宅療養していたそうです。

その後、体調が回復して昨年9月に一時仕事復帰したものの、体力の衰えから仕事を控えて自宅療養し、今年2月ごろから再び体調が悪化し入院、4月8日に危篤状態となり、親族や親しい仕事関係者らに看取られながら亡くなったといいます。

ケーシー高峰さんが最後に行った仕事は、昨年9月収録の『お笑い演芸館+』(BS朝日 同11月放送)だったそうです。

<↓の画像が、昨年11月放送『お笑い演芸館+』出演時のケーシー高峰さんの写真>
ケーシー高峰の最後の姿

白衣姿で黒板やホワイトボードを使用しながら、下ネタ混じりの医事漫談を繰り広げるスタイルで人気を博したケーシー高峰さんは、海外出張が多い商社マンの父、先祖代々医師の家系で産婦人科医だった母の間に生まれ、出身地の山形県内の高校を卒業後、家業を継ぐために日本大学医学部に進学。

しかし、教授との関係が上手くいかなかったことや、モダン・ジャズなどに傾倒して学業が疎かになり、医学部を卒業後も医師国家試験を受験せず、その後日大芸術学部へ入学し、在学中から「坊られい」の名前でジャズクラブなどでMCとして活動、業界内では知られた存在となり、1957年に日大を卒業後には芸人を志し、下ネタ専門の漫才コンビ『大空はるか・かなた』を結成しました。

コンビ解散後の1968年には芸名を「ケーシー高峰」に改名し、コンビ時代と同様に下ネタを用いた漫談家となり、白衣に聴診器をぶら下げた姿で、黒板やホワイトボードを使って医学を説明しながら、毒舌を交えた下ネタを繰り広げる医事漫談を生み出しました。

2017年出演番組での漫談映像

医事漫談では、「グラッチェ」(イタリア語で『ありがとう』の意)、「セニョール」(スペイン語で男性に呼びかける言葉)、「セニョリータ」(同、女性に呼びかける言葉)などのラテン系単語を使い、これらの言葉は当時流行語にもなり、ケーシー高峰さんの漫談は落語家・立川談志さん、ビートたけしさん等からも絶賛されていました。

また、1970年代以降は俳優としても活躍しており、これまでに数多くのドラマや映画などに出演していました。

一方で1970年代からは腰痛を患い、それが悪化して2003年には「腰部脊柱管狭さく症」と診断され、2005年には「白板症(舌ガン)」を発症しましたが手術を受けて完治、その当時は「私のガンは……子宮ガンです」「病床でも、いつ女を抱けるかなと考えていた」「顔は悪性です」「タン(舌)キュー・ベロマッチ」などといったギャグを披露し、病気も笑いに変えていました。

ガンから復帰後のケーシー高峰さんの漫談映像

1980年代後半には、「海が近く、魚がおいしいから」などの理由から福島県いわき市へ移住し、2011年の東日本大震災後には、いわき市内の避難所で炊き出しや漫談を披露するなど、被災者支援も行っていました。

しかし、1年前に診断された肺気腫により昨年から療養生活を送り、8日に親族らに看取られて息を引き取ったとのことなのですが、ケーシー高峰さんの訃報にネット上では、

  • あの間とトークは独特で子供の頃に見てたけど面白かった。昭和に活躍した人達が亡くなっていくのは本当に寂しいし自分も老いを感じてしまう…ご冥福をお祈りします。
  • 福島の為に頑張ってくれる数少ない芸人さんでした。ありがとうございました。
  • ネタは基本的にくだらない駄洒落の連続でしかないんだけど、それであれだけ客を沸かせるのだからケーシーさんの話芸は凄かった。
    並の芸人ではそうはいかない。長い間、楽しませてくれてありがとうございました。
  • 寄席で大笑いさせてくれた人がまた召されてしまった。昭和が本当に遠くなってゆく。悲しい。寂しい。ご冥福を祈ります。
  • 医学部やめて、医師にならなくても、漫談で健康に関心を持たせたという意味で、世に貢献されたと思います。合掌
  • 福島中央テレビのレギュラー番組にも出ていないと思ったら具合が悪かったようですね…。去年報道ステーションで雪の中出演してるのが見ていて心配でした。
    天国でもエロ漫談をやってください。これからも大好きです。
  • 笑点でしか観たことなかったけど、出演回をたまに観ると面白かった。コンプラとかお構いなしで、ちゃんと芸として成立してるのは長年の技ですね。
    ケーシーさん、堺すすむさん、ナポレオンズのお二方、マギー司郎さん、、、変わらないをずっとやってる面白さの芸人さんをもっと観たい。

などの追悼コメントが寄せられています。

ケーシー高峰さんは愛煙家だったそうで、長年の喫煙習慣などが原因で肺気腫を発症したものとみられ、女優・江波杏子さん、落語家・桂歌丸さん、俳優・宇津井健さんらも、肺気腫を患い亡くなられています。

ケーシー高峰さんの医事漫談は、毒舌、下ネタ、客いじりなどが盛り込まれているのですが、巧みな話芸から多くの方に親しまれており、『笑点』の演芸コーナーへの出演回数は、2016年5月時点でマジシャン芸人・マギー司郎さん、マジシャンコンビ『ナポレオンズ』に次いで多く、老若男女から支持を受けていました。

また、俳優としてもV6・岡田准一さん主演ドラマ『木更津キャッツアイ』(TBS系)、松方弘樹さん主演の時代劇『遠山の金さん』(テレビ朝日系)など数多くの作品に出演し、存在感を放っていた方だっただけに亡くなられてしまったのは非常に残念です。

ケーシー高峰さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

参照元
  • https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/04/10/kiji/20190409s00041000359000c.html
  • https://www.daily.co.jp/gossip/2019/04/10/0012228253.shtml
  • https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/04/10/kiji/20190409s00041000356000c.html
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