『花燃ゆ』に続き『おんな城主 直虎』も大コケか? ほぼ無名の井伊直虎が主人公の作品で大河ファンから厳しい声

2017年に放送されるNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で女優の柴咲コウさん(34)が主演を務めることが、25日に行われた制作発表会見で明らかにされました。

柴咲さんがNHKのドラマに出演するのは今回が初めてとなり、「いきなりの大役で正直驚きましが、内容が自分と似る部分、まねしたい部分がたくさんある。しなやかさと強さを併せもった人物。声を掛けていただいたのは喜ばしい」と語っています。

『おんな城主 直虎』は、戦国時代に女性ながら男性の名で、井伊家の家督を継ぎ女城主となった井伊直虎(なおとら)の波瀾万丈の生涯を描いています。

直虎は、幕末の大老・井伊直弼の先祖にして徳川家康の重臣で「徳川四天王」と言われた井伊直政の養母。

遠江(とおとうみ/現代の静岡県西部)の井伊家当主・井伊直盛の一人娘として生まれ、直盛には男子がいなかったため次郎法師と名付けられ、分家の嫡男・亀之丞と婚約し、次の投手の妻となるはずだったものの、亀之丞の父は今川家に謀反を疑われて殺害され、亀之丞も命を狙われ行方をくらましてしまうことに。

その後も戦の度に当主を殺され、男の後継者が途絶える中で次郎法師は直虎と改名し、後に徳川四天王の直政となる虎松の後見人として城主となり、乱世に立ち向かい激動の人生を送りました。

しかし、一般的にはあまり知名度が高いわけではなく、NHKによると資料が少なく肖像画も残っていないとのこと。

そして、この作品で脚本を担当するのは、『世界の中心で、愛をさけぶ』、『JIN-仁-』、『白夜行』、『天皇の料理番』、『ごちそうさん』など、数多くの人気ドラマを手掛けた脚本家の森下佳子さんで、大河ドラマを手がけるのは今回が初めてとなります。

チーフプロデューサーの岡本幸江さんは柴咲さんを主演に起用した理由について、「虎の美しさ、虎のしなやかさを稀有(けう)な俳優さん」と賞賛し、「直虎は男性の名前で城主として生き抜くという珍しい人生を歩まれた女性で、城主として活躍されたのはだいたい30代前半。このキリッとした強さと、女性らしいかわいらしい、キレイな面があって、実年齢とキャリアを考えた中で、柴咲さんしかいらっしゃらないと。何よりご自身も虎っぽい。大型ネコ科っぽいという、そんなしなやかさもご本人の中にもあって、名前の感じからもピッタリかなと」と話していました。

また、「戦国の荒波の中でいろんな悲劇に見舞われてもへこたれず、城主として活躍する姿や、駿河の今川、甲斐の武田、三河の徳川と3つの大国が領地を狙っている中でどう生き残りを図るかといった政治だけでなく、いいなずけと結婚した女との葛藤もあれば、中小企業を急に継ぐことになってしまった若き女社長が再建に取り組む産業ドラマのような要素もある、いろいろ楽しめる仕掛けをしていきたい」と意気込みを語っています。

これにネット上では、

• なんで奇をてらったような題材にするかなあ。戦国時代なら長宗我部元親とか立花宗茂とか、もっと面白い題材はあると思うが。
• もっといい人はいくらでもいると思う。なぜ歴史上何もなしていない人を取り上げるのか理解できない。視聴率がまたとんでもなく低くなると思うぞ
• 大河ドラマではなく1話とか1クールぐらいなら見たいと思うかも。大河ドラマは奇を狙わずに有名どころの方が良いでしょ
• この方式とるくらいなら、もう無理に毎年大河やらなくてもいいよ。つまらなくて今回も途中でやめた。女主人公を頑張って交互に出してきてるけど、案がないなら男主人公でやってほしい。
• せめて教科書に出る奴を選べよ。徳川四天王の赤鬼の義母なんてドマイナ－すぎて歴史好きじゃねえと分からねえだろう

などのコメントがありました。

直虎を主人公にしたことに対してネット上では批判的な声が多く寄せられているのですが、『戦国無双』『戦国BASARA』『信長の野望』などといった歴史上の人物が登場する人気ゲームには登場し、ゲームファンの間では知名度が高いものの、資料がほとんど残っていないような方のようなので、こうした批判が寄せられてしまうのもしょうがないことかもしれないですね。

なぜこのような方を主人公にしたかについて岡本チーフプロデューサーは、NHKの『歴史秘話ヒストリア』で直虎が取り上げられたことがきっかけで存在を知り、興味を持ったことからドラマにしたいと思ったそうなのですが、現在放送されている井上真央さんが主演の『花燃ゆ』同様にオリジナルストーリーが迷走していき、大コケしないか心配なところです。