今年の流行語・新語を選ぶ『2019ユーキャン新語・流行語大賞』の発表と表彰式が2日に行われ、今年の年間大賞にはラグビー日本代表チームが掲げていたテーマ「ONE TEAM(ワンチーム)」が選ばれたことが分かりました。
「ONE TEAM(ワンチーム)」のほか、今年の『2019新語・流行語大賞』でトップテン入りした言葉、受賞者は以下となっています。
- ONE TEAM(ラグビー日本代表チーム)
- 計画運休(国土交通省)
- 軽減税率(スーパー『アキダイ』の秋葉弘道社長)
- スマイリングシンデレラ/しぶこ(女子プロゴルファー・渋野日向子選手)
- タピる(たぴりすと。の華恋さん&奈緒さん)
- #KuToo(グラビアアイドル・ライターの石川優実さん)
- 〇〇ペイ(PayPay株式会社)
- 免許返納(免許返納したすべての人)
- 闇営業(週刊誌『FRIDAY』編集部)
- 令和(坂本八幡宮の宮司・御田良知さん)
『2019新語・流行語大賞』の選考委員は今年も、漫画家・やくみつるさん、女優・エッセイストの室井滋さん、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さん、東京大学名誉教授・姜尚中さん、杏林大学教授・金田一秀穂さん、歌人・俵万智さん、『現代用語の基礎知識』の大塚陽子編集長が務めました。
<↓の画像は、『2019新語・流行語大賞』表彰式に出席した受賞者、選考委員の写真>
選考委員会は「ONE TEAM(ワンチーム)」を今年の年間大賞に選んだ理由について、「日本代表の快進撃と1個のボールを取り合う面白さは多くの人々を虜にした。テレビの視聴率はうなぎ上り、日本代表のレプリカジャージは完売し、ラグビーを始める子どもたちも急増した」
とした上で、「どんな強豪でも選手たちの思い、心が1つにならなければチームとして機能しない。ONE TEAMは、世界に広がりつつある排他的な空気に対する明確なカウンターメッセージであるとともに、近い将来、移民を受け入れざるを得ない日本の在り方を示唆するものとなった。それは安倍総理(大臣)にもしっかりと伝わったと信じたい」
と説明しています。
一方で選考委員の姜尚中さんは「弾けるようなワードが少なかったのは、『闇営業』に象徴されるように芸能界のパワーがなかった」、室井滋さんも「今年の『流行語大賞』は、ちょっとぬかるんじゃったかな。ラグビーには救われましたけど…」と総評しており、今年は不作の年だったとしています。
今年の年間大賞を受賞した「ONE TEAM(ワンチーム)」は、今年日本で初開催されたラグビーワールドカップで、日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチが掲げたテーマとなっており、日本代表チームは国籍問わず7ヶ国15人の海外出身選手を選出しており、チームが一丸とならなければチームは機能しないためこうしたテーマを掲げ、見事ベスト8入りという結果を残しました。
そして、今年の『2019新語・流行語大賞』の結果発表を受けてネット上では、
- 明るい言葉だったら、ONETEAMだろうね。ラグビーの選手も注目されるようになったし
- 時代も「令和」になり、タピオカが流行。ラグビーW杯での日本の大活躍、みんな「ONE TEAM」になったし、納得の年間大賞
- 昨年まで聞いた事ない単語で、今年一気に広まり世間を騒がせたのはやはり「上級国民」でしょう。
まぁ、これも上級国民が選ばれない様に圧力が掛かってた気がしてなりません。 - 流行語に政治絡ませてくるあたり、選考委員の偏り具合がよくわかるわ。
ONE TEAMのどこに政治的メッセージを感じたのか不思議で仕方ないわ。 - ワンチームなんてワードは大して流行してないし、流行語大賞は年々、世間と感覚がズレてってる気がする
もう流行語 大賞は投票で一番多かったワードを大賞にした方がいいと思う - ワンチームはいい言葉だが使った事もないし、流行ったとも感じなかったが。今年は流行語というものはあまりないと思いますが。
強いて言うなら「NHKをぶっ壊す」かな。これ候補にも入ってないのか。。。 - 前向きな言葉で良かった。元々のラグビー好きとしても、選ばれて嬉しいです。
それだけ、日本チームが一つだったと認められたってことだから。
などのコメントが寄せられています。
今年の『2019新語・流行語大賞』も選考委員の独断と偏見による複数のワードが候補30語に盛り込まれており、「おむすびころりんクレーター」についてやくみつるさんは、「この認知度2%(やく調べ)の新語を敢えて候補語に捩じ込むことにより、案の定、世間の反応は『???』であった。けれどこのことにより認知度を高めることが出来たかも。そんな『新語』があってもいいと、個人的には思う。」
としており、世間で流行ろうが流行ってなかろうが、選考委員が気になったワードであれば流行語や新語として選出されるものとなっています。
その中でも、「ONE TEAM(ワンチーム)」などの単語は流行語とまでは言えないものの、今年大きな盛り上がりを見せたラグビー関連の響きが良い言葉ですし、妥当な結果かと思います。
一方でオリコンが独自に今年流行した言葉、新語を10~50代の男女1000人にアンケート調査した結果、「あおり運転」が1位、2位は「新元号/令和」、3位は「タピ活/タピる」、4位は「平成最後の〇〇」、5位は「闇営業」、6位は「NHKをぶっ壊す」、7位は「上級国民」、8位は「令和おじさん」、9位は「松本、動きます」、10位は「10%」でした。
年代別では10・20代の1位が「タピ活/タピる」、20代が「新元号/令和」、40・50代が「あおり運転」で、「ONE TEAM(ワンチーム)」はランクインしていません。
そのため今年も大賞や選考を巡って物議を醸していますが、昨年の「そだねー」に続いて2年連続で、日本中が盛り上がったスポーツ関連の言葉が大賞を受賞し、果たして来年はどのような言葉が生まれ、流行するのか楽しみですね。