その年の世相を表す字として毎年12月に発表される『今年の漢字』が、今年も12日「漢字の日」に発表され、今年は『金』に決まったことが明らかとなりました。
今年8月に開催のリオデジャネイロ五輪で日本は、12個の金メダルを獲得したほか、前東京都知事・舛添要一氏の政治資金問題による政治とカネ、メジャーリーガー・イチロー選手が通算3000本安打を達成するなどの金字塔、さらには『PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)』で大ブレークしたシンガーソングライター・ピコ太郎さんの衣装などが、『金』の理由として挙がったとのことです。
<今年の漢字に選ばれた『金』>
なお、今年の漢字として2番目に多く挙がっていたのは「選」、3位は「変」、4位は「震」、5位は「驚」、6位は「米」、7位は「輪」、8位は「不」、9位は「倫」、10位は「乱」。
1995年より財団法人「日本漢字能力検定協会」がスタートさせたこのキャンペーンは、ハガキや公式サイトなどを通じた公募で「今年の漢字」を決定し、毎年12月に京都の清水寺で発表するというのが恒例となっています。
そして、この結果に対してネット上では、
- これは一般投票だから流行語大賞よりも何だか納得できる気がする。今年は色々ありすぎたけど、来年はもっと落ち着いた良い年になりますように…
- 漢字もいいけど、来年の世情が良くなる事を期待したい。
- 最下位の『乱』の方がちょっとしっくりくる
- 今年は全然金って感じしないけど、オリンピックだけじゃん!淫か乱か倫のほうが今年を表してると思うが
- 4年に一度は金になりそう…。
などのコメントが寄せられています。
昨年は、「安保関連法案」が審議されたこと、世界各地で頻発するテロ事件や異常気象などによって人々を「不安」にさせる年だったことや、お笑い芸人のとにかく明るい安村さんのギャグ「安心してください 穿いてますよ」が流行するなどしたため、「安」が今年の漢字として選ばれていました。
ちなみに、『金』は2000年と2012年にも選ばれており、2000年はシドニー五輪で女子マラソンの高橋尚子さん、女子柔道の田村亮子さんが金メダルを獲得したほか、長寿姉妹・きんさんぎんさんの成田きんさんが108歳で亡くなったこと、2千円札が誕生したことなどから『金』が選ばれました。
2012年は、ロンドン五輪で過去最高のメダルラッシュとなったこと、京都大学iPS細胞研究所所長・教授の山中伸弥さんがノーベル生理学・医学賞を受賞するなど金字塔が打ち立てられたほか、932年ぶりに全国的に観測された金環日食などの天文現象、消費税や生活保護の問題など金に関する問題が多発したことなどによって『金』が選ばれているのですが、今年で22回目となる今年の漢字では、これまでに様々な漢字が選ばれているものの、複数回選出されているのは『金』のみ。
そのため、ネット上では「また金かよ…」などといった批判的な声が多く上がっているものの、インターネットやハガキでの公募の結果であるため何とも言えないのですが、今年は良いことも悪いことも驚くような事が多かったため、「驚」などの漢字も相応しいのではないかと感じますね。
毎年結果に対して様々な声が上がる『今年の漢字』ですが、来年は果たしてどの漢字が選ばれるのかにも注目したいところです。