女優だけでなく作家としても活動している酒井若菜さん(35)が、25日発売の対談・エッセー本『酒井若菜と8人の男たち』の中で、「膠原病(こうげんびょう)」を発症して闘病していることを明かしていることが明らかとなりました。
昨年の初めに病気を発症し、同2月に膠原病と診断されたといいます。
『酒井若菜と8人の男たち』は、文章力に定評があり長文のブログが人気で、これまでに小説やエッセイ集を出版している酒井さんが、芸能界で親交のあるお笑い芸人で俳優の板尾創路さん、ナインティナインの岡村隆史さん、浅草キッドの水道橋博士、バナナマンの日村勇紀さん、俳優で演出家・脚本家のマギーさん、ロックバンド『サンボマスター』のボーカル&ギター・山口隆さん、俳優の佐藤隆太さん、ユースケ・サンタマリアさんとの対談と、これまでに酒井さんが綴ったエッセイが掲載されています。
2004年4月期に放送されたドラマ『ホームドラマ!』(TBS系)で共演したユースケさんとの対談で「今、大丈夫? その体調悪いってたやつ」と聞かれた酒井さんは、「あ、膠原病 だいぶ良くなった」と告白。
<↓の画像は、酒井さんとユースケさんの写真>
さらに「俺さぁ、膠原病がどんなのか、よく知らないんだけど、要は神経痛みたいなやつ?」と質問されると、「リウマチとかね」と答え、「ペットボトルも開けられねえとか言ってるしさ」と症状につい聞かれると、「だいぶ良くなった。指が真っすぐになったんですよ。やっと、ま、ちょっと外向いちゃってるけど」と答え、膠原病を発症したことによって日常生活で苦労したことや改善したことを明かすとともに、病気で落ち込んでいる時に、ユースケさんと約束した食事会をドタキャンしてしまったことがあったというエピソードも明かしています。
水道橋博士との対談では、「病気の告白については考えますね。命の大切さを伝えるため、同じ病気の人を励ますためって」と、病名を公にすることを決断した理由を明かし、さらに以前出演した乳ガンを題材にした2005年1月期放送のドラマ『87%』(日本テレビ系)で、当時視聴者から「じゃあ13%は死ぬって言っているようにしか聞こえません」という指摘を受けたことを明かし、「今、自分が病気をすると、すごい分かるなって思って」「表現する人間は、その病名を出して、どこまで話していいのか、怖がらせちゃいけないってことを、ちゃんと踏まえておかないといけないっていうのは、ちょっと思いました」と語っています。
<↓の画像は、酒井さんと水道橋博士の写真>
また、以前観たという膠原病を題材にしたドラマについても触れ、「それは、主人公が膠原病で死んじゃうかもしれないという前提で。そういうのを見た時に、励まされないですよね」と語っています。
その他に、“兄”と慕っているマギーさんとの対談では、2005年に主演舞台を急性胃腸炎のため降板し、その後約1年間女優業を休業していた間に起こった出来事などを打ち明け、岡村さんとの対談では、6年間の絶交から再び交流するようになったあるきっかけについて等を明かしているとのことです。
酒井さんが発症した膠原病ですが、関節リウマチなどの複数の病気をまとめた総称で、「結合組織(皮膚・関節・筋肉など)や血管などが炎症を起こすことによって皮膚や内臓などの全身組織に障害が出る病気」と概念され、いずれも共通しているのが原因がはっきりとは分かっていない原因不明の病気だということで、体質、環境要因、一部の膠原病では遺伝的要因などが発症に関与していると考えられているそうです
具体的な症状としては、発熱・皮疹・倦怠感・関節痛・関節炎・筋肉痛・内臓病変があり、初期症状として関節や筋肉の痛み、疲れやすかったり、微熱が続くなどがあり、膠原病は女性に多く見られるというのが特徴となっています。
そんな膠原病を発症して闘病を続けている中、自ら病名を明かした酒井さんに対してネットでは、
- 最近、見る事が少なくなってきていたと思ったら、こういう事だったんですね。役者としてドラマでの演技がすごく好きです。また、いつかテレビや舞台で、活躍を拝見できることを期待しております。
- 自分も同じ膠原病でしかも同年代・・・だけどこうやって頑張ってる人がいるっていうのはそれだけで心強い!
- 時間かかるし強い薬で辛いようですが、気持ちを強く持って頑張って欲しい
- 25年ほど膠原病SLEですが、その頃から比べると、随分と治療も進歩しました。酒井さんも、膠原病と上手く付き合って寛解状態が長く続く事を願っています。良い先生に巡り会えますように。
- 私も膠原病の全身性エリテマトーデスを患ってます。28才の時に発症しました。かれこれ17年付き合っています。辛いときもあるけど上手く病気と付き合ってお仕事頑張って欲しいです
などのコメントが寄せられています。
酒井さんは昨年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『マッサン』、同4月期放送の『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)など、様々なドラマに出演しており、こうした病気を発症していることを全く感じさせずに仕事を継続し、これまでと変わらない姿を見せていたことから、昨年初めに膠原病を発症していたということに驚きましたね。
膠原病は発熱や皮疹、関節痛などの全身の症状が長期間、一生続く場合もあるそうなのですが、医学が進歩したことによって5年生存率は95%以上と大幅に向上しており、寛解の状態になる率も上がっているとのことですから、かなり辛いかと思うのですが、病気に負けずに寛解を目指してこれからも闘っていってほしいと思います。