史上最年少で「棋聖」と「王位」のタイトル2冠を達成した将棋棋士・藤井聡太さん(ふじい・そうた 18歳)が16日、名古屋大学教育学部附属高校を中途退学(中退)したことを発表しました。
藤井聡太さんは2018年に、名古屋大学教育学部附属中学から内部進学し、藤井さんが在学していた名古屋大学教育学部附属高校の卒業式は3月1日を予定していますが、学校側と話し合いを重ねた末に、自主退学を決意したといいます。
藤井聡太さんは『日本将棋連盟』を通じて、「タイトルを獲得できた事で将棋に専念したい気持ちが強くなりました。秋に意思を固め、数回学校と話し合いをした上、1月末日付で退学届けを提出いたしました。一層精進していく所存ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます」
とコメントしています。
名古屋大学教育学部附属高校の三小田博昭副校長はスポーツ紙の取材に対して、「ご本人がお話しされたことが全てです。今、同級生たちは受験で頑張っていますし、いろんな生徒がいろんなことで活躍しています。彼も新聞で見ない日はないくらいの活躍をしていて、ずっと応援していますし、これからも応援しています」
と話したとのことです。
そして、藤井聡太さんの高校中退発表を受けてネット上では、
- あれだけ忙しいと、やっぱり全日制との両立は難しかったんだろうなあ。高3なら、もうほとんど学校に行かなくてもいいんじゃないかと思うけど…
- 出席足りなくて留年とかかな…ま、藤井二冠にはもはや学歴はどうでも良い。将棋に邁進してください!!
- 留年が濃厚でもなければ、普通に3月に卒業するでしょ。そもそも出席日数が足りないのかもしれないが。
- 秋から学校と交渉していた、ということは留年が濃厚だったのかもしれませんね。藤井二冠にとっては学歴より将棋に専念する方が大事ということです。
- この人ならこの先、高卒認定をすぐに取ることもできるだろうし、先で大学にというのも難しくなさそうだし本人がやりたいようにやっていいんじゃないのかなと思う。
元々、高校も行くかどうかみたいな話だったと思うし。 - 高校はいつでも入り直せる。高卒認定を経て大学へ入るという選択肢もある。
一般的に棋士は若い頃にピークを迎え、その後徐々に成績が落ちていく。自身の棋士としてのキャリアを優先するための決断であれば、何ら問題無いと思う。 - 卒業するためには課題や補習が必須たったんでしょうね。藤井二冠にとって高卒自体に意味はないですからね。
- 留年は学校のさじ加減でどうにでもなったでしょうが、出席日数が足りない代わりに、学校側が便宜上提出して欲しい課題の提出などに忙殺されたくなかったんでしょうね。
話し合いというのは、要は学校が引き留めたんでしょ。ますますBIGな存在になるのはわかってるんだし、学校としては卒業生ということにして、今後も縁を持っておきたかったでしょうから。 - 留年の前に補講とか追試とか課題とか救済策は普通あるだろ。ただ、プロでやってるのでそこに時間を割きますかどうしますかって考えた時に、今さら時間を割く意味が無いとなったんだろ。
元々単に高校生活したくて進学したみたいな感じだから、とりあえずそれはそれなりに堪能したから満足。プロだから仕事が優先ですってのは妥当な判断だろ。高卒資格は別にいらないだろうしね。今後の人生 - 藤井くんは色々言動を見てると、以外に頑固っぽいんだよな。自分がこうと決めたら周りの大人が何を言ってもテコでも動かない所が節々に見て取れる。
良い悪いは論じない。それが彼という人間の個性なんだろうな。
などの声が上がっています。
藤井聡太さんは5歳の頃から将棋を始め、小学生のころから複数のアマチュアの大会で優勝を飾り、2016年末(当時14歳)にプロデビューを果たし、2017年にはデビューから無敗で29連勝を達成、約30年ぶりに歴代最多連勝記録を更新しました。
その後も様々な偉業を達成し、次々に記録を塗り替えていき、昨年には史上最年少で将棋の8タイトルのうち「棋聖」と「王位」を獲得、2冠を達成しました。
そんな藤井聡太さんは、プロデビューしていた2017年に中学卒業後に高校へ進学するかどうか迷っており、当時『産経新聞』のインタビューに応じた藤井さんは高校進学について、「高校に行くとなると時間的な制約があるので、そこがどうか…」などと語っていました。
一方の母・裕子さんは高校進学について、「月曜日の朝は『シッキーだ(憂鬱の意味?)』と言って学校に行くのを億劫がります。まあ、生来、マジメな子なので、きちんと学校にはいきますし、そこそこの成績もあげますが、進学せずに好きな将棋だけを思い切りやりたいんだと思います。「(せめて高校ぐらいは出てほしいと)親がそう思っていることを知っているから、空気を読んで『高校に行く』とも『行かない』とも言いません。私たち親も、最終的には聡太が決めることだと思っているので言わないようにしています。お互いが進学の話題には触れないようにしているという状態ですね」
と語っていました。
その後、藤井聡太さんは高校へ進学することを決意し、「全てのことをプラスにする気持ちでこれからも進んでいきたいです」とのコメントを発表していました。
しかし、最終的には高校を卒業せず自主退学したことを発表し、その理由を巡ってネット上では様々な憶測が飛び交っていますが、高校3年で卒業式を間近に控えての退学ということから、このまま卒業するのが難しい状況にあった可能性が高そうですね。
藤井聡太さんは昨年も多忙を極めており、対局の際には東京や大阪へ移動、8日間に東京・札幌・大阪の3都市を回ったこともあり、自宅でゆっくりする時間もない状況でした。
それでも3年まで在学しての高校中退はもったいないとは思いますが、藤井聡太さんは昨年史上最年少で2冠を達成し、今期の順位戦では9戦全勝の成績でB級1組に昇級、『朝日杯将棋オープン戦』で3度目の優勝を果たすなどしており、今は学業よりも大事な将棋を優先したいと考えるのも理解できますし、今後将棋棋士としてさらに活躍する姿を是非とも見せてほしいです。