お笑い芸人やタレントがドラマ、映画に出演する一方で、俳優がバラエティ番組に出演するということも珍しくなくなっている昨今。
生粋の喜劇人として知られるコメディアン、志村けんさんが13日放送のTBSラジオ「志村けんの夜の虫」で、自身がドラマや映画などの作品に出演しない理由や、ベテラン俳優がバラエティ番組に出演していることに対し、本業をおろそかにして専門外のことに従事しているのはどうなのかと苦言を呈しました。
志村さんは、ザ・ドリフターズのメンバーで芸能界入りしてから約45年経っていますが、今まで俳優としての仕事は高倉健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」の一度きり。
元々、志村さんがドラマや映画に出演しないことは有名な話しですが、これには志村さんなりの考えがあり、今までに田村正和さん主演の「古畑任三郎」など様々な出演オファーがあったものの断ってきたそうです。
同ラジオ番組のパーソナリティの枡田絵理奈アナから「何故ドラマや映画に出演しないのか」と尋ねられ、志村さんは「ドラマより、コントとかお笑いのほうが好きなんだもん」「ドラマって、人が演出するじゃない?演出されるの嫌いなのよ俺」「コントだったら、自分で逆に演出家に『こうだよ?こうだよ?』って好きなようにできるじゃない。人に『こうして。こうして』って言われるのが、すごい苦手なタイプなのよ」「(俺は)『お笑い芸人』じゃないもんな。できれば喜劇人とか、コメディアンとか呼ばれたいんだよね」と語り、自分は、最後まで専門分野を追求する職人でありたいと思いを明かした。
なお、志村さんが、唯一出演した映画「鉄道員」は、自宅の留守番電話に、映画俳優一本で生きる高倉健さんからの直々の出演依頼が入っていたためだといいます。
高倉健さんのような「職人」の頼みであれば、志村さんの心を動かす事が出来るのかも知れない。
これにネットでは、
「ドリフターズは元々バンドマンだろ? お前が言うなよw」
「みんなが認める喜劇人だからこそ説得力がある。でも志村さんのドラマも見てみたい」
「この人はぶれないよなぁ。日本で「コメディアン」ってこの人しか思い浮かばない。」
「やっぱり大成する人には信念があるんだね」
「志村けんが出てる映画より、志村けんが撮った映画が見たい。そう思わせられる人だな」
などのコメントがありました。
この長い芸歴で一度しか映画・ドラマに出演していないというのには驚かされましたね。
最近では、俳優や芸人でも関係なく映画・ドラマ、バラエティと出演するのが当たり前になっており、仕事を選ぶ人が減ってきている気がします。
その中で志村さんのように、自身のコメディアンとしての仕事に誇りを持ち、他の仕事をしないというスタイルにはとても感銘を受けました。
これからもどんどん面白い番組を作って、視聴者を笑わせて欲しいですね。