14日以降に熊本県では大きな地震が続けて発生しており、16日午前1時25分頃には、阿蘇村や熊本市などで震度6強を観測する地震が発生し、さらに同午前3時55分頃にも震度6強の地震が発生し、16日正午時点で県内の死者数は28人(毎日新聞のまとめ)、県内の避難者数は6万8911人(16日午前7時現在)にも上るといいます。
このような大きな被害を生んている大地震の発生は様々な場所に影響を及ぼしており、芸能界では放送を予定していた番組を休止して地震報道に変更したり、ドラマのPRが中止になったりと、地震の状況を鑑みて自粛する流れとなっています。
そうした中で、元ライブドア社長で実業家・タレントの“ホリエモン”こと堀江貴文さん(43)が16日に、18時30分からインターネットテレビ局『AbemaTV』内で生配信される番組「坊主麻雀~優勝賞金は500万円!負けたらその場で坊主!~」に出演する予定だったものの、地震の影響で放送延期になったことに対してツイッター上で怒りをあらわにし話題になっています。
『AbemaTV』は、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開するインターネットテレビ局として、今年4月11日より本開局し、24時間、全24チャンネルを無料で視聴する事が可能となっており、様々な番組の視聴が可能となっているのですが、同局の公式ツイッターは16日に、熊本県を震源とする地震発生のため、16日18時30分から生放送予定だった『坊主麻雀』『裏ではリアル脱衣麻雀SP!!』、17日18時30分から生放送予定だった『帰ってきた帰れま10』の放送延期を発表。
この発表に対して堀江さんはというと、「熊本の地震への支援は粛々とすべきだが、バラエティ番組の放送延期は全く関係無い馬鹿げた行為。人のスケジュールを押さえといて勝手に何も言わずキャンセルするとはね。アホな放送局だ。」と痛烈に批判。
<以下、堀江さんのツイート>
この対応に対して納得がいかない堀江さんはその後も「おめーらが自粛した所で被災者が助かる訳では無いんだがね。」「テレビ東京の爪の垢を煎じて飲め」とツイートし、ギャラは貰ったの?と質問が寄せられると、「貰ってねーし二度と出ない、こんなクソチキン番組」と怒りをあらわにしています。
<以下、堀江さんのツイート>
そして、「俺たち地震の被害を受けてないものは出来るだけ普段通りの生活をしながら無理せず被災者支援を行うのが災害時の対応だろう。単に『こんな時に馬鹿な番組やりやがって』というノイジーマイノリティの苦情を受けるのが嫌なだけのチキン野郎には存在意義は無い」などと批判。
また、「4/18にスマホで朝生ってのも予定されてたんだけど」と、18日の朝にも生放送の番組への出演も予定していたことを明かしつつ、「出演する意欲が失せてきた。こんな下らない腰砕け局に協力したくない。。」とツイート。
このように怒りをあらわにしている堀江さんですが、サイバーエージェントの社長で堀江さんと親交が深い藤田晋社長は、「過剰な自粛をするつもりはないんだけど、昨夜未明の本震からのまだ今日ということと、出演者のテンションがあげらないだろうというのとで番組の内容的に判断しました。スケジュールとってもらったのに申し訳ないです」と堀江さんに謝罪。
それに対して堀江さんは「優勝賞金を被災者支援に寄付、で何の問題もないと思うんだけどね。で、恐らく災害報道番組の方が視聴されると思ってる嫌らしい判断も含まれてると思うと腹が立つね。私はこういうチキンな行為が『感情的に』嫌い…」などとコメントをしています。
この件に対してネット上では賛否両論となっており、堀江さんの意見に肯定的な方からは、
- 自粛をしたところで地震が無くなるワケじゃないし、このよく分からん日本的思考はやめて欲しい
- 報道は一局が代表して報道し他は通常通りの放送でいいと思うんですよね。バカみたいに各局ヘリ飛ばして救助の邪魔になってるんですから
- 地震の情報は放送してほしいですが、そればかりだと、精神的にまいってしまいます。 ずっと揺れを感じているので、観てるときだけでも、わずかな揺れには気づかない笑える番組の放送もしてほしいです。
- 普段通りの生活をしながら無理なく支援する…その通りだと思います。世間の目を気にする企業…自粛アピールして優良だと思われたいんですかね。堀江さんは正論だと自分は思います。
- 地震のことを放送することも、またその逆もメディアの役割だと思う。各局が同じような内容にしないで欲しい。
- こうも地震番組一色なのは疑問です。過去の地震による心の傷が癒えてない方も多くいらっしゃるのに、ここまで無駄に垂れ流す必要は無いと思います。
- 東日本大震災の時も誰しも思ったんじゃないかな。どこのチャンネル変えても地震、津波速報ばっかりで滅入る。そんな時にアニメやお笑い番組あったら少しでも気持ちが和らぐって。しかもしがらみがないネットテレビなら尚更そこに特化すべきでは。
などのコメントが寄せられていました。
その一方では、堀江さんの意見に対して否定的な方たちからは、
- 自分の家族が被災してても、同じ事が言えるのだろうか。
- たかだかホリなんとかさんのスケジュールより、震災への対応が優先
- しょうもないバラエティーより、阿蘇山の噴火とか川内原発とか被災地の天気の方が気になる
- 持論は納得できるけど、そもそも内容にも問題あるとおもうし、被災して亡くなられてる方がどんどん出てきてる今の現状を考えると仕方ない
- これだけ余震が続いているんだからバラエティとか流さんでいいと思う。もう少し人の気持ちを分かって欲しいけど分からんだろうねこの人には。
などのコメントが寄せられています。
広範囲に甚大な被害をもたらした東日本大震災の際にも、国内には自粛ムードが広がり、多くの企業がCM放送を自粛し、それを埋めるためにACジャパンの公共広告が繰り返し放送され、番組も地震関連の番組ばかりとなりました。
また、バラエティ番組なども放送が自粛されるなどされていたのですが、地上波の放送に関しては地震関連の報道を優先するべきかと思うものの、ネット配信の番組に関してはわざわざ自粛する必要もなく、堀江さんらが言うように、出演者のギャラや賞金を全額寄付するなどして貢献する方が有益かもしれませんね。