その年に発生、流行し、世相を映した言葉を決める毎年恒例の『2017ユーキャン新語・流行語大賞』のノミネート30語が9日に発表されました。
今年の言葉について新語・流行語大賞の事務局は、「言葉そのものに、勢いがなく低調な年といえるのではないか。息の長い流行語も少なく、事象をそのまま直接的にとらえる言葉も多かった」「例年と比較すると、嗜虐性、負の言葉が多い年だったともいえる。」と分析しています。
そして、今年選出された候補30語ですが、史上最年少のプロ棋士・藤井聡太・四段が前人未到の29連勝を記録し、将棋ファン以外の間でも大きな話題になったことから「藤井フィーバー」が選ばれ、史上最年長棋士で今年6月に現役引退した加藤一二三・九段の愛称「ひふみん」も選出されています。
また、芸能関連では『ワタナベエンターテインメント』所属のピン芸人・サンシャイン池崎さんのネタから「空前絶後の」、同じくナベプロのブルゾンちえみさんのネタから「35億」。
政治関連では、森友、加計学園問題で度々登場したことがきっかけで、日常生活などでも登場するようになった「忖度(そんたく)」、元衆院議員・豊田真由子さんの秘書が録音した怒鳴り声の「ちーがーうーだーろー!」、東京都知事で『希望の党』代表を務める小池百合子さんが演説などで使用している「アウフヘーベン」、衆議院選挙で過去2度当選し、その後不祥事を起こした議員たちに使われた「魔の2回生」。
その他にも、「インスタ映え」「うんこ漢字ドリル」「刀剣乱舞」「けものフレンズ」「ハンドスピナー」「ユーチューバ-」「炎上〇〇」「うつヌケ」「AIスピーカー」「9.98(10秒の壁)」「共謀罪」「GINZA SIX」「Jアラート」「人生100年時代」「睡眠負荷」「線状降水帯」「働き方改革」「フェイクニュース」「プレミアムフライデー」「ポスト真実」「魔の2回生」「〇〇ファースト」「ワンオペ育児」が選出されています。
なお、今年の選考委員は、東京大学名誉教授・姜尚中さん、歌人・俵万智さん、女優・エッセイストの室井滋さん、漫画家・タレントのやくみつるさん、『現代用語の基礎知識』編集部長・清水均さんとなっています。
そして、今年のノミネート30語に対してネット上では、
- 『一線を越える』が入らなかったのは意外
- 『ちーがーうーだーろー』より『このはげーー』の方じゃない?プレミアムフライデーが入ってるのはユーキャンの忖度ですか…?
- どうせ忖度で決まりでしょ、選考委員のメンバー考えたら
- ていうかこの賞いるの?年々ノミネート基準が意味不明になってる。流行語って言ってる時点で国民のほとんどが知ってないとダメでしょ。
- 流行語って、多くの人が使ってるんじゃないん?藤井フィーバーなんか現象やん、他にも聞いたことすらないのあるし。
- AIスピーカーとかハンドスピナーは外してほしい。日経のヒット商品番付ならわかるけど、流行語ではないじゃん
- 流行語大賞の最大の判断基準はその言葉に関係する人物が授賞式出席出来るかどうか。ちーがーうーだーろーと忖度は出席出来るとは思えないのでないな。
などのコメントが寄せられています。
毎年ネット上では物議を醸す『ユーキャン新語・流行語大賞』ですが、今年は例年と比べて特に誕生した新語、流行語少ないため、微妙なワードが並んでいると感じられますね。
ちなみに、昨年は新語・流行語とされるものが豊富にあり、芸能関連では、「ゲス不倫」「センテンススプリング」「文春砲」「(僕の)アモーレ」「君の名は。」「SMAP解散」「ポケモンGO」「PPAP」「斎藤さんだぞ」など。
その他のジャンルでは、「神ってる」「歩きスマホ」「保育園落ちた日本死ね」などがランクインしていたのですが、大賞を受賞したのは2015年の「トリプルスリー」に続き野球関連の「神ってる」でした。
今年ノミネートしている候補30語の中では、やはり「忖度」あたりが今年最も多く使われた言葉だったのではないかと思いますが、インスタグラムに写真を投稿した際の見栄えを現す「インスタ映え」という言葉も広く使われ、メディアでも度々取り上げられていたことから、大賞を受賞する可能性がありそうです。
新語・流行語のトップテンと年間大賞は、約20日後の12月1日に発表されるのですが、果たして今年はどの言葉が年間大賞となるのか注目したいところですね。