26日発売の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ 2018年52号』で、漫画家・冨樫義博さん(とがし・よしひろ 52歳)の作品『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』が、次号から再び休載となることが発表されました。
『ハンター×ハンター』は9月22日に約5ヶ月半ぶりに連載が再開し、それから26日発売号まで2ヶ月にわたって連載が続いたものの、再び休載することが決定し、現時点で再開時期は未定とされています。
52号に掲載の第390話のラストでは、「次号よりしばらくの間休載いたします。再開が決まり次第、本誌でお知らせします」とアナウンスしています。
また、冨樫義博さんは52号の巻末に掲載の作者コメントで、「次の10週分ネームは出来ているので体調や状況と相談しつつ原稿進めて行きます。」
と綴っています。
なお、ネームというのはコマ割りやコマごとの構図、キャラクターのセリフや配置などを大まかに描いたものを指します。
『ハンター×ハンター』は1998年3月から連載がスタートし、現在までにコミックスは36巻までが発刊されており、累計発行部数は7000万分を超えるほどの人気で、アニメやゲーム化などのほか、アニメがリアル脱出ゲームとコラボし、『ハンター試験からの脱出』というイベントを来年春に開催することが26日に発表されるなどしています。
<↓の画像は、休載が発表された冨樫義博さん原作『ハンター×ハンター』の写真>
しかし、2006年以降になると休載する頻度が激増し、連載を再開しても数ヶ月で休載するという状態を繰り返しており、2010年6月~2011年8月にかけて1年2ヶ月にわたって休載したほか、2012年3月~2014年5月にわたって約2年3ヶ月休載、2014年8月~2016年4月まで約1年8ヶ月休載するなど、長期休載となることも珍しくありません。
ちなみに、前回の休載から今週号まで掲載された数は10話で、前回も10話分連載後に休載に入っています。
そうしたことから、掲載回数よりも休載回数が大きく上回るという状態で、読者たちからは以前より不満の声が多く上がってはいるのですが、休載に慣れてしまっているという方も非常に多く、今回の休載発表に対してもネット上では「予想通り」といった反応も多く見受けられます。
また、あまりにも休載が頻発していることから、
- 潔く隔週連載にでもしたらいいのに
- もはや内容的に全く子供向けではないし、ジャンプから月刊誌に変わった方がいいのでは。
- この人には自分の出せるペースで出して単行本でまとめてもらった方が良いと思う。
- 週刊誌で連載する能力が大きく欠如してるのは誰がみても明らかなんやし、月刊誌に移籍させたらいいのに。
などと、このペースで続けるのであれば、週刊誌ではなく月刊誌の方で連載をした方がいいのではないかという声も多く上がっています。
そもそも冨樫義博さんが休載を繰り返す理由についてですが、1990年末から1994年にかけて連載された『幽☆遊☆白書』の頃から腰痛に悩まされており、症状が出た時には、寝そべった状態で原稿を描いていたこともあったと元アシスタントの味野くにおさんが明かしています。
また、冨樫義博さん自身が描いた同人誌『よしりんでポン』では、『幽☆遊☆白書』を連載していた当時の苦悩、編集部に自ら頼み込んで連載を終了させたことなどを明かしています。
当時は、連載を続けるにあたっては唯一のストレス発散となる睡眠時間を削ったり、満足できる原稿を上げられないことで新たなストレスが生まれるなどし、精神的にもかなり追い詰められた状態だったようです。
そうした過去を経て、1995年から1997年には『レベルE』、1998年から『ハンター×ハンター』の連載を行っているのですが、『ハンター×ハンター』は冨樫義博さんにとって過去最長の連載期間になっているため、相当無理をしながら続けている部分もあるとみられるのですが、冨樫さん自身は今年受けたインタビューでは「ちゃんと終わらせたいという気持ちはあります」と、連載完結への意欲を明かしています。
恐らく今後も10話分ほど連載した後、休載ということを繰り返していくものとみられますが、『ハンター×ハンター』のストーリー自体は読者たちから非常に高い評価を受けているので、時間を掛けながら上手く完結まで話を進めていってほしいと思います。