ピン芸人・エスパー伊東さん(本名=伊東万寿男 いとう・ますお 57歳)が、今年をもって芸能界を引退することを自身の公式サイト上で発表しました。
エスパー伊東さんは芸能界引退の理由について、「かねてより股関節の状態が悪く、ここに来て動かすことが困難になってきました。ワザを披露できない、うまく歩けない、トークもままならず任せているような状態です。このような最悪の状態の中で芸を披露することはできないと思い、今回、芸能活動から引退をすることを決めました。」
と説明しています。
芸能界引退後は、神奈川・真鶴の実家に戻るそうで、股関節の治療や手術なども考えているといい、「ファンの皆様、また長年お世話になりました関係者皆様とお別れするのは大変に心苦しく悲しいですが、ひとまずここで、区切りをつけようかと思います。芸人は辞めますが、細々ながら芸術家はまだ続けていこうと思っています。」「最後に、応援してくださった全ての方に送ります。MAXエスパワ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
と綴っています。
エスパー伊東さんが芸能界を引退し、芸術家に転身するという話は、昨年1月に『東京スポーツ』(東スポ)によって報じられており、エスパーさんは全国各地を営業で回る際、様々なネタの道具が入った重さ20キロのバッグを1人で抱えて移動し、荷物の重さに耐えられずに転倒することが増えていたといいます。
そうしたことが原因で全身が歪み、荷物の重さで首が曲がったり、股関節を痛めて右足を引いて歩いているような状態で、2016年秋には疲労の蓄積によって起床したら肋骨3本が自然骨折するなど、体にかなりの負担がかかっていたといい、医師からはこのままだといずれは車イス生活になると警告されたため、引退を決意したとのことでした。
エスパー伊東さん本人は東スポの取材に対して、「ダメージが蓄積して体が弱っている。首、肩、腰、股関節、ヒザ、足首が全部悪い。もうラケットくぐりもできない。所属事務所からは『根性を出せ』とハッパをかけられたが、そういう問題ではない。誰にでもこういう日は来るので仕方ない」と語っていました。
芸能界引退を決意した理由については、「ずっと人間の限界を見せることに誇りを持ってきた。それが一般人より能力が劣るようになるとは…。そんな質の低い芸は見せられない。それに営業先で幸せの門出を迎えるお客さんに、苦痛な顔を見せるなどもってのほか。醜態を晒したくないので、ここらが潮時だと思う」
と説明していました。
この時点では今後について、当面はオファーを受けた仕事をこなしながら治療に専念するとし、今後基本的には新たに営業の仕事は受けず、体調などと相談した上でどうしてもという仕事があった時には、近場だけは引き受けるかもしれないとしていました。
当時所属していた事務所側も、「本人が体調不良で『辞める』と言っているのは事実。」と明かし、エスパー伊東さんは以前から酒癖が悪いことで有名だったのですが、ここ最近はお酒に弱くなったと明かし、「神経に問題があるのか、酒を飲んでいないのに酔っているような雰囲気があり、10メートル歩くのに1分かかることもある。所属していた春一番さん(2014年に肝硬変で死去)のこともあるので、精密検査を受けさせたいが、なかなかOKしない。半年先まで仕事が決まっており、その分はこなす。以後は未定。本人がアートをやりたいと言っているのは承知している。家庭など失うものがないのでヤケになっている印象があり、心配している。」
と答えていました。
しかし、エスパー伊東さんはこの後に自身のブログなどで芸能界引退をキッパリと否定し、「『引退』するなんて一言も言っていないのにスポーツ新聞には良いように書かれた。不本意」と綴った上で、今後は芸能活動を副業、アート活動をメインにしていきたいと明かしていました。
エスパー伊東さんは自宅で東スポの取材を受けており、この時の取材で芸能界引退を明かしたとされているのですが、その後更新のブログで引退を否定した理由は、「本人が反響の大きさにビビって翻意したようです」と東スポ記者が語っています。
それから約2年後に、エスパー伊東さん自らが芸能界引退を発表したわけですが、体へのダメージが大きく深刻な異変が起きていたとのことから、以前まで力を入れていた結婚式の余興などの営業活動も減らしていたようで、引退は残念ではあるものの、これからはアート活動を頑張ってほしいですね。
エスパー伊東さんは芸人として、「ボストンバッグ入り」「テニスラケット軟体くぐり」「熱々おでんニコニコ食い」「激辛ハバネロールニコニコ食い」など、体を張ったネタを得意としていましたが、高い絵画力を持っていることでも知られています。
<↓の画像は、エスパー伊東さんが描いた絵画の写真>
最近発表した「ガネーシャ守護神」という作品は、『第44回国際美術大賞展』(日本選抜美術家協会主催)で都議会議長賞を受賞するなどしており、芸能界引退後はアート活動での活躍に期待したいですね。