2015年12月から『ヤングガンガン』で連載の漫画『たとえ灰になっても』(略称:たと灰)の作者・鬼八頭かかしさん(おにやず・かかし)が、2日に亡くなられていたことが明らかになりました。
鬼八頭かかしさんの訃報は『ヤングガンガン』の公式サイトなどで伝えられ、2月1日発売号の『たとえ灰になっても』第56話をもって、連載中止となることも発表しています。
<↓の画像が、『ヤングガンガン』公式サイト掲載の鬼八頭かかしさんの訃報>
そして、鬼八頭かかしさんの訃報が公表されたことを受けて15年来の友人で、ライトノベル『いちばんうしろの大魔王』などでイラストを手掛けている漫画家・イラストレーターの伊藤宗一さん(38)はツイッターを更新し、「友人の鬼八頭かかしさんの訃報が公開されました。15年近くも仲良くしていただいて、家でよく一緒に映画観たり酒呑んだり作品論を熱く交わしたり、常に漫画の事を第一に考えている熱い人でした。どうぞ安らかに。」
と追悼しています。
<↓の画像は、伊藤宗一さんのツイート写真>
鬼八頭かかしさんは、2005年9月~2008年12月まで連載の4コマ漫画『雅さんちの戦闘事情』、『魔法の呪文を唱えたら』などのほか、『バナナのナナ』、『デート・ア・ストライク』(作画担当)、漫画『エクスタス・オンライン』(同)などの作品を手掛け、2015年末からは『たとえ灰になっても』の連載をスタートさせ、昨年7月までにコミックス5巻まで刊行されていました。
そんな鬼八頭かかしさんは、自身のツイッター上で体調の異変を明かしており、昨年12月には寝ている時に強烈な胸の痛みに襲われ、その後呼吸困難になって意識を失ったといいます。
<↓の画像が、鬼八頭かかしさんのツイート写真>
その日、鬼八頭かかしさんは病院へ行き検査を受け、1月25日に検査結果を明らかにしていたのですが、「発作性房室ブロック」という病気だと告げられたとし、「ペースメーカーを埋め込む手術を強くお勧めされました。若年にしてかかる大病を患うことになろうとは…。情けなくも腹立たしい限りかな。」
と綴っていました。
この投稿に対して他の漫画家らからも心配のコメントが寄せられていたのですが、鬼八頭かかしさんは「ポックリいかないよう気を付けます!」などと返信していました。
鬼八頭かかしさんが発症の「発作性房室ブロック」というのは、心臓の電気活動が阻害されている状態を指す病気で、全身に血液を送り出すために規則正しく動いている心房、心室の電気信号を介した情報伝達が上手く出来ていないことによって、失神、息切れ、めまいなどの症状が現れ、最悪の場合、心停止に繋がるという恐ろしい病気です。
現時点では根治的な薬物治療が確立されていないため、人工ペースメーカーを入れ、正常な動きに戻すことが選択されるといいます。
こうした病気を患い、症状が出てから約2ヶ月で鬼八頭かかしさんは急死してしまったのですが、訃報を受けてネット上では、
- ずっと読んでたのに未完かよ……
- あー、最近読み始めて面白かったから続きを楽しみにしていたのに…ご冥福をお祈りします。
- グロでちょっと引く時はあったけどどういう結末を迎えるのか気になってたんだよなぁ、残念 ご冥福
- 心臓系の病気か 漫画家だと座りっぱなしだし血流悪そうだからなあ
- 漫画家は短命 というより座り仕事で食生活・睡眠が不規則な職業は短命
- 知り合いの漫画家だけでも30代とアラフォーで2人死んでるわ アラサーで亡くなった人もいるから3人か 命削りすぎ
- 病気が判明してから1月か、若年てことはまだ心臓も弱ってないはずなのに急すぎるな
- 症状出始めた時点で、可及的速やかにペースメーカー入れなきゃいつ突然死してもおかしくない病気
- 悲しすぎる いまごろ大好きな自分の漫画の世界にでも転生してるといいな ご冥福をお祈りします
などのコメントが寄せられています。
鬼八頭かかしさんはアラフォーの伊藤宗一さん等とかなり仲が良かった様子なので、恐らく年齢は40歳前後とみられるのですが、漫画家やイラストレーターをしている方は短命な方が多いですね…。
最近では、『黒魔女さんが通る!!』シリーズなどで挿絵を担当していた藤田香さんが47歳で亡くなり、『鮫島、最後の十五日』を連載中だった佐藤タカヒロさんさんは41歳、『鬼神童子ZENKI』などで知られる黒岩よしひろさんは55歳、『妖狐×僕SS』などで知られる藤原ここあさんは31歳で亡くなっています。
この他にも多くの方が若くしてこの世を去っており、座り仕事を続けて運動不足だったり、何日も徹夜で仕事をするなど、不摂生を続けていることが原因なのではないかとも言われたりもしますが、漫画家でも長生きしている方は多くいるので因果関係は不明です。
鬼八頭かかしさんが連載していた『たとえ灰になっても』は多くの読者がいた様子で、ネット上では途中で連載が中止となるのは残念という声が多く上がっており、鬼八頭さん自身も無念に思っているのではないかと思いますが、あの世でゆっくりと休んでほしいです。
鬼八頭かかしさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。