東レアローズが藤井直伸の訃報発表。日本バレーボール協会・川合俊一会長が追悼コメント

東京五輪に出場したバレーボール全日本代表選手で、胃ガン（ステージ4）で闘病していた藤井直伸選手（ふじい・なおのぶ）が、10日に亡くなっていたことが明らかになりました。31歳でした。

藤井直伸選手の訃報は、所属するVリーグ『東レアローズ』が12日に公式サイトで伝え、「東レアローズ男子バレーボール部選手である、藤井直伸が去る2023年3月10日に永眠いたしました（享年31歳）。人柄も含めチームの中心であり今後の活躍を嘱望されていた選手を失ったことは悲しみに耐えません。生前のご厚誼を深謝し、謹んでご連絡申し上げます。また、生前の功績を偲び、ご冥福を心よりお祈りするとともに、ご家族様へ心から哀悼の意を捧げます。」と綴っています。

藤井直伸選手の訃報を受けて、『日本バレーボール協会（JVA）』の川合俊一会長が追悼コメントを発表し、「闘病生活を始められてからご本人が発信されていた情報には、いつもバレーボールに対する愛が溢れていました。そんなチャレンジ、努力を積み重ねてきた藤井選手の日の丸を背負った雄姿を二度とコートで見ることができないと思うと悲しみでいっぱいです。どうか安らかにお休みください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」としています。

ネット上でも、

• 素晴らしいプレーで活躍されていた頃のイメージが強いので本当に悲しい。
  まだ31歳、やりたいこともたくさんあったことと思います。ご冥福をお祈り致します。
• 癌を公表されて、信じられない気持ちでいましたがそれでも戻ってきて、またあの舞台に立つと思っていました。
  いつも代表でプレーする姿を応援していました。本当に悲しい。ご冥福を心よりお祈りします。
• 発見された段階で既に脳への転移とのことだったので、、、厳しい闘病生活であったことは想像に難しくない
  選手としてもまだまだやれる年齢で、しかも新婚だったので、ご本人もご家族もどれほど辛かっただろう とにかく残念だとしか言葉が出てこない
• 東レの三島大会のお手伝いをしています。12月のホームゲームの試合前に選手のみなさんと会って、笑顔で帰って行かれたのを覚えています。
  ２月の試合の時に来られなかったので心配していたのですが…
  ボランティアスタッフみんなにきちんと挨拶してくれる礼儀正しい素晴らしい選手でした。本当に残念です。
  東レは藤井さんのためにも、今年は最後の力を振り絞って頑張ってほしいと思います。ご冥福を心からお祈りいたします。

などと、藤井直伸選手の死を悼む声が相次いでいます。

藤井直伸選手は2017年に全日本代表メンバーに初選出され、アジア選手権の優勝に貢献したほか、ベストセッター賞を受賞、2021年に東京五輪の代表メンバーに選出され、ベネズエラ戦に出場しました。

一方のプライベートでは、2019年末から元バレーボール全日本代表で2歳年上の佐藤美弥さん（さとう・みや 33歳）と交際し、東京五輪が終了後の2021年9月に結婚しました。

＜↓の画像は、藤井直伸選手と妻・佐藤美弥さんの写真＞

それから5ヶ月後の昨年2月に藤井直伸選手が自身のインスタグラムで、胃ガンのステージ4と診断されたことを公表しました。

藤井直伸選手は2021年末ごろから目の不調を感じ、病院で検査を受けたところ胃ガンが見つかったといい、目の不調はガンが脳にも転移していたことが原因だったそうです。

脳以外にも複数転移している可能性があることから、「胃癌 ステージⅣ」と医師に診断されたことを明かしつつも、藤井直伸選手は家族やチームメイトの支えを受けて前を向き、復帰に向けて闘病を続けていました。

その後も自身のツイッターやインスタグラムで近況報告を行い、昨年5月には、日本代表のチームメイトだった清水邦広選手や福澤達哉さん等との写真を公開し、元気そうな姿を見せていたものの、昨年12月からSNSの更新がストップしていました。

＜↓の画像は、昨年5月に公開した清水邦広選手、福澤達哉さんとの写真＞

胃ガンは、肝臓やすい臓、肺のガンと同様にステージ4の5年生存率は10％以下となっていて、非常に厳しい病状ではありました。

ですが、藤井直伸選手は決して諦めることなく、前を向いて治療に取り組んでいただけに、31歳という若さで亡くなってしまったのは残念でなりません。

藤井直伸選手のご冥福を心よりお祈り申し上げます。