1968年から連載が続く人気漫画『ゴルゴ13(サーティーン)』等の作品で知られる漫画家・さいとう・たかをさん(本名=齊藤隆夫)が、24日午前10時42分に亡くなっていたことが分かりました。84歳でした。
『ゴルゴ13』を連載中の『ビッグコミック』が公式サイト上で、さいとうたかをさんの訃報を伝え、死因は「膵臓(すいぞう)ガン」としています。
さいとうたかをさんの葬儀は親族のみで執り行われ、お別れ会などは今後の状況を見て検討するそうです。
『ビッグコミック』の編集部は、「氏には創刊の年から53年続く看板連載作品『ゴルゴ13』のご執筆ほか言葉に尽くせぬお力添えを賜りました。生前のご功績に心から賛嘆と感謝を申し上げ、謹んで氏のご冥福をお祈りいたします。」
とコメントしています。
また、『ゴルゴ13』の連載継続も発表しています。
『ゴルゴ13』はさいとうたかをさんの指揮のもと、脚本協力や作画などを各分野のプロたちが担当する分業形態で連載を続けてきたそうで、さいとうさんは生前より「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」と希望し、『さいとう・プロダクション』を制作集団として再構築したといい、「今後は、さいとう・たかを氏のご遺志を継いださいとう・プロダクションが作画を手がけ、加えて脚本スタッフと我々ビッグコミック編集部とで力を合わせ『ゴルゴ13』の連載を継続していく所存です。」
と、連載継続を報告しています。
<↓の画像は、ビッグコミック編集部のコメント>
そして、さいとうたかをさんの訃報や『ゴルゴ13』の連載継続発表を受けてネット上では、
- えええ…いつまでもシャキシャキしてるイメージだった ご冥福を…
- はぁ?!マジかよ…めっちゃ中華屋で読みまくってたのによ ご冥福をお祈りします
- 一昔前なら大往生なんだろうけど今のご時世だとまだまだいけたのにと思ってしまう
- 生前にシステムしっかり作ってるのは偉いな
- 続けるんかーい せめて区切りってことで用意してた最終回見せて欲しいわ
- ゴルゴ13の最終回は金庫に入れて保管してるってのは本当なのかな~
- 金庫にあるって話は嘘 本人がインタビューで言ってる 最終回の構想は考えてあるけど自分の頭の中にあるって
- 石ノ森みたいにスタッフがある程度回してくれそうだが、うーんそれはもはや先生の作品ではないからなー
- ゴルゴは勿論、鬼平犯科帳、サバイバル、剣客商売、藤枝梅安、色々な作品で楽しませてもらった。もう新作が読めないと思うと寂しさが募る
- 殺し屋なのにヒーローという矛盾。写実的で正確で綿密な資料に基づき練られたと思われるストーリーはどれもフィクションとは思えず、痺れた。ご冥福をお祈りします。
- 日本を代表する漫画家が亡くなるのは辛い。漫画を読んだ事が無くても、ゴルゴの名前は誰もが聞いたことあるくらい有名で、こんな凄い事は無い。
- 単行本を購入したことはないが、行きつけのラーメン屋、旅行先の食堂や宿泊先など、様々なところでゴルゴ13を読ませてもらった。ご冥福をお祈りします。
などの声が上がっています。
さいとうたかをさんは1955年に漫画家デビューし、『ビッグコミック』が創刊された1968年から『捜し屋禿鷹登場!!』、『ゴルゴ13』の連載をスタートさせ、その後も『サバイバル』『雲盗り暫平』『鬼平犯科帳』など数多くの漫画を描き、劇画を一般に広めた第一人者で、2003年に紫綬褒章、2010年に旭日小綬章を受章、2019年に東京都から名誉都民に選ばれました。
今年7月には『ゴルゴ13』のコミックス第201巻が発売され、“こち亀”こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のコミックス200巻を抜いて、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定されました。
さいとうたかをさんはこの他にも、分業体制や脚本部門を置く漫画制作プロダクションを初めて設立した方でもあり、これまでの様々な功績から、さいとうたかをさんは漫画界の巨匠と呼ばれる1人で、『ゴルゴ13』の連載は今後も続くというものの、原作者であるさいとうさんが亡くなってしまったのは残念でなりません。
さいとうたかをさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。