『笑点』(日本テレビ系 日曜17時30分)の元大喜利メンバーで、落語家の林家こん平さん(本名・笠井光男)が、17日14時2分に亡くなられていたことが分かりました。77歳でした。
林家こん平さんの死因は「誤嚥(ごえん)性肺炎」といい、葬儀・告別式は19日に近親者で執り行われ、お別れ会は新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いてから改めて行うとしています。
林家こん平さんは中学卒業後に新潟から上京し、初代・林家三平氏の弟子となり林家一門に入門、7年後の1965年から放送の『金曜夜席』(日本テレビ)に大喜利メンバーとして出演し、同番組は1966年に番組名を『笑点』に改め、こん平さんは桂歌丸さんや5代目・三遊亭円楽さん等と共に引き続き、大喜利メンバーとしてレギュラー出演していました。
その後も約40年にわたって番組に出演し、大喜利コーナーでの自己紹介では「1・2・3、チャラーン。こん平でーす!!」と挨拶するのがお決まりで、番組観覧者と共に「チャラーン」を大合唱するのがお馴染みとなっていました。
<↓の画像は、『笑点』に出演していた林家こん平さんの写真>
いつも笑顔で明るく元気な姿がトレードマークとなっていた林家こん平さんですが、2004年に喉の酷使が原因で「声帯結節」を患っていると医師に診断され入院、同年末から弟子の林家たい平さんが代役で出演するようになりました。
その後2005年に退院しましたが、医師から難病の「多発性硬化症」と診断されていたことを公表、この病気は脳や脊髄に炎症が起こる病気で、これによって言葉が不自由になった林家こん平さんは、噺家としての復帰は当面難しいと判断し、2006年に迎えた『笑点』の40周年をもって番組を降板、林家たい平さんが正式に大喜利メンバーとなりました。
林家こん平さんはその後もリハビリ治療を続け、卓球や発声練習をするなどして2009年末には約5年半ぶりに定席へ復帰するなどしていました。
しかし、2013年には以前から患っていた糖尿病の悪化で左足の壊死(えし)が進行し呼吸困難にも陥り、一時は心肺停止状態になったものの一命を取り留めましたが、壊死が進んだ左足の指を3本切断し右手にはマヒが残りました。
2014年には、林家こん平さんの介護やマネージメントをしていた次女・笠井咲さんが、『一般社団法人 林家こん平事務所』を設立し都電落語会をプロデュース、定期的にメディアに露出していました。
2015年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)では『笑点』に出演し、「1、2、3、チャラーン!」を披露、2020年の高座復帰を目指してリハビリを続けていくとしていました。
2016年にも『24時間テレビ』に出演し、この年のチャリティーマラソンのランナーを務めた林家たい平さんのスターターを担当していましたが、それから3年後の昨年4月に小脳梗塞を発症し入院、手術はせずに投薬治療で回復して退院となりました。
それから1年半以上が経ち、林家こん平さんが誤嚥性肺炎によって急死していたことが判明しネット上では、
- 笑点では欠かせないキャラだった。残念
- マジか…ショック 笑点のオレンジはやはりこん平師匠だ。
病気なられて15年以上、本当に頑張られたと思います。ゆっくりお休み下さい。お疲れ様でした。 - たい平師匠があんなに立派に育ったから安心しているでしょうが、たい平師匠の悲しみを想像すると胸が痛みます。
せめて歌丸師匠や先代の圓楽師匠と一緒に暖かく見守ってください。 - 悲しいね。たい平さんが立派な看板になっているのは頼もしかったろうけど、ご自身ももう一度高座に上がりたかったでしょう。
本当にご苦労様でした。たくさんの笑いをありがとうございました。ご冥福をお祈りします。 - 日曜夕方はこん平師匠のちゃら〜んでどれだけお茶の間が和んだことか。たい平さんが上手に師匠を受け継いでくださいました。
長く闘病されていましたが、もう頑張らなくていいですよ。本当にお疲れ様でした。
先に行った笑点メンバーと番組を見守っててくださいね。 - 有名俳優の電撃結婚の報告など、嬉しいニュースもありましたが、それ以上に昭和を代表するような大物芸能人の訃報も目にするようになりました。
また1人、逝かれたのですね。ご冥福をお祈りすると共に、今までのご活躍と闘病生活に敬意を表したいと思います。本当にありがとうございました。
などの声が上がっています。
林家こん平さんは2004年から16年にわたって多発性硬化症などで闘病生活を送り、以前のように落語家として活動することが困難な状態になっても諦めず、前を向いてリハビリを続け、様々なことにチャレンジしていました。
生涯現役を掲げており、2020年に高座復帰を目指し、リハビリの甲斐もあって要介護4→2に下がるなど医師も驚く回復ぶりを見せていたのですが、誤嚥性肺炎によって亡くなってしまったというのは残念でなりません。
誤嚥は、喉周辺の筋肉などが衰えた高齢者が起こしやすく、食べ物や唾液が気管から肺に入ってしまうことで肺炎を発症し、毎年多くの高齢者が亡くなっています。
昨年急死した俳優・志賀廣太郎さん(享年71)のほか、漫画『ルパン三世』の作者・モンキー・パンチさん(享年81)の死因も誤嚥性肺炎でした。
また、2018年7月に亡くなった桂歌丸さんも誤嚥性肺炎を患っており、肺の病気で息を引き取りました。
林家こん平さんは病気を患ってからも元気な姿を見せており、今後また高座復帰を果たし、『笑点』でもその姿を見せてほしいと思っていただけに残念でなりませんが、これからあの世でゆっくりと休んでほしいですね。
林家こん平さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。