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保守派の評論家・西部邁が自殺した理由は妻の死や死生観? 多摩川河川敷で死亡確認、前日放送の西部邁ゼミナール出演も…

朝まで生テレビ出演の西部邁が死去。入水自殺の疑い、現場に遺書…最期の著書で自裁死ほのめかし、周囲にも自死願望漏らす

元東京大学教養学部教授・経済学者で、保守派の評論家として活動していた西部邁さん(にしべ・すすむ)が21日、東京都大田区の多摩川で意識不明の状態で発見され、間もなく死亡が確認されたことが明らかになりました。78歳でした。

各報道によると、21日午前6時40分ごろに東京都大田区田園調布5丁目の多摩川河川敷で、現場を通りかかった通行人から「男性が川に飛び込んだようだ」という通報があり、警視庁と消防が現場に駆け付けて救出したものの、約2時間後に搬送先の病院で死亡が確認されたとのことです。

警視庁田園調布署の発表によれば、西部邁さんが書いたものとみられる遺書が現場付近に残されていたことや、目撃情報によって入水自殺を図ったものとみられており、当時の状況を詳しく調べているといいます。

『毎日新聞』は、西部邁さんはかねてから周囲に自殺願望を漏らしていたと伝えています。

西部邁さんは1939年3月15日に北海道山越郡長万部町に生まれ、高校まで北海道で過ごし、一浪した末に東京大学へ入学。

東大在籍時には新左翼党派『共産主義者同盟(ブント)』に加盟し、『全日本学生自治会総連合(全学連)』の中央執行委員を務め、「60年安保闘争」に参加するなど、学生時代から政治的な活動を行っていました。

東大の大学院を卒業後は、横浜国立大学や東大で助教授を歴任し、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校、イギリスのケンブリッジ大学にも在籍し、帰国後は保守論者としての活動を始め、ジャーナリスト・田原総一朗さんが司会の生討論番組『朝まで生テレビ』(テレビ朝日系)、『報道2001』(フジテレビ系)などに出演。

<↓の画像は、西部邁さんが『朝まで生テレビ』出演時の写真>

また、2004年12月~2008年8月に放送の『談志・陳平の言いたい放だい』(TOKYO MX)、2008年10月からは『西部邁ゼミナール』(同 土曜午前7時5分)という番組がスタートし、20日放送の番組にも出演していました。

昨年12月には雑誌『AERA』で、お笑いコンビ『ウーマンラッシュアワー』の村本大輔さんと対談していました。

<↓の画像が、西部邁さんと村本大輔さんの対談時の写真>

そんな西部邁さんの突然の訃報に対しネット上では、

などのコメントが寄せられています。

西部邁さんは約4年前の2014年3月17日に、ガンを患っていたという奥さんを亡くしており、その後から元気が無くなったという話があるほか、2013年3月には咽頭部にガンが見つかったことを告白しています。

また、報道研究者で『JX通信社』の代表取締役・米重克洋さんによると、西部さんが“最期の書”として昨年12月に出した著書『保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱』では、「自裁死(自殺)」をほのめかす記述が多数あったとしています。

西部邁さんはその著書で、自然死というのは「病院死」であり、それは「選びたくないと強く感じている」とし、死生観を批評する中で自分は最終的に自然死ではなく、「自裁死」を選ぶだろうということを繰り返し示唆していたとのことです。

また、昨年10月にも「自裁死」を決行しようとしていたことを示唆するような記述もあったそうです。

病気で倒れて入院生活をしているというわけでもなく、つい最近まで仕事を続けていたにも関わらず、なぜこのタイミングで自ら命を絶とうと考えてしまったのか分かりませんが、保守派の評論家として数多くの本を出版し、つい最近まで現役で活躍していた方だけにこのような形で亡くなってしまったのは非常に残念です。

西部邁さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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