日本のお母さん像だった女優・加藤治子が心不全により死去。享年92。『浅見光彦シリーズ』、ジブリ『魔女の宅急便』で声優も
1974~1975年に放送された人気ドラマ『寺内貫太郎一家』(TBS系)など、数多くの作品で母親役を演じ親しまれていた女優の加藤治子さんが、2日午前7時7分に心不全のため亡くなられていたことが分かりました。92歳でした。
葬儀は本人の遺志により、近親者で営まれたとのことです。
加藤さんは、森光子さんや山岡久乃さん等と並んで「日本のお母さん像」と称されていた女優で、松竹少女歌劇団を経て1939年に東宝映画入りし、『花つみ日記』で映画デビュー。
“エノケン”の愛称で親しまれていた俳優の榎本健一さんの相手役などで数本の映画に出演しました。
1964年には、ドラマ『七人の孫』で母親役を演じ森繁久彌さん等と共演、以降多くのホームドラマで母親役を務めるようになり、脚本家・向田邦子さんによる『阿修羅のごとく』、『だいこんの花』、『寺内貫太郎一家』などが代表作で、着物姿におっとりとして上品ながら、芯の強さを秘めた昭和の母親役で人気を博しました。
1994年からは2時間ドラマ『浅見光彦シリーズ』(TBS系)で母親役を演じ、近年では森田芳光監督の『わたし出すわ』、山田洋次監督の『おとうと』に出演したほか、スタジオジブリのアニメ『魔女の宅急便』や『ハウルの動く城』などで声優を務め、幅広く活躍していました。
しかし、2009年に放送された『浅見光彦シリーズ第28作』に出演したのを最後に仕事を控え、3年ほど前に体調を崩して昨年からは自宅療養を続けていました。
そして、ネット上では、
- 見た目や若く見えたのでそんなに高年齢者とは思わなかった。昭和世代にとってはドラマで良く見ていた。優しい暖かい感じのする品の良い女優さんだった。長い間ご苦労さまでした。ありがとう。
- 向田邦子のドラマを再放送やDVDなどで見て加藤さんにも親しんできました。さみしいです……
- 年齢が年齢だけに仕方ないけど、亡くなられるのは寂しい。何人も光彦の母がいるけど、加藤さんの『光彦さん』が一番好きだったな、、、
- 92歳になられてたとは。。品があり、色気のある女優さん声も好きでした。
- 落ち着いていてよく微笑んでいらっしゃった。ドラマではいつもは優しいけど、ここというところではビシッと叱っていたお母さんだったようなことを思い出した。昭和の頃の人間味あるドラマを見させていただいて、ありがとうございました。
- 浅見光彦シリーズでの加藤さんが好きでした。いくつになっても凛としていて美しい女性、それが加藤さんでした。ご冥福をお祈り致します。
などのコメントが寄せられています。
加藤さんは『寺内貫太郎一家』や『浅見光彦シリーズ』での母親役はもちろんのこと、『古畑任三郎』(フジテレビ系)での演技も強く印象に残っており、また『魔女の宅急便』や『ハウルの動く城』では声優を務め幅広く活躍し、最近まで女優として活躍しており、亡くなられてしまったというのは非常に残念です。
昭和を代表する俳優方が次々とこの世を去っており、非常に寂しく感じますね…。
加藤治子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げまアス。
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大往生でしたね(T-T)