俳優・鹿賀丈史さん司会の料理バラエティ番組『料理の鉄人』(フジテレビ系 1993年10月~1999年9月放送)に、1997年から「イタリアンの鉄人」として出演したイタリアンシェフ・神戸勝彦さん(こうべ・まさひこ)が、14日午前10時15分に転落事故によって亡くなられていたことが明らかとなり、あまりの突然の訃報に驚き、悲しみの声が上がっています。
神戸勝彦さんの訃報は、東京・六本木のフレンチレストラン『LE BOURGUIGNON(ル・ブルギニオン)』のオーナーシェフ・菊地美升さん(きくち・よしなる 52歳)が16日、「悲しいお知らせです。木曜日の朝、リストランテ・マッサの神戸勝彦シェフ(マサ君)がお亡くなりになりました。」
と自身のフェイスブックで伝えました。
神戸勝彦さんの死因については、「朝、スタッフが来る前に1人で仕込みをしていて何かを取ろうとして高い所から落ちたようです。スタッフが来て病院に運ばれましたが、意識が戻らなかったそうです。」
と綴っています。
菊地美升さんと神戸勝彦さんは20年来の友人だったそうで、「マサ君とはフィレンツェ時代から長い長いお友達であり、弟分で仲良くしてきました。このように急にお別れしてしまうのがとても悲しいです。」
と突然の死を悼んでいます。
また、2015年9月に胆管ガンで亡くなった女優・川島なお美さん(享年54)の夫で、スイーツ店『Toshi Yoroizuka(トシ・ヨロイヅカ)』のオーナーシェフ・鎧塚俊彦さん(53)もフェイスブックを更新し、「第一報を受けた時から嘘であって欲しいと念じ続けきっとそこにいらっしゃるはずと直ぐにお店を訪ねましたがやはりそこにはもういらっしゃいませんでした。」
と追悼しています。
「あなたほど優しく愛情に溢れ腕もたつ料理人はいませんでした。恵比寿では先輩でしたが年齢は私より4つも下ではないですか早すぎます。働きづめでしたから少しゆっくりして下さいませ、そして少し休んだら女房に大好物のポルチーニのパスタでもまた作ってやって頂けますでしょうか?神戸シェフ、本当にありがとうございました。」
神戸勝彦さんは、駒沢大学卒業後に東京・西麻布のイタリア料理店『アルポルト』で修行してイタリアへと渡り、それから約3年間、イタリア・フィレンツェのレストランで修行を積み、1997年に帰国後は東京都内のレストランでシェフを務めながら、同6月から『料理の鉄人』に「イタリアンの鉄人」(和・洋・中に次ぐ第4の鉄人)として登場し、番組内でのキャッチフレーズは「パスタのプリンス」でした。
ちなみに、番組初登場時はまだ26歳で、全鉄人の中では最年少でしたが、対戦成績は23戦15勝7敗1分(勝率65.2%)という結果を残しています。
<↓の画像は、『料理の鉄人』出演当時の神戸勝彦さん等の写真>
(左から、3代目和の鉄人・森本正治さん、フレンチの鉄人・坂井宏行さん、司会・鹿賀丈史さん、中華の鉄人・陳建一さん、イタリアンの鉄人・神戸勝彦さん)
番組のレギュラー放送終了後の2000年には、東京・恵比寿にレストラン『RISTORANTE MASSA(リストランテ マッサ)』をオープンさせ、料理研究家としても様々なメディアに登場していました。
『スポーツニッポン』(スポニチ)によると、『RISTORANTE MASSA』は神戸勝彦さんが亡くなった後も営業を続けるとのことです。
そして、神戸勝彦さんの突然の訃報にネット上では、
- プレバトでも審査してくれた覚えがある。でも若すぎる
- 道場さんより先に逝くとは
- これもまた運命なのか…
- 転落して重傷。そのまま死去か。よほど打ちどころが悪かったんやな。
- 机に頭ぶつけて亡くなった漫画家もいたし、室内も気をつけないとな
- 料理場での事故死ってたまにニュースでも見るが意外と多いのかな。朝に1人で作業してたりするし、足元濡れてたり、刃物も扱うしなぁ…。もったいないな
- 仕込み中の不慮の事故なんて悲しすぎる。道場六三郎さんや陳建一さんや 坂井宏行さんなどは、まだご存命なのに…。ご冥福をお祈りいたします。
- 番組で調理開始と共にダッシュして食材を取りに行く姿を思い出します。
神戸さんの人生、まだまだこれからだったと思うと本当に残念。
一般人ですら思うのですから、鎧塚さんら同業の方々はなおのことと思います。ご冥福をお祈り申し上げます。
などのコメントが寄せられています。
親交があった菊地美升さんのフェイスブック投稿では、高い所にあった何かを取ろうとして転落し、そのまま亡くなられたとしか記されておらず、どれほど高い所から落ちたのかなど詳細は不明ですが、頭などを強く打ってしまったのかもしれませんね…。
神戸勝彦さんは『料理の鉄人』の後半に登場した鉄人ということから、和の鉄人・道場六三郎さん(88)、中華の鉄人・陳建一さん(63)、フレンチの鉄人・坂井宏行さん(76)らと比べると知名度は低い様子ですが、昨年放送の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)、『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(同)など、複数の番組での料理企画に登場しており、テレビでも活躍を続けていた料理人の1人でした。
昨年2月には、『料理の鉄人』の番組開始25周年を記念した同窓会が都内のホテルで開催され、他の鉄人と共に出席して元気な姿を見せていました。
<↓の画像が、昨年2月の同窓会に出席した鉄人の写真>
(左から坂井宏行さん、初代和の鉄人・道場六三郎さん、陳建一さん、2代目和の鉄人・中村孝明さん、神戸勝彦さん)
そんな神戸勝彦さんはまだ49歳と若く、これからのさらなる活躍に期待されていた方だっただけに、転落事故によって亡くなられてしまったというのは残念でなりません。
神戸勝彦さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。