俳優・コメディアンの小松政夫さん(こまつ・まさお 本名=松崎雅臣)が、7日に亡くなられていたことが明らかになりました。
死因は「肝細胞ガン」で、78歳で亡くなられました。
小松政夫さんは昨年11月に定期検診で肝細胞ガンが見つかり、これまで入退院を繰り返していたそうですが、抗ガン剤治療を受けながら仕事を続けていたといいます。
しかし、1ヶ月前の11月14日に再入院後は容体が回復せず、12月7日午前6時51分に入院していた東京・三鷹市内の病院で息を引き取ったとのことです。
通夜は10日、葬儀・告別式は11日に近親者のみで執り行われたといい、妻・朋子さんが喪主を務めたそうです。
1970年代に放送のバラエティ番組『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』『笑って!笑って!!60分』などで共演し、小松政夫さんと息のあったコンビ芸を披露していたコメディアン・俳優の伊東四朗さんは、小松さんが闘病生活を送っていたことも知らなかったそうです。
伊東四朗さんは11日に関係者から訃報を伝えられると「えっ、何でなの?」と驚き、しばらく絶句していたといい、伊東さんは今年5月にトークライブ『あたシ・シストリー』を主催し、ここで小松政夫さんと共演予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、最後に会ったのは昨年のクイズ番組だったとのことです。
<↓の画像は、昨年5月に『徹子の部屋』で共演した小松政夫さん、伊東四朗さんの写真>
そんな伊東四朗さんは小松政夫さんの訃報に対して、「俺より先に逝くなんて馬鹿野郎。会いたかった。」とのコメントを出しています。
小松政夫さんは1964年に、『ハナ肇とクレージーキャッツ』のメンバーで、コメディアン・俳優の植木等さんの付き人兼運転手となり、それがきっかけで芸能界入りを果たし、付き人時代から音楽バラエティ番組『シャボン玉ホリデー』(日本テレビ)に出演。
その後も1970年代には『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』『ドリフ大爆笑』などの番組に出演し、「小松の親分さん」といったキャラクターや、映画評論家・淀川長治さんのモノマネ芸、「知らない! 知らない! 知らない! もー」「どうして! どうしてなの! おせーて!」「表彰状、あんたはエライ!」など複数のギャグ、『デンセンマンの電線音頭』『しらけ鳥音頭』といったコミックソングで人気を博しました。
コメディアンとしてバラエティ番組に出演するだけでなく、俳優としても様々なドラマや映画、舞台に出演し、出演した主なドラマは『前略おふくろ様』『北の国から』『ハケンの品格』など複数あり、過去5年には『孤独のグルメ』『やすらぎの郷』『特捜9』『限界団地』『刑事7人』『すぐ死ぬんだから』、映画『麻雀放浪記2020』『オケ老人!』『岸辺の旅』『体操しようよ』などに出演していました。
小松政夫さんの自伝的長編小説シリーズ『のぼせもんやけん』は2017年にNHKで連続ドラマ化され、主人公の植木等さん役を山本耕史さん、小松さんの役を志尊淳さんが演じ、小松さん自身は語り役を務めていました。
2011年には、榎本健一さん、柳家金語楼さん、森繁久彌さん、三木のり平さん、森光子さん、由利徹さん、大村崑さん等が会長を務めた一般社団法人『日本喜劇人協会』の10代目会長に就任していました。
そんな小松政夫さんの訃報に対してネット上では、
- 子供の頃テレビにいるのが当たり前の方だった、天国で植木さんとゆっくりして下さい
- 最近見かけないと思っていたら…まさかの訃報に驚き。名役者でもあり、素晴らしいコメディアンでもあり、楽しませてくれてありがとうございました
- ドラマでもちょっとおとぼけキャラを演じたり、シリアスの役もこなせるバイプレイヤーでしたが残念
- 本当に今年は訃報続きですね。今年の春に志村けんさんや増岡弘さんの訃報が流れたと思ったら、小松政夫さんまで。
今年も残り少ないのでこれ以上の訃報を聞くことなく新年を迎えたかったのですが、残念です。ご冥福をお祈りいたします。 - 残念だなあ 大好きなコメディアンだった 電線にスズメが懐かしい 楽しい時間をありがとうございました 御冥福をお祈り申し上げます
- シラケ鳥飛んで行く……元気なイメージとあの独特の口調。楽しかったなぁ、あの頃のお笑い番組!それだけに残念です。ご冥福をお祈りします
- とても、残念です。初期のハケンの品格では篠原涼子さんと共演して人柄の良さ、優しさが非常に見られた演技が見られて見ていて心地よかったです。
数々のドラマに演じられた方で悲しい。惜しい。 - ハケンの品格でのこまつさん、好きだったなぁ。他にもいろいろ良い俳優さんでしたね。最近お見かけしなくて寂しかったです。お疲れ様でした。
などの声が上がっています。
小松政夫さんは今年6月に乗用車を運転中に接触事故を起こし、これをきっかけに運転免許証を自主返納したことで話題になっており、その時点では元気そうな様子だったことから、突然の訃報には驚きました。
<↓の画像は、8月に免許証を自主返納した小松政夫さんの写真>
小松政夫さんは昨年11月に“大生前葬”と銘打った舞台『うつつ』で主演を務め、上演した劇場のロビーには白黒幕を張り祭壇のようなものも設置、遺影風の写真も飾るなどし、この舞台について小松さんは、「生前葬は楽しそうだと思った。あいつ来ねえな、とか。死んじゃったら分からないから。でも戻ってきたという人もいるけど、三途の川ってやっぱりあるかな?」
と語っていました。
今後については、「イメージ通りに体が動かなくなり、悔しいけど80歳まではやるのが理想。死ぬまで、どうぞこき使ってやってください」
と語るなど、昨年時点では複数の舞台に出演するなど精力的に活動していただけに、突然の訃報には驚きや悲しみの声が多く上がっています。
今年は、志村けんさんが新型コロナウイルスによって70歳で亡くなり、他にも宍戸錠さん、梓みちよさん、野村克也さん、志賀廣太郎さん、岡江久美子さん、弘田三枝子さん、渡哲也さん、藤木孝さんなど、昭和から活躍し続けていた多くの著名人がこの世を去っており、長年テレビなどで活躍する姿を観ていただけに寂しさを感じますね。
小松政夫さんは80歳まで現役でいたいと語っていただけに、それが叶わず亡くなられてしまったのは残念ですが、どうかあの世でゆっくりと休んでほしいです。
小松政夫さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。