大御所声優・大平透が肺炎で死去。享年86。『笑ゥせぇるすまん』の喪黒福造、『スター・ウォーズ』でダース・ベイダー等を担当
アニメ『笑ゥせぇるすまん』の主人公・喪黒福造、『ハクション大魔王』の主人公・大魔王、映画『スター・ウォーズ』の吹き替え版でダース・ベイダーの声を担当するなど、幅広く活躍していた声優の大平透さん(おおひら・とおる)が、病気療養中のところ肺炎のため、12日に亡くなられていた事を所属する声優事務所『81プロデュース』が発表しました。86歳でした。
大平さんは1952年にラジオ番組の専属アナウンサーでデビューし、1955年にラジオ東京テレビ(現:TBSテレビ)開局とともに、TBS劇団へ入団。
1955年にアメリカで制作されたアニメ『スーパーマン』で日本のテレビ史上初の日本語吹替えを行い、これが大ヒットしたことから実写版テレビシリーズ『スーパーマン』でも主人公の吹き替えを務めました。
放送当時の人気は非常に高かったそうで、大平さんの名前は一躍全国区となり、その後は海外テレビシリーズ『スパイ大作戦』の指令の声の吹き替えや、映画『スター・ウォーズ』シリーズの日本語吹き替え版でダース・ベイダーなどの声を担当。
またアニメでは、『おらぁグズラだど』、『ハクション大魔王』、『科学忍者隊ガッチャマン』、『笑ゥせぇるすまん』など、数多くの作品にで声優を務め、アメリカの人気TVアニメシリーズ『ザ・シンプソンズ』では一家の父・ホーマーの声も担当していたことでも知られています。
その他にも、1970~1990年代にかけては、東映製作の特撮テレビドラマ「スーパー戦隊シリーズ」や「メタルヒーローシリーズ」など、多くの作品でナレーターを務めていました。
そんな大平さんは1963年に芸能事務所『大平プロダクション』を設立し、声優の養成所「大平透声優ゼミナール」を主催し、声優の育成も行っており、2007年3月には第1回『声優アワード』で功労賞を受賞しています。
そして、大平さんの突然の訃報に対してネット上では、
- 長い間お疲れ様でした、ゆっくり休んでください。
- 時代の流れが寂しさを増長させますね・・
- 幼い時から、アニメーションで、大平透氏の声を聞いてたので、驚きと悲しさが有ります。
- 見終わってから喪黒福造の声が心のスキマに余韻として結構残りましたね。お~っほっほっほ~・・・・ご冥福をお祈りいたします。/li>
などのコメントが寄せられていました。
『ルパン三世』の初代・石川五エ門、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男等で知られる大塚周夫さん、『ドラえもん』で“ジャイアン”こと剛田武の声などを担当していたことで知られるたてかべ和也さん、『サザエさん』の中島くん役などで知られる白川澄子さんが昨年亡くなりました。
また2014年には、『サザエさん』の磯野波平役などで知られる永井一郎さんが亡くなるなど、大御所の声優が相次いでこの世を去っています。
アニメ声優の創世記から活躍している方々はもう80歳前後と高齢となっているのですが、もうあの声を聞けないと思うと非常に寂しく、悲しい気持ちになりますね…。
大平透さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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