元フジテレビの専属芸能リポーターで、『情報プレゼンター とくダネ!』などに出演していた前田忠明さん(まえだ・ただあき)が、9月28日に急死していたことが明らかになりました。81歳でした。
フジテレビの発表によると、前田忠明さんは9月28日14時20分ごろに、東京都新宿区内の自宅マンションで転倒し、病院に救急搬送されたものの、同16時30分ごろに死亡が確認されたといい、死因は頭を強打したことによる「クモ膜下出血」とのことです。
『サンケイスポーツ』は遺族に取材を行い、前田忠明さんは74歳の妻と2人暮らしだったそうで、「奥さんも体調を崩しているので、そっとしておいていただければ…。普段から冗談を言って笑わせる明るい人でした」
と語ったとしています。
“前忠(まえちゅう)”などの愛称で親しまれていた前田忠明さんは、明治大学文学部演劇学科を卒業後、演劇の道を志して劇団を作ったり、イギリス・ロンドンに留学するなどしましたが挫折し、1970年に週刊誌『女性自身』の記者となりました。
女性自身では主に芸能記事を担当する中で1978年にフジテレビから声を掛けられ、情報ワイドショー番組『小川宏ショー』のADを1年半務めた後、1980年4月にフジテレビと専属契約を結んで芸能リポーターとしての活動をスタートさせました。
その後は、『おはよう!ナイスデイ』『TIME:3 タイムスリー』『ビッグトゥディ』『2時のホント』『2時ドキッ!』『2時ワクッ!』『スーパーナイト』『とくダネ!』など、フジテレビや系列の関西テレビの情報ワイドショー番組に出演し、梨元勝さん、鬼沢慶一さん、須藤甚一郎さん、福岡翼さん、武藤まき子さん、東海林のり子さん等と共に芸能リポーターとして長年活躍を続けていました。
後年は「フジテレビ芸能デスク」の肩書で番組に出演し、芸能ニュースの解説などを行っていましたが、2020年3月をもってフジテレビとの専属契約は終了していました。
サンケイスポーツによれば、高齢もあってここ最近は体調を崩しがちだったといい、妻や前妻の子供たちの今後を考え、終活を始めていたそうです。
そんな前田忠明さんの突然の訃報を受けてネット上では、
- やっぱり歳をとると転倒が命取りだね
- 久しぶりに懐かしい名前を聞くときは、悲しい知らせの時の人が多くて寂しい
- やさしい口調でありのままを伝えていたのが印象的。今年のM1を制したウエストランドがネタで、今の芸能界のあり方をいろいろと問うていたのがあまりにも皮肉
- 芸能人が亡くなるとズカズカ押しかけていたのに、自分の時は公表遅らすのか
- 自分の身の回りだけは守るってある意味芸能リポーターらしいわ
- 81歳だったことにまずびっくりした。猪木さんなど格闘界のビッグスターが消えたね…
- まさかの事故死なんて‥せっかく長生きしたのにご家族やりきれないね
などの声が上がっています。
前田忠明さんは1990年に突発性心疾患、2008年に大動脈瘤の手術を受けたそうですが、晩年まで『とくダネ!』等の情報ワイドショー番組に出演していたほか、フジテレビとの契約終了後もメディアに登場し、今年に入ってからも『週刊ポスト』や『Yahooニュース』のインタビュー取材を受け、芸能リポーターとしての活動を振り返っていました。
久しぶりに姿を見たせいか、ずいぶんと老け込んだなと正直思いましたが、体調を崩しているという話も特に無かったですし、変わらず元気そうな様子だったことから突然の訃報には驚きました。
<↓の画像は、今年インタビューを受けた際の前田忠明さんの写真>
前田忠明さんと同年代で、昭和から芸能リポーターとして活躍していた梨元勝さんは2010年、武藤まき子さんは2016年、福岡翼さんは2019年、須藤甚一郎さんは2020年、鬼沢慶一さんは2021年に亡くなるなど、昔の芸能界をよく知る芸能リポーターたちが相次いでこの世を去っていて、芸能人等からすると憎まれる存在ではありましたが、長年テレビで観ていた人たちなのでやはり寂しさを感じます。
前田忠明さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。