俳優・小澤征悦さん(おざわ・ゆきよし 49歳)の父親としても知られる世界的指揮者・小澤征爾さん(おざわ・せいじ)が、6日に亡くなられていたことが分かりました。88歳でした。
所属事務所の発表によると、小澤征爾さんの死因は「心不全」で、6日に東京都内の自宅で息を引き取ったといい、故人の遺志を受けて葬儀は近親者のみで営み、後日お別れ会を行うことを検討しているとのことです。
小澤征爾さんは小学生のころからピアノを始め、その後は指揮者・齊藤秀夫さんのもとに弟子入りして本格的に指揮を習い、桐朋女子高音楽科、桐朋学園短大を経て1959年にフランスへ渡り、1961年にはニューヨーク・フィルハーモニーの副指揮者に抜擢されました。
それ以降は、シカゴ交響楽団、トロント交響楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団などで指揮し“世界の小澤”と呼ばれるようになり、1973年にボストン交響楽団の音楽監督に就任、1998年に長野冬季五輪の音楽監督を担当し、フランス政府からレジオンドヌール勲章を授与されました。
その後も指揮者として世界的な活躍を見せ、2002年にはウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任し、2010年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、2016年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団から名誉団員の称号を贈られるなどしています。
その裏では長年に渡って病気との闘いが続き、2005年に白内障、2010年には食道ガンが見つかり、食道の全摘出手術を受けて復帰したものの、それ以降も腰椎棘突起と横突起骨折、2018年に大動脈狭窄症、2019年には急性気管支炎で入院するなど、晩年は病気などで入退院を繰り返していました。
私生活では1962年に、三井不動産の社長令嬢でピアニスト・江戸京子さん(今年1月23日死去 享年86)と結婚するもわずか4年で離婚、1968年に日本とロシアのハーフでモデル・デザイナーの入江美樹さん(79)と再婚し、1971年にエッセイスト・作家の小澤征良さん(52)、1974年に小澤征悦さんが生まれました。
<↓の画像は、小澤征爾さんの家族写真>
そんな小澤征爾さんの訃報を受けてネット上では、
- 遂にか・・・・
- また大物が一人…ご冥福をお祈りいたします
- 去年から音楽関係多いな悲しい
- 一回復活しただけでも年齢を考えたら奇跡だったのかもお疲れ様でした
- 世界の小澤さん大往生でしたな ご冥福をお祈りします
- ウィーンフィルのニューイヤーコンサートで指揮した偉大な人。もうこんな世界的な指揮者は、日本からは出ないかもしれない。
- 数年前にすげーヨボヨボの状態だったから、今まで生きられたのが不思議な位だったが、いざ亡くなったと知ると、やはり残念だなあ ご苦労様でした
などの声が上がっています。
小澤征爾さんは数年前から体調が芳しくないとの報道が出ており、2年前に週刊誌『女性セブン』が報じた記事によれば、2018年に大動脈弁狭窄症の手術を受けてから本格的な療養に入り、2019年8月にステージに立ったのを最後に2年以上活動休止状態となり、体重も落ちて歩行も難しく、24時間対応の看護体制で自宅療養しているとのことでした。
そうした厳しい状態の中で、2022年8月に開催の音楽祭『セイジ・オザワ松本フェスティバル』のカーテンコールにサプライズ登場し、同11月には4年ぶりにサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)の指揮を務めました。
小澤征爾さんほど世界的に評価された日本人指揮者はおらず、病気療養が続いたことで長くステージを離れ、晩年は腕を動かすのも大変そうな様子ではありましたが、訃報に接して残念な気持ちでいっぱいです。
小澤征爾さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。