元アルゼンチン代表で、サッカー界のレジェンドだったディエゴ・マラドーナさんが25日、アルゼンチン・ブエノスアイレス郊外の自宅で、「心不全」によって急死したことが明らかになりました。60歳でした。
各報道によれば、ディエゴ・マラドーナさんは11月2日に貧血や脱水症状を訴え、新型コロナウイルス感染も疑って検査入院したところ、脳の病気「硬膜下血腫」と診断されたことで3日に緊急手術を受け、手術は無事に成功し、11日に退院後はアルコール依存症の治療を受けていたそうです。
<↓の画像は、11月に手術を受けたディエゴ・マラドーナさんの写真>
そうした中で、25日午前10時ごろに倒れて心肺停止状態となり、駆けつけた医師が蘇生を試みたものの、午後12時過ぎに亡くなったとのことです。
ディエゴ・マラドーナさんの家族によれば、手術を終えて退院後は自身の健康に不安を感じ、過去にコカイン中毒でリハビリをしたキューバでの静養も考えていたそうです。
そして、ディエゴ・マラドーナさんの突然の訃報に対してネット上では、
- 2020年はとんでもないお悔やみニュースが続くなぁ…
- サッカーファンのみならず世界に衝撃が走る訃報。神の手を持つレジェンドが60歳で亡くなるとはあまりにも早すぎる。
- マラドーナに限ってはどんな不摂生をしても60まで生きれるんだなあという感心しかない。
ただ、冗談抜きで一つの時代が終わったという言葉が正しい男 - プレイもさることながら破天荒で問題もあった。けど日本でもモノマネされるくらい愛されるキャラクターだったのが印象深い。
ちょっと違うけど勝新さんみたいな憎めない雰囲気を感じてた。ご冥福をお祈りいたします - まだ若いのに、、、サッカーはそれほど詳しくないけれど、TVのプレイバックで5人抜きの試合を視た時は神業に感動し、サッカーへ興味が沸いたもの。
数々の感動シーンへの感謝と共に、ご冥福を祈りたい。
など、死を悼む声が続々と寄せられています。
また、サッカー界からも続々と追悼メッセージが寄せられており、サッカーの王様と称される元ブラジル代表のペレさんはツイッター上で、「なんて悲しいニュースだ。私は偉大な友人を失い、世界はレジェンドを失った。まだ言いたいことはたくさんあるが、今は神様が彼の家族に力を与えてくれることを願っている。いつか天国で一緒にサッカーができるといいね」
とツイート。
ディエゴ・マラドーナさんと同じくアルゼンチン出身で、マラドーナ2世とも呼ばれたリオネル・メッシ選手は、インスタグラムにマラドーナさんとの2ショット写真を投稿し、「全てのアルゼンチン人とサッカー界にとって非常に悲しい日だ。彼は僕たちのもとを去った。しかし、消え去ったわけではない。なぜなら、ディエゴ・マラドーナは永遠の存在だから。僕は彼との素晴らしい瞬間と共に生きていく。彼の家族や友人全員に哀悼の意を表します」
と追悼しています。
<↓の画像は、メッシ選手とディエゴ・マラドーナさんの写真>
ディエゴ・マラドーナさんは1976年に、アルゼンチン・リーグ史上最年少の15歳11ヶ月でプロデビューを果たし、1982年にヨーロッパへと渡り、スペインのFCバルセロナ、イタリアのSSCナポリなどのクラブで大活躍し、ナポリ時代には2度のセリエA優勝に導いたことで「ナポリの王様」と称され、背番号10は永久欠番となっています。
アルゼンチン代表としては1977年に歴代最年少でフル代表デビュー、1979年にU-20アルゼンチン代表としてワールドユース選手権優勝、ワールドカップには1982年~1994年にかけて4大会連続出場を果たし、1986年のメキシコ大会では優勝に導きました。
同大会の準々決勝・イングランド戦では、左手を使ってゴールを決めた「神の手」ゴール、ハーフウェーライン手前からドリブルで駆け上がり、最後はキーパーもかわしてゴールを決めた「5人抜き」ドリブルといったスーパープレーを披露しました。
1997年には現役を引退しましたが、これらのスーパープレーは後世に語り継がれ、サッカー界のレジェンドと呼ばれている一方で、現役時代から度々、違法薬物の使用が問題視され、自身最後のワールドカップとなったアメリカ大会ではドーピング検査に引っかかり、大会から追放処分を受けました。
現役引退後は不摂生による肥満、コカインやアルコール中毒に苦しみ、2000年以降には高血圧などで入退院を繰り返していたほか、女性関係も派手で、2019年時点では複数の女性との間に子供が合計8人いると伝えられていました。
ディエゴ・マラドーナさんはサッカー選手としては素晴らしい成績を残したものの、数々のトラブルを起こしてきたことにより、サッカー界の“永遠の問題児”とも言われていたのですが、憎めないキャラクターからサッカーファン以外からも親しまれており、唯一無二の存在だっただけに、まだまだこれからの60歳で亡くなってしまったのは残念でならないですね…。
ディエゴ・マラドーナさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。