イギリスのバンド『デッド・オア・アライヴ(Dead or Alive)』のリーダー、ボーカルを務めていたピート・バーンズさん(Pete Burns)が23日、急性心不全により亡くなっていた事が明らかとなりました。57歳でした。
ピートさんがボーカルを務めていた『デッド・オア・アライヴ』は、「ユーロビート」と呼ばれる電子音楽を使用したダンスミュージックで1980年代に世界的に大ブレーク。
同バンドの音楽は日本でも大ヒットし、バブル期のディスコ・ブームに乗って『ユー・スピン・ミー・ラウンド(You Spin Me Round)』などの様々な曲がディスコなどでは流れ、人気絶頂期が過ぎた後も日本では人気は続き、度々来日を果たしていました。
そんな『デッド・オア・アライヴ』でボーカルを務めていたピートさんは、中性的で妖艶な容姿をしている一方で、男性的な太い声、高い歌唱力から高い人気を誇り、『カルチャー・クラブ (Culture Club) 』のボーカルであるボーイ・ジョージさんと中性的なカリスマとして人気を二分にしていました。
しかし、ピートさんは少年期から自身の顔に対して酷くコンプレックスを持っていたそうで、25歳で美容整形を始め、当初は鼻を整形する程度であったものの、「どこをいじれば、完璧になれるか」と考えていき、徐々に整形はエスカレート。
その結果、稼いだお金のほとんどを整形費用につぎ込み、整形医に勧められて唇に打ったジェル注射が原因で顔が変形。
<↓の画像が、整形する前と整形後の写真>
さらに、ジェルに対する炎症が顔全体に広がってしまい、肉芽腫を形成し、それが原因で腎臓の血管が詰まったことによって腎不全を引き起こしたほか、腸障害や失明の危機に直面し、闘病生活を強いられることになったのですが、そうしたトラブルを乗り越えて見事に復活を果たし、音楽活動を再開させていました。
プライベートでは、デビュー前に働いていたロンドンの美容院で出会った先輩美容師のリンさんと結婚し、『デッド・オア・アライヴ』のメンバーのスティーヴさんと同性愛関係にあり3人で一緒に暮らしていましたが、結婚から25年後にリンさんとは離婚し、2003年にロンドンのレストランでウェイターをしていた10歳年下の男性と2007年7月に同性婚しています。
<↓の画像左がピートさん、右がスティーヴさん>
そして、ピートさんの突然の訃報に対して、ボーイ・ジョージさんは自身のツイッター上で、「ピートが亡くなったと聞き、泣いています。彼は素晴らしく、実にエキセントリックな人物でした。僕の人生において大きな部分を占める人物だったのです! ああ、(彼の死は)信じがたいことです!」とツイートしています。
<↓の画像が、ボーイ・ジョージさんのツイート>
ピートさんのツイッターも更新され、「非常に悲しいことですが、ピートが重度の心不全で死去したことをご報告せねばなりません。私達の特別なスターが亡くなってしまったことに、家族、そして友人達は大きなショックを受けた状態です。」「彼は鋭く明確なビジョンを持った人物でした。そして美しく才能のある人物でもあったのです。彼を愛しその存在に感謝していた人全てが、彼を恋しく思うでしょう。」「彼は、私達の思い出の中で永遠に生き続けます。」というメッセージが投稿されています。
<↓の画像が、ピートさんのツイッターに投稿されたメッセージ>
また、ネット上では、
- デッドオアアライブ、流行ったなぁ…。しかし、早すぎるよね。マイケルもプリンスもそうだけど。ご冥福をお祈りします。
- 整形は、寿命に関係無いと言い切れないかもな…
- 今でも聴いてます。大好きです…。信じられない…。大好きだった…。
- 頑張って復帰してたのに残念…
- ピート、とても綺麗でした…。晩年の変わりように、ビックリしましたが…。どうぞ、安らかに…。
- 最近は整形失敗とか色物でテレビ出ていたみたいだけど。デビュー当時は凄いインパクトだった。
- 彼も逝ったか・・ハンサムな顔をいじってしまって惜しいことをしてしまった
- 最近までTVで明るい整形サイボーグ姿を見ていたのに…ショック
- 今年はボウイ、プリンスだけで勘弁してと思ってたのに。日本でもまさかと思う人が亡くなったり。訃報が続きすぎだ。
などのコメントが寄せられており、整形によるトラブルなどがあったものの、日本でも高い人気を誇っていただけに、多くの方が突然の訃報にショックを隠せない様子です。
ピートさんは整形によるトラブルで顔面崩壊し、一時は死の淵をさまようほどの苦しみを味わったそうなのですが、そこから何とか復帰を果たして活動を再開していたものの、57歳という若さで亡くなってしまったというのは非常に残念です。
現在でも代表曲の『『ユー・スピン・ミー・ラウンド』はテレビ番組などで流れるほどの人気があり、久しぶりに最近この曲を聴いたばかりだったため、もう歌声を聞くことが出来ないというのは寂しいですね。
ピート・バーンズさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。