音楽ユニット『水曜日のカンパネラ』の元ボーカルで、3月に第1子妊娠を発表した歌手・アーティストのコムアイさん(本名=輿美咲 こし・みさき 30歳)が、南米ペルーのアマゾンで子供を出産予定であることを明かし、ネット上で物議を醸しています。
コムアイさんは3月に、かねてから交際していた映像作家・文化人類学者の太田光海さん(おおた・あきみ 1989年生まれ)と共に第1子妊娠を発表し、結婚はしない考えを明らかにしました。
また、太田光海さんはコムアイさんの出産までを追ったアート・ドキュメンタリー映画『La Vie Cinématique 映画的人生』の製作を発表し、作品は2024年に完成予定で、海外での映画祭や国内外での劇場公開を目指すとしています。
この映画製作にあたり、太田光海さんとコムアイさんはウェブメディア『nippon.com(ニッポンドットコム)』のインタビューに応じ、アマゾンの先住民の村で子供を出産する計画を明かし、その理由について語っています。
<↓の画像が、ニッポンドットコムのインタビューに応じたコムアイさん、太田光海さんの写真>
コムアイさんは、日本における妊娠・出産を取り巻く状況や制度に疑問を感じているといい、「産婦人科によっては父親がないがしろにされてきているような感じを受けて」「男性をちゃんと同等の親として扱ってくれない。無言で『別にお父さんは来なくていいんですよ』みたいな空気を放つ病院はちょっとイヤ」
との思いを明かしています。
続けて、「元々、自然分娩に興味があって。妊娠・出産に関しては、何が良くて、何が悪いというのは、時代や場所、人によっても様々ですよね。自分で色々調べていって、いくつか大事にしたいことがあるんです。例えば、無菌ではない状態で産むこと、分娩台に固定されるのではなく、自由に体勢を変えながら産めること、へその緒をすぐに切らないこと、親族じゃなくても立ち会いができる、おっぱいをすぐ吸わせること…。そういうことを考えると、現代の病院で産むよりも、昔ながらの方法の方が、私が理想としている出産に近い気がしたんです。」
と語っています。
助産院での出産も検討したそうですが、コムアイさんは「自然の近くで産みたい、いまだ存在する先住民の伝統的知恵を知りたい、日本の出産体制ではないところで産みたい」との考えがあり、太田光海さんも様々な出産方法を検討した結果、「ある意味『一番安全』なのが、アマゾンなんじゃないか」という結論になったとしています。
太田光海さんは2021年公開の初監督作品『カナルタ 螺旋状の夢』の撮影で、エクアドル南部のアマゾン熱帯雨林のシュアール族の集落・ケンクイム村に1年以上にわたり暮らし、ペルーの先住民・ワンピス族の村でも数ヶ月間生活していたといいます。
そこで仲良くなったワンピス族のリーダーから産婆(助産婦)を紹介してもらい、アマゾンでの出産を決断したそうで、「よく知っている人たちだし、彼らはいまだに全員が自宅出産なので、何世紀にもわたって受け継がれたノウハウをもっている。事故もほとんど起きないと聞いています。」
としています。
コムアイさんはアマゾンでの出産について、「知恵に頼って、本能的に産める力を育てて、信じてみたい。しっかり体力作りをしておきます。現地で身体がなじまなかったり、そこで産むのが不安だと感じたりしたら、柔軟に予定を変更するつもりです。そこは意固地になりたくないと思っていて」
とも語っています。
最後にこの映画について太田光海さんは、「伝統芸能、現代アート、先住民族、生命の神秘…、いろんな関心をもつ層に突き刺さるような作品にしたい」
としています。
そして、コムアイさんがアマゾンで子供を出産することに対してネット上では、
- 何事もなく無事出産出来るといいね…
- コムアイはすっかりスピ系に走っているね
- 面白いドキュメンタリーになりそうですね。2人で決めたことだから、他人が色々言う必要ないと思います。真似しなきゃ良いだけの話
- 出産中に母子に何かあったら対応できるの?怖すぎる
- 子供が死産するリスクを、限りなくゼロに近づけようとしない親がいるということに驚いた
- 子供を自己満足の道具に使ってるみたいに感じる
- 出産はイベントじゃないんだぞ 魅せることなんて考えなくていいのに
- 子供になにかあったらどうするのか?自分たちの生き方がおしゃれとかかっこいいとかどうでもいいことで、ますば産まれてくる子供の事を考えて
- 問題ない分娩ならいいけどね 出血とか多かったら最悪死ぬからね 私は助産院ですら怖くて総合病院で産んだわ
- 自然を神聖視しすぎでは 人間が自然に反した医療や科学の力を得るまで、一体どれほどの産婦と赤ん坊が死んだと思ってるんだろ
などの声が上がっており、物議を醸しています。
『ユニセフ(国際連合児童基金)』による『世界子供白書2021』のデータによると、2019年の日本での死産率は2%、死産数は1,407、新生児死亡率(生後28日以内の死亡確率)は1%、新生児死亡数は782となっています。
一方のペルーは死産率が7%、死産数は4,080、新生児死亡率は6%、新生児死亡数は3,653となっており、日本との比較ではいずれも死亡リスクが数倍高く、衛生環境が整っていないアマゾンの先住民族での村で出産となると、死亡リスクはさらに高まるとみられます。
出産するまで何が起こるか分からず、最悪の場合にコムアイさんの命にも関わる恐れもあるだけに、映画のネタにするために、アマゾンで出産までするというのはやめた方がいいと強く思いますね。
コムアイさんは今回のインタビューで、もし現地で不安を感じたら予定を変更するとも語っていますが、慣れない土地での生活で体調を崩したり、感染症にかかるリスクもあるだけに、母子ともに健康で無事出産するために慎重に判断してほしいです。