時代劇ドラマ『眠狂四郎』シリーズ、三谷幸喜さん脚本の刑事ドラマ『古畑任三郎』シリーズなど、これまでに様々な作品に出演してきた俳優・田村正和さん(たむら・まさかず 74歳)が、週刊誌『フライデー』の取材に対して現役引退を宣言しており、ひっそりと表舞台から姿を消そうとしています。
『フライデー』によれば、田村正和さんはすでにごく一部の人には芸能界から引退することを報告しているといい、引退を決意する大きな理由となったのは、今年2月17日に放送された『眠狂四郎 The Final』(フジテレビ系)だったそうです。
田村正和さんは1972年~1973年に放送の『眠狂四郎』で主演し、その後も1989年、1993年、1996年、1998年と定期的にスペシャルドラマとして復活しており、今年前回から約20年ぶりとなる『眠狂四郎 The Final』で主演しました。
『眠狂四郎 The Final』は京都の太秦で2017年春から約1ヶ月撮影を行ったそうで、昨年7月に『サンケイスポーツ』の取材を受けた田村正和さんは、『眠狂四郎』には強い思い入れがあることを明かし、原作者の柴田錬三郎さんから「狂四郎はぜひ田村に」と指名され、20代の頃からこの役を演じていることから、「僕にとって、『眠狂四郎』は大事な作品です」と語っていたほか、「自分では現代劇も時代劇も十分やったと思っています」「(ここ数年は)キャリアを終えるきっかけになるような企画を撮れればいいなと思っていた」とも話していました。
<↓の画像は、昨年『サンケイスポーツ』の取材に応じた田村正和さんの写真>
そして、2月に放送された『眠狂四郎 The Final』には人気上昇中の女優・吉岡里帆さんも出演し、時代劇初挑戦ということでも注目を集めていたのですが、平均視聴率は2ケタに全く届かず微妙な結果に終わっており、さらに田村正和さん自身も納得の演技を披露することが出来なかったそうです。
<↓の画像は、『眠狂四郎 The Final』で主演した田村正和さんの写真>
そのため田村正和さんは「これ以上俳優を続けるのは美学に反する」という気持ちになったそうで、4月に『フライデー』の直撃取材を受け芸能界引退について聞かれると、「うん……自分の中で、辞めてもいいかなと思ったんだよ。僕のことを気にかけてくれているスタッフがいてね。その人たちに今年の年賀状で『のんびりしたい。無職の日々が楽しみだ』って書いたの」
と答えています。
さらに、「自分としては、もう十分にやったなと。『眠狂四郎』は、20代で初めて出演して、40代、50代とやってきた。でも、2月の『眠狂四郎 The Final』では、完成前の試写を見て『これじゃダメだな』と痛感したんだ。オンエアを見る気にさえならなかった。自分にしか分からない、『これはもうアカンな』という感覚……」
と明かしています。
<↓の画像は、『眠狂四郎 The Final』で共演の田村正和さんと名取裕子さんの写真>
これが引退を決意することに繋がったのか聞かれると、「そう。長い時間かけて感じてきたことが、あの作品でハッキリした。でも、(引退を)大っぴらに言うのは趣味じゃないから。まあ、宣言してもいいんだけどね」と語り、もう田村正和さんの姿は見られなくなるのかという問いに対しても、「残念だけど、再放送を見て下さい。良い作品も、悪い作品もあるけど……」と答えており、田村正和さんは芸能界引退を決意している様子です。
<↓の画像が、『フライデー』の取材に引退宣言した田村正和さんの写真>
そして、この報道を受けてネット上では、
- 本人的には眠狂四郎からみたいだけど、だいぶ前からだよね、声がかすれてて聞きずらかったのは。
- 確かにこの前の眠狂四郎はひどかった。声は出てない。何言ってるか聞き取りづらい。これじゃあ演技以前の問題だもんね。顔も痩せすぎてお爺さんみたいになってて、眠狂四郎には無理があった。
- パパはニュースキャスターから、古畑迄、十分楽しませて貰った。ゆっくり休んで
- 体調不良に加え田村さんご本人が充分やったと思われているなら引退も仕方ありませんね。田村さんの演技がもう見られないのは淋しいですが….長い間の役者人生、お疲れ様でした。
- 年齢なりの役をやればええんやろけど、田村正和の看板がそれを許せへんのやろな。
- もともと65歳で辞めると仰っていた。世間なら定年だと。周りが騒がず静かに過ごせたらいいなぁ。
- しかし、おじいちゃんには見えない。確かに痩せてはいるみたいだけど、、、病人には見えない
- 人前に出る仕事してた人は引っ込むと一気に体調が悪くなる人もいる。寡黙な役でいい。表にで続けて元気でいて欲しい。
- 古畑なんかは、今見ても古さを感じない名作。まだまだ見たい俳優さんだけど、本人の意思を尊重すべきなんだろうな。
- 7年前の『告発〜国選弁護人』の時から声が出なくなってたね。何言ってるか全然分からなくて田村さんの部分で結構ボリュームを大きくしてセリフを聴いてたから。あの時は呂律も回ってなかったと記憶するけど。でも40代から上なら田村正和がどれだけやってきたかは知ってるんだし、後は田村さんが本人の美学的にどうかってとこで決められたら良いのでは?でも好きな俳優さんだから居なくなると淋しい。
などのコメントが寄せられています。
数年前から田村正和さんの声がかすれていたほか、徐々に声が小さくなり、何とか声を絞り出しているような状態が続いていたことから、非常に残念ではあるものの、今後も長く俳優を続けていくのは難しいのだろうなというのは感じていました。
田村正和さんの体調不良説や芸能界引退説は以前から囁かれており、1年前の昨年4月にも『女性自身』が田村さんの近況を報じたのですが、田村さんが「冠動脈性心疾患」の手術を受け、これが原因で激ヤセしていることを伝えていました。
同誌の直撃取材に対して田村正和さんは驚いた後に「いいえ」と否定した一方で、今後の芸能活動に関して、今後もずっと続けるか聞かれると「いや、そんな気はありませんよ」と答え、いつまで続けるのかという問いには「そっちで決めてよ」といい、今後もずっと見たいという答えに対しても「そう? でも、もう十分にやったよなぁ。色々やらせてもらったからね、十分。十分やってきたから……」と感慨深げに噛みしめるように話していたといいます。
そんな田村正和さんは数年前から引き際を模索していたそうで、最近は仕事を選び自ら取材陣に対して「辞め時を模索中」と話したり、家族への財産分与の準備を行うなど、終活も始めていることも『女性自身』は報じていました。
田村正和さんは約20年前に個人事務所の社長を3歳年上の妻・和枝さんにし、一人娘を役員とした財産管理会社を別に設立しているといい、価格7.6億円以上にもなると言われる東京都内の豪邸については、すでに土地の名義を細かく分けているとのことです。
田村正和さんは時代劇、ホームコメディ、ラブストーリー、サスペンスなど幅広い作品に出演しヒットさせており、田村さんのような俳優は他にいないので、『眠狂四郎 The Final』を最後に芸能界を引退してしまうというのはやはり残念です。
ちなみに、田村正和さんと同じ1943年(昭和18年)生まれの著名人は、アントニオ猪木さん、加藤茶さん、桂三枝さん、関口宏さん、北大路欣也さん、樹木希林さん、ミック・ジャガーさん、キース・リチャーズさん(共にローリング・ストーンズ)、池乃めだかさん、森本レオさん、小野寺昭さん、ロバート・デ・ニーロさん、うつみ宮土理さん、小林稔侍さん、加賀まりこさんなど、現在でも活躍している方は多くいます。
田村正和さんにはあと1年でも、2年でも活動を続けて欲しい気持ちもあるのですが、やはり以前のように声が出ない状態ではこのまま引退となってしまうのでしょうかね…。