演歌歌手の“サブちゃん”こと北島三郎さん(本名=大野穣 おおの・みのる 86歳)が事実上の“終活”を始め、その背景には病気による体調不良があると週刊誌『週刊新潮』が報じています。
北島三郎さんが会長、長男・大野竜さんが社長を務める事務所『北島音楽事務所』は2月に、1996年4月から放送の音楽番組『サブちゃんと歌仲間』(BSテレ東)が3月25日をもって終了すると共に、事務所に所属する“北島ファミリー”の原田悠里さん(68)、山口ひろみさん(47)、北山たけしさん(49)、大江裕さん(33)の4人が退所し、原田さんと北山さんは暖簾分けの形で独立、大江さんと山口さんはそれぞれ所属レコード会社系列の事務所に移籍する方向としています。
<↓の画像は、3月25日放送『サブちゃんと歌仲間』最終回に出演の北島ファミリーの写真>
(前列左から)山本譲二さん、北島三郎さん、松原のぶえさん、(後列左から)和田青児さん、原田悠里さん、北山たけしさん、山口ひろみさん、大江裕さん
北島三郎さんは4人が事務所を退所することに対して、「山本譲二(73)、小金沢昇司(64)もそうでしたが、いつか一本立ちできる時期が来たら、それぞれが旅立って、自らの帆を上げて頑張ってほしい。それが私のかねての思いでした」「4人とは縁あって出会いましたが、私も芸道60年を迎えましたし、年齢的なことからも『巣立たせるのは、今この時だ』と考えました。4人には頑張ってもらいたい。私もできることがあったら、これからも4人の帆に後から風を送ってあげます。みんな大丈夫です!」
などと語り、今後もバックアップを続ける考えを明かしています。
こうして4人が退所することで『北島音楽事務所』は今春以降、所属タレントは北島三郎さんのみとなりますが、解散せずに事務所の運営は続けていき、『有限会社大野商事』名義で保有する競走馬の管理なども行っていくとしているのですが、週刊新潮によると事務所の規模を近いうちに縮小するそうです。
事情に詳しい芸能事務所関係者は、ここにきて北島三郎さん唯一のレギュラー番組終了や、4人の退所が発表された背景には、北島さんの体調不良もあるとし、「2016年には手足に痛みが生じる頸椎症性脊髄症の手術を受けたほか、4年前には自宅で転倒して左右の足の指を骨折しています。いまだに車椅子生活が続いていることも、事務所を縮小させる決断を後押ししたのでしょう」
と語っています。
北島三郎さんは喜寿(77歳)を迎えた2013年に、史上初めて『NHK紅白歌合戦』に50回出場を果たしましたが、この年をもって紅白からの引退を決断しており、この頃から現役引退に向けた準備を進めていた可能性があると前出の関係者は語り、「2年後には通算4,578回に達し、1968年から続く芝居と歌の座長公演にピリオドを打ちましたし、昨年には名古屋や大阪、福岡でファイナルステージを開催した。最終公演は思い入れのある東京・明治座が会場でした」
としています。
ただ、ファンの高齢化もあってか会場は空席が目立っていたといい、「北島の終活は、衰退が著しい演歌界の現状を象徴しているようにも見えます」
と芸能デスクが語っています。
週刊新潮はこのように、北島三郎さんの終活やその裏側を報じているのですが、これらの報道を受けてネット上では、
- キタサンブラックが儲けてくれるからもうゆっくりしなよサブちゃん
- 去年、コンサートに行きましたが一人で歌い切ったのは四曲ほど。とてもとても楽しみにしていたのに残念でした
- 86歳で体調不良も何も。人間40過ぎれば、大なり小なり3つは病気を抱えていると言われている
- 演歌界自体がいま過渡期なんだろうな
- 年末のが結構キツそうだったのでこれで見納めかと思っていたが、その後も頑張っていらっしゃったんだな。その気力が凄いわ
- 介護受けながらやっているとは思うけれど、それでも続けられないぐらいなんだろうな
- 86だもんな。いつどんな拍子に何かあってもおかしくない領域だから、ソフト・ランディングするには60周年はいい区切りだろ
などの声が上がっています。
北島三郎さんは年内に新曲を発売するほか、今後もコンサートやテレビ番組に出演するなど精力的に活動していくといい、生涯現役を貫く意向を示しています。
先月、『サブちゃんと歌仲間』の最終回収録後にメディアの取材を受けた際にも、以前と変わらず至って元気だったと『スポーツ報知』が伝えており、質問に対してもシャキシャキと答えていき、「質問が終わらぬうちにしゃべり出す“いつものサブちゃん”がいた」といい、カメラが回っていないところでも、補助されながらも極力自分で歩いていたとのことです。
ただ、北島三郎さん自身も体力の衰えを感じていることや、「俺が壁になっちゃいけない」「引き際は大切にしないと」との考えもあり、愛弟子たちを事務所から巣立たせると共に、自身の終活も着々と進めているようですね。
『日刊ゲンダイ』によると北島音楽事務所は今後、著作権や不動産などの財産管理をメインとしたファミリー会社になっていくそうで、それにあたって所属タレントや所有馬、従業員の“リストラ”も行われているとのことです。
長年にわたり演歌界を牽引してきた北島三郎さんも来年10月には米寿を迎えますし、かねてから引き際が大切だと語ってきたことから、芸能活動や事務所の規模縮小などは自然の流れで、多少の寂しさを感じるものの、北島さんはこれからも活動を続けていくとしており、引き続き体調には気を付けて、少しでも長く歌声を聞かせてほしいですね。