『ダチョウ倶楽部』の上島竜兵さん(本名=上島龍平 享年61)が11日未明に急死し、生前様々な番組で共演していた出川哲朗さん(58)、『ダウンタウン』の松本人志さん(58)、ビートたけしさん(75)も上島さんを追悼しています。
上島竜兵さんと同じく1985年にデビューし、同期の出川哲朗さんは所属事務所『マセキ芸能社』を通じて、「無念です。まだまだ竜さんとケンカしてチュ~したかったです。最高のライバルであり最高の友でした」
とコメントしています。
『東京スポーツ』(東スポ)によると、出川哲朗さんは11日にバラエティ番組の収録に参加したそうですが、目を腫らした顔でスタジオ入りし、かなり落ち込んでいて元気がなく、その憔悴ぶりから共演者たちも触れられない雰囲気だったそうです。
また、松本人志さんは自身のツイッター上で、上島竜兵さんの名前は出さずに、「今日は仕事でテンションを上げるのに少し苦労しました。同世代の仲間やからね…」
とツイートしています。
<↓の画像は、松本人志さんのコメント写真>
ダチョウ倶楽部が大ブレークするきっかけとなった『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)、『スーパージョッキー』(同)など、数多くの番組で共演していたビートたけしさんは、「上島、大変ショックです。40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい。」
と死を悼み、ダチョウ倶楽部の似顔絵も投稿しています。
<↓の画像が、ビートたけしさんのコメントと似顔絵の写真>
そして、出川哲朗さん等の追悼コメントを受けてネット上では、
- 我々外野には想像できないくらいツラいだろうな
- 芸人なら最後まで笑わせて。最後に泣かせないで欲しいよ
- 出川もホントに辛い中コメントしたんだろうな…。ホントに無念
- リアクション芸人として出川さんには長生きして欲しい。竜平さんを風化させないように。
- コメントを見て胸が苦しい…下積みから一緒にやってきた仲間で…若手の頃の方がある意味、辛いこと苦労したことがたくさんあっただろうに。
などの声が上がっています。
多くの芸人仲間、生前親交があった芸能人等が上島竜兵さんを追悼していますが、妻の広川ひかるさんをはじめ、ダチョウ倶楽部の肥後克広さん、寺門ジモンさん、「竜兵会」のメンバーである劇団ひとりさん、土田晃之さん、有吉弘行さん等は現時点でコメントを出していません。
上島竜兵さんの訃報は多くの人に衝撃を与え、所属事務所『太田プロダクション』も「あまりにも突然のことで驚きに堪えません」などとコメントしており、あまりにも突然の死によって、上島さんの死の真相を巡って様々な情報、憶測が飛び交っています。
東スポは上島竜兵さんと親しい知人に取材し、亡くなる前の様々な言動から「コロナ鬱(うつ)」を疑う声も少なくないものの、「いわゆるうつ状態ではなかった。亡くなる前日も仕事の話をしており、撮影現場に行くことを楽しみにしていました。過去にもそのような状態になったことはありません」
と、心の病気説をキッパリ否定したとしています。
また、持病の「糖尿病」の治療で通院はしていたものの、心療内科などは受診していなかったとし、何か思い詰めている様子も無かったことから、上島竜兵さんと親しかった人ほど、突然の訃報に対して「信じられない」と語っているといいます。
上島竜兵さんが通っていたという飲食店の店主も『スポーツニッポン』(スポニチ)の取材に、「4、5日前にすれ違った時に挨拶しました。変わった様子もなく、普段通りのもの静かな上島さんでした」
と明かしています。
その一方で、8日放送の特番『ドリフに大挑戦スペシャル』(フジテレビ系)の番組関係者は異変を感じていたとし、番組収録は4月中旬に数日間行われたそうなのですが、長年番組に携わるスタッフは、「いつもに比べて元気がなかった。周りも『大丈夫かな』と心配するほどでした」と語り、番組視聴者からも「顔が紅潮して汗をかき、声もリアクションも小さかったことを指摘し案ずる視聴者の声もあった」
としています。
<↓の画像は、『ドリフに大挑戦スペシャル』で共演の劇団ひとりさんとの写真>
週刊誌『週刊文春』のWeb版『文春オンライン』は、数日前に番組の打ち合わせで上島竜兵さんと顔を合わせたテレビ局関係者の証言を伝え、「少し怖さを覚えるほど元気だったのが、いまでも印象に残っています。どんな人か掴めない感じもあったので、心の奥底にはなにかを溜め込んでいたのかもしれない」
と語っています。
『スポーツ報知』はお笑い関係者の証言を伝え、「(訃報とコロナ禍の)関係が皆無とは言い切れない」「ダチョウ倶楽部さんは、アナログでこそ真価を発揮する芸人。上島さんも例外ではなかったと思います」「『コロナのせいで持ちギャグがやりにくい』と、上島さんが番組の収録で気を落としていたこともあったようです」「後輩芸人からのいじりやダメ出しに対して、昔よりも活気にあふれた切り返しができていなかったと感じていた」
としています。
上島竜兵さんは近年、複数のドラマなどに出演し俳優としても活躍していましたが、コロナ禍で本業の持ちネタが制限され、思うような活動が出来ないことへの不満を吐露していました。
また、公私共に親交が深かった志村けんさんが2020年4月に急死し、昨年1月放送のラジオ番組で「1人で酒を飲んでいると、思い出して涙ぐんだりすることがある」と語る場面もありました。
ただ、2020年5月にWebマガジンに寄せたコラムでは、志村けんさんの急死に「悔しくて、悲しくて、寂しくて、今でも信じられない」と心境を明かしつつも、「人間、生きてこそです!辛い時は、是非『男はつらいよ』か、『志村けんのバカ殿様』『志村けんのだいじょうぶだぁ』など色々な志村作品を見てください。絶対に元気が出て、笑顔になれます!辛い時代ですが、何とか乗り越えましょう!せ~の『やぁ~』。こんな時代から、今までの良い時代に『クルリンパ!』」
と綴っていました。
上島竜兵さんは、志村けんさんが亡くなったことへの悲しみ、コロナ禍で思うような活動が出来ないことを嘆きつつも、亡くなる直前まで数多くの仕事をこなしていましたし、これからの活動への意欲も語っていただけに、上島さんの死は未だに信じられません。
うつ病など心の病気を患っていなかったのだとすれば、一時的に気分が落ち込んでいて衝動的にということも考えられますが、上島竜兵さんの唯一無二のリアクション芸、人柄によって多くの芸人たちからも慕われ、上島さん自身も過去には「80歳になっても熱湯風呂に入りたい」「どんな状況でもどんな立場になっても、やりようがある」などと語っていたので、人には言えない何か大きな悩みを抱えていたのかもしれないものの、様々な苦難を乗り越えながら、年をとっても様々な芸に挑む姿を見せてほしかったです。