『2018 FIFAワールドカップ ロシア』で日本代表は決勝トーナメント1回戦でベルギー代表に敗れ、ベスト16入りという結果に終わり、次の代表監督を誰が務めるのかに注目が集まっています。
ロシア大会開幕2ヶ月前の4月には、2015年3月に代表監督に就任したヴァヒド・ハリルホジッチ監督の電撃解任騒動があり、後任には『日本サッカー協会(JFA)』の技術委員長で、過去にU-20とU-23の代表監督を経験している西野朗さん(63)が監督に就任し、下馬評では予選リーグ3戦全敗とも言われていたのですが、ベスト16入りという予想を覆す結果を残しました。
この結果を受けて、サッカーファンたちからは西野朗監督の続投を支持する声が多く上がっているのですが、過去にドイツ代表やアメリカ代表監督を務めたユルゲン・クリンスマンさん(53)が、監督候補として急浮上していることを4日付の『スポーツニッポン』や『デイリースポーツ』が報じています。
スポニチによれば、『JFA』は西野朗監督に続投を要請する方向で調整を進めていた一方で、外国人監督もリストアップしていたそうで、クリンスマンさんが次期代表監督に就任することが決定的な状況にあるとしています。
<↓の画像が、次期代表監督の最有力候補に浮上したユルゲン・クリンスマンさんの写真>
西野朗監督に続投させない理由は、「1勝1分け2敗で、退場者を出した10人のコロンビアにしか勝てなかった結果を疑問視する声」も上がり、それによって風向きが大きく変わる事になったそうです。
複数の関係者の話では、すでに水面下では本格的な交渉を行っており、このまま順調に交渉が進めば7月20日にも監督内定となり、同26日の理事会で正式決定となる見込みです。
日本側が提示している年俸は約2.6億円(200万ユーロ)で、クリンスマンさんは日本代表監督就任に前向きな姿勢を見せているとしています。
なお、『JFA』はクリンスマンさん以外にも、イングランド・プレミアリーグ『アーセナル』の監督を今シーズン限りで辞任するアーセン・ベンゲル監督(68)、イタリア・セリエA『ボローニャ』のロベルト・ドナドーニ前監督(54)など、複数の外国人をリストアップしていて、最上位としていたクリンスマンさんに交渉を行ったとのことです。
2紙はクリンスマンさんが次期代表監督の最有力候補だとしているのですが、一方で『日刊スポーツ』は西野朗監督の手腕が評価され、現時点では代表監督続投が最有力だとしています。
<↓の画像は、西野朗の写真>
次期代表監督候補としてはこれまでに、2020年東京五輪世代のU-21代表の森保一監督が兼任するという案も浮上していたものの、五輪を優先させるために見送る方針となったそうです。
このように様々な話が浮上しているのですが、『JFA』の田嶋幸三会長(60)はベルギー戦後の取材で次期代表監督について、「7月いっぱいには次の人を決めたいです。だからといって、安易に決めるつもりはないですけど」「次も西野さんがやるとか、新しい外国の人が来るかとか、そういうことは一切決まっていない。今はまだ白紙ですね」「外国人か日本人か、ということで考えてはいません。これまで、W杯予選を突破し、世界で成績を上げられる監督という基準の中で選んできました。」
と答えています。
西野朗監督本人は去就について聞かれると、「その話は…。ノーコメントで」と回答を避けていました。
そして、これらの報道を受けてネット上では、
- 西野さんに任せてチームの成熟度を高めた方がいいんじゃない?
- 就任して2ヶ月しか期間がないのに、コロンビア戦でしか勝てなかった結果を疑問視って。その考えの方が疑問視だぞ、サッカー協会。
- ワンポイントリリーフってのはわかっていたが、さすがに帰国する前から次期監督の話もちょっと性急過ぎるかな、もっと西野監督に敬意を払って欲しい。
- 今回の仕事としては悪くはなかったけど、今後4年間続けるとしたら西野は微妙だな。責任とかどうでもいいが、あまりにも選考が偏りすぎだわ。長期政権で一から作るには優しすぎるし、今必要なのは馴れ合いじゃない。実力重視で結果が出て来なきゃ非情に切れる傲慢な人ぐらいのが合ってると思う。
- ハリル監督が、訳のわからんイチャモンつけられて解任しているのに次に外国人監督がすんなりと来るかしら?多分、評判がある程度風化するまで西野監督が続投するんじゃないかなぁ。
- 。西野氏は監督としては2流だ。W杯も結局コロンビアにラッキー勝ちしただけ。川島を使い続け、ポーランド戦では超弱気博打を打ち、ベルギーには後半2点差を何もせずにひっくり返された。運は持ってるかもしれないが、それだけじゃ代表監督は無理。
- クリンスマンたしかにいい監督だと思う。でも、そうじゃないでしょ。なんで日本人監督を育てようとしないの?言葉の壁もいろいろ問題になってくるし、自国の強さを上げるには監督の育成も必要だと思う。4年後を見据えて日本人監督と一緒に成長して欲しかったな。協会はいろいろと間違えてるよ、絶対。
- また日本的な和を外人監督に求めるの?これじゃあ何故ハリル氏を切ったのか分からないじゃないハリル氏の前に早く動かすサッカーの意識は、間違いなく日本代表を変えてくれたと思うけど、それよりもチームの和を求めたんでしょう?もうさあ、若くても優秀な外人の技術コーチを招いて、監督は日本人にしたら?その方がチームに技術面がしっかり浸透するんじゃない?
- 誰を監督にしても、難癖付けられて数年後に解任させられる姿しか思い浮かばない。
などのコメントが寄せられています。
田嶋幸三会長は、ハリルホジッチ監督を電撃解任した理由について「選手たちとのコミュニケーションや信頼関係が薄れていた」と繰り返し語り、実際に選手たちからもハリルホジッチ監督への不満の声が上がっていました。
外国人監督の場合、通訳を介しての会話がメインとなるために細かいニュアンスなどが上手く伝わらなかったり、コミュニケーション不足の状態に陥る可能性もあり、加えて日本人選手の特性を熟知しているのはやはり日本人の指導者であるため、代表監督は外国人ではなく日本人監督の方が良いという声が多く上がっています。
一方で、やはりこれまでに代表や名門クラブチームなどである程度の成績を残し、監督としての高い能力を持つ人物を起用することによって、新たな戦術を取り入れるなどして代表チームのレベル底上げを図った方が良いといった意見もあり、代表監督を今後誰が務めるべきかについては様々な声がみられます。
西野朗監督がたった2ヶ月でベスト16入りの結果を残したので、引き続き西野監督に代表監督を務めてもらうというのは悪くない選択にも思えるのですが、『JFA』側は何となく新しい外国人監督を起用したいようにも感じられ、西野監督本人も続投したいとはあまり考えていないという話もあるので、やはりクリンスマンさんら海外の指導者を招くという形になる可能性が高いのかもしれません。
日本代表監督では、2014年に就任したハビエル・アギーレ監督が、過去に監督を務めていたクラブチームでの八百長試合に関与した疑いが浮上し、就任から約半年で監督を解任されるというトラブルも発生するなど、外国人の監督を起用した場合にはその分色々なリスクもありますが、果たして次期代表監督には誰が選ばれるのか注目したいところですね。