歌手・女優の“のりピー”こと酒井法子さんの元夫で、薬物事件で4度目の逮捕となった高相祐一被告(たかそう・ゆういち 53歳)に、一部執行猶予付きの実刑判決が下されたことが分かりました。
東京地方裁判所で24日に行われた判決公判では、検察側の求刑懲役2年に対して、東京地裁は懲役1年8ヶ月の実刑判決を言い渡し、うち懲役4ヶ月は保護観察付きの執行猶予2年としています。
日野浩一郎裁判官は判決理由について、「覚醒剤使用の前科がありながら、安易に知人から入手した覚醒剤を使用した。強い非難に値し、再犯の恐れも高い」
としています。
そして、高相祐一被告に一部執行猶予付きの実刑判決が下されたことに対してネット上では、
- 何度も捕まるやつに執行猶予の意味が解らない だからやめないんだと思う
- 悪いけど…もう難しいのでは?!人生、何度でもやり直しが利く…とは言うけど、この男は無理な気がする。
- 田代まさしより、清水健太郎よりやめられなさそう。この男、そもそも反省しているように見えないし。
- 実行猶予付けず実刑の方が本人の為だと思う。刑務所にいる限り薬物は出来ないから。出て来たら間違いなく手を出すだろうけど。
- こういうのを見ると、薬物は本当に怖いし、一回でも興味本位で手を出してはいけないとつくづく思う。再犯率が高すぎるよな。
買う方ももちろん悪いが、警察には売人をもっと真剣に取り締まってもらいたい。日本は薬物犯罪に甘すぎると思う。 - どんな施設に頼るより、服役するのが一番効果的だとは思うけど
- 4ヶ月を執行猶予2年にする事は彼の人生にプラスにはなるんでしょうかね?
一部刑の執行猶予って本当に有効なのか非常に疑問に感じるんですが。
などの声が上がっています。
高相祐一被告が違法薬物事件で逮捕されたのは今回で4度目で、覚醒剤での逮捕は2度目、実刑判決が下されるのは4年ぶり2度目となっています。
一度目は2009年に、当時の妻・酒井法子さんと共に覚醒剤の使用・所持の罪に問われ、懲役2年・執行猶予4年の有罪判決が下され、酒井さんとは離婚しました。
その後、2012年6月に合成麻薬・AMTの所持容疑で2度目の逮捕、この事件は嫌疑不十分で不起訴となり、2016年11月に危険ドラッグの所持・使用で逮捕され、2015年秋ごろから違法薬物の使用を再開していたことを認め、2017年3月に懲役1年の実刑判決が下されました。
高相祐一被告は2017年に仮釈放後、薬物依存の更生施設『ダルク(DARC)』に入寮し、依存から脱却するためのプログラムを受け、同時に社会復帰するために寮を出て、昨年6月から独り暮らしを始めていました。
その2ヶ月前の昨年4月から、両親の紹介で居酒屋でアルバイトを始めましたが、仕事以外のところで同僚から罵倒されるなどし、強いストレスを感じていた中で、昨年9月に東京・池袋の喫煙所で薬物の密売人と偶然再会、それをきっかけに密売人から覚醒剤0.3グラムを購入してしまったといいます。
それから1ヶ月後の昨年10月に、池袋の路上で職務質問を受け、尿検査をしたところ覚醒剤の陽性反応が出たことで逮捕、使用の罪で起訴されました。
そして、今年1月に初公判、2月に第2回公判が行われ、2回目の公判にはダルクの寮長ら2人の証人が出廷し、高相祐一被告の事件前の様子を語っていました。
高相祐一被告はダルクに入寮後、違法薬物使用をやめ続けるためのプログラム(全12ステップ)を受け、昨年4月に退寮した時点ではステップ4だったそうです。
そのため、バイトをしながら週2日の頻度でダルクに行き、プログラムを受けていたそうですが、その中で再び覚醒剤に手を出し、それを周囲に明かすことなく逮捕されたといいます。
情状証人として出廷したNPO法人の保健福祉士によると、プログラムを受けてすぐに状態が回復する人は少なく、2~3回ほどで回復する人もいれば、30年かけてようやく回復できる人もいるなど人それぞれといい、高相祐一被告は最初の逮捕から11年で、今後もダルクでプログラムを受けていけば、依存症を回復できると考えているとしています。
高相祐一被告自身も今後について、ダルクでプラグラムを受けることやダルクで働くことも考えているとした上で、「社会に出る12ステップというものを学び、十分理解した上で、それを実践しながら、あらゆる全てのことにそれを使い、何か問題が生じても解決し、乗り越えて社会生活を送っていけるようにしたいと思っています。あと自助グループにも生涯行き続ける必要があると思っています」
と語っています。
同じく薬物事件で有罪判決を受けた元プロ野球選手の清原和博さん、元俳優の高知東生さん等は、同じ自助グループの活動に参加し、ミーティングを行う中で前向きな気持ちになり、心の大きな支えになっているとしています。
高相祐一被告も出所後は、ダルクでプラグラムを受け、自助グループにも参加していくとしているのですが、高相被告は中学2年生ぐらいの時に初めて大麻を使用、20歳ごろから覚醒剤に手を出したと語っており、薬物の使用歴がかなり長いことなどから、薬物依存状態から回復するにはかなりの時間がかかるだろうと思います。
正直なところ、高相祐一被告は今後一生依存状態から抜け出せないのではないか、また数年後に、覚醒剤などの違法薬物事件で逮捕されるのではと思う部分もあるのですが、これまでの失敗を今後に活かし、周囲のサポートを受けながら回復していってほしいです。