多国籍K-POPグループ『NCT(エヌシーティー)』で、露骨な日本人差別が行われていると週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』が報じ、ネット上で物議を醸しています。
NCTは2016年に結成した23人組の多国籍グループで、韓国人が11人、中国人が4人、日本人が2人、この他にアメリカ、カナダ、台湾、香港、マカオ、タイの出身者がそれぞれ1人ずつ在籍しています。
所属事務所は、『東方神起』『少女時代』『SUPER JUNIOR』『SHINee』『EXO』『Red Velvet』『aespa』など、数多くの人気グループが在籍する韓国大手の『SMエンターテインメント』に所属しています。
NCTはグループ内で複数のユニットに分かれて活動しており、中でも2018年に日本デビューした9人組ユニット『NCT 127』(通称:イリチル)の日本人メンバー・ユウタさん(本名=中本悠太 26歳)は人気が高く、インスタグラムのフォロワー数は828万人を超えており、日本人ではお笑いタレント・渡辺直美さんの980.5万人に次いで2位となっています。
<↓の画像が、NCT 127・ユウタさんの写真>
グループ全体でもトップクラスの人気というユウタさんですが、露骨な日本人差別を受けているとデイリー新潮は報じています。
直近では5月28日に『NCT 127』が東京ドームで来日公演を開催し、ライブの模様をWOWOWが生中継したのですが、エンディングで各メンバーのソロカット映像が流れるも、中継ではユウタさんの映像のみ流れないまま終了したといい、デイリー新潮の取材にファンは「“また日本人のユウタだけが差別されたのか”とガッカリした」と語っています。
2020年に放送された韓国の音楽番組では、ユウタさんのソロ映像だけがカットされ、不自然な演出になっていたほか、同時期に公開された韓国メディアが主催の『アジアアーティストアワード』、雑誌『VOGUE KOREA』の動画などでも、理由は不明ながらユウタさんの映像のみがカットされていたとのことです。
これに対してファンからは疑問や怒りの声が噴出し、『VOGUE KOREA』は「Vogue loves YUTA! Don’t get me wrong」(和訳:VOGUEはYUTAを愛しています。誤解しないで)と釈明したものの、それ以降も露骨な差別的行為が繰り返し行われてきたことにより、ファンたちは不信感を抱いているそうです。
そして、東京ドーム公演でもユウタさんの映像のみカットされたため、日本でも露骨な“ユウタ外し”が行われるのは異常として批判が噴出、炎上状態になっていたようです。
東京ドームライブは円盤化され、9月28日に発売予定となっているのですが、ユウタさんのソロ映像のみカットされ炎上騒動に発展していることから、NCTの日本公式Twitterアカウントは先日、「Blu-ray作品は、ステージ構成、メンバーの表情、すみずみまで吟味した、この作品だけで観られる映像です」とアナウンスしていました。
<↓の画像は、NCT日本公式アカウントのツイート写真>
デイリー新潮は、WOWOWの中継でも行われた“ユウタ外し”の真相を確かめるため、意図的に差別的な行為をしたのかWOWOWに問い合わせたところ、「当公演はavex様が主催・制作を担当されており、弊社は今回その権利を購入して放送をしておりました。公演内容詳細については、avex様カスタマーサポートにお問い合わせください」
と回答したとしています。
この件について『エイベックス』にも質問をしたものの、期日までに回答が無かったといい、真相は明らかになっていないそうなのですが、意図的だと感じる数々の不可解な演出に対してネット上では、
- avexにとってYUTA外しは何のメリットにもならないわけで、ならどうしてこんな結果になったのか、しっかりとファンに向けて説明する義務はあると思うけどな
- 以前に『ENHYPEN』のグッズの一部で世界地図を扱ったものがあったけど、日本だけないという事件があったよね?
ああいう物は、チェックする人が何人も居るはずだから、「チェック漏れ」なんて言い訳は厳しい。明らかにわざと。
それを踏まえるとNCTの件は、スタッフとかに反日がいるから、カメラのスイッチングとかを操作してる可能性はあるんじゃない?と思った。 - 意図的に差別的に外したんなら許せないし、制作側のミスならプロらしからぬ失敗だと思う。
これだけヘイトについて世界が敏感になってる時によりにもよってそのミス(だとしたら)はありえない。だからやっぱり、意図的なものだろうなと思う - ユウタはいつも運営やスタッフに感謝の言葉を述べています。よってまわりのスタッフとの関係性は良いと思います。
なのでSMのトップに問題があるのではと思っています。日本人差別もありますがユウタに対するイジメのような気がします。 - 東京ドームでのコンサーは悠太のみならずメンバー全員の夢でもあった。最後の挨拶でリーダーのテヨンが感謝の気持ちと共に涙し、悠太もそれまでの苦労を思い泣いた。会場も祝福し完璧に成功したとても感動的なコンサートだった。
家に帰り録画しておいたwowowを見た。背筋が凍った。今までもこういうことは何度もあった。幸せな気持ちが一気に萎んでしまった。こんなことをさせた運営の罪は大きい。もう2度とあってはいけない。 - 悠太ペンではないですが、今までの彼への差別も常に憤りを感じていました。でも今回の事はあまりにも酷い。
事務所の対応は不誠実で毎回ファンを辞めたくなる。こんな事を放送される事が悲しくて恥ずかしくなる。
などの声が上がっています。
ユウタさんの映像カット問題は今回が初めてではなく、これまでも同様の行為が繰り返され、ファン等の間で物議を醸していたにも関わらず、来日公演でも明らかに不自然なソロ映像カットが行われていたとのことで、意図的な差別行為だと捉えられても仕方がないと思います。
こうした問題はNCTのユウタさんだけでなく、『SMエンターテインメント』に所属する別のグループでも度々発生しているようです。
2020年結成の4人組の多国籍グループ『aespa(エスパ)』には、母親が韓国人の日韓ハーフというジゼルさん(本名=内永枝利 韓国名=金枝利 21歳)が所属しているのですが、韓国の化粧品メーカー『CLIO』とaespaがコラボし、メーカーの公式ツイッターにその写真が投稿されたものの、なぜかジゼルさんの写真のみ公開されなかったため、ファンから疑問や批判が噴出し、後に4人の写真が公開されました。
他にも、『東方神起』のミュージックビデオに登場する世界地図に日本列島が無かったり、『Red Velvet』のミュージックビデオに登場する英字新聞に、「JAPS」「NIPS」「HIROHITO」「ATOMIC BOMB」「HIROSHIMA」などの文字があり、露骨な反日動画だとして騒動に発展しました。
それでも多くの日本人がSMエンターテインメントに所属するグループを応援しているものの、日本人を差別するような行為が現在も続けているのは非常に残念なことです。
ユウタさんは2018年に日本デビューを果たした際、日本での活動の“最終目標”として東京ドームでのライブを挙げており、それから4年後に実現したライブで、ユウタさんのソロカットのみ中継しないというのは、ファンでなくても酷過ぎると思いますし、どうしてこのような形になってしまったのか、ファンにしっかりと説明や謝罪をする必要があるのではと思います。
5月末には、世界的人気のK-POPグループ『BTS』がアメリカのホワイトハウスでジョー・バイデン大統領と会談し、人種差別と憎悪犯罪(ヘイトクライム)の防止、多様性の実現についても話し合い、メンバーたちは「急増する憎悪犯罪に打ちのめされており、歯止めをかけたい」などと訴えていましたが、K-POPグループ界隈で度々発生している差別的な問題も今後減っていくことを願うばかりです。