3人組バンドの“ミセス”こと『Mrs. GREEN APPLE』が27日、新曲『コロンブス』のミュージックビデオ(MV)を巡る炎上騒動後初めて公の場に登場し、28日発売の『Honda 新型FREED』の新CMソングとして、新曲『familie(ファミーリエ)』を書き下ろしたことなどが発表されました。
タイアップ曲『familie』の作詞・作曲を手掛けたボーカル&ギターの大森元貴さん(27)は曲について、「familieはドイツ語で『家族』という意味。人と人の繋がりみたいな、温かいものから着想を得ました」「コラボレーションだからといってそのことだけを意識するのではなく、自分が生きてきた中で理念や通ずる部分があるところとリンクさせていただいた。書くきっかけを与えていただくような感覚で、楽曲制作はすごく楽しかったです。」
と語りました。
<↓の画像が、『Honda 新型FREED』新CM発表会に出席したMrs. GREEN APPLEの写真>
(左から)キーボード・藤澤涼架さん、ボーカル・大森元貴さん、ギター・若井滉斗さん
イベントでは『コロンブス』のMVを巡る炎上騒動には言及しませんでしたが、ファンへの思いを聞かれると、「昨年、今年上半期とファンの方の存在にすごく助けられ、支えられたと実感させていただきました。」「これからも一緒に思い出を作ることを大切にしていきたいです」
と答えていました。
Hondaの担当者は新CMソングとしてMrs. GREEN APPLEを起用した理由について、「FREEDの魅力をしっかり表現していただけると考えた。幅広い世代に愛されているアーティストなので、FREEDを知らない人に知っていただけると思い、書き下ろしをお願いした」
と説明しています。
Mrs. GREEN APPLEは、4月から5ヶ月連続でタイアップ曲をリリースすることを発表しており、4月リリースの『ライラック』はアニメ『忘却バッテリー』の主題歌、5月リリースの『Dear』は映画『ディア・ファミリー』の主題歌、6月リリースの『コロンブス』は、『日本コカ・コーラ「Coke STUDIO」』のキャンペーンソングに起用されています。
しかし、『コロンブス』はMVの内容が人種差別的で、「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていた」として、公開から1日足らずで公開停止となり、所属事務所や大森元貴さんが謝罪コメントを発表し、さらにコカ・コーラ側は同曲を使用の全映像を公開停止としました。
なお、『コロンブス』の曲自体には一切問題はなく、YouTubeでは現在も楽曲のみの公開は続いており、再生回数は公開から2週間で約630万回を記録しています。
しかし、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では歌唱曲を変更、『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)は出演見合わせとなり、20日放送の『SONGS』(NHK)は『コロンブス』を披露しませんでした。
このように『コロンブス』はテレビ番組で歌唱禁止状態にあり、関係各所の対応も物議を醸す中で、新曲『familie』のタイアップが発表されネット上では、
- シンプルにHONDAのイメージ落ちるな なぜすぐに何事も無かったかの如く起用するのだろう
- ファンに….って、何か 体よく美談に変換された感じでキモチ悪い
- Mrs.GREEN APPLEの曲に支えられてます! 今回色々とありましたが、これからも楽しい楽曲を期待してます!
- 世界的な企業であるHONDAさんがCM曲タイアップをそのまま進めて下さったことが本当に嬉しい。そしてこの素晴らしい曲が世に出たことが嬉しい。
- コロンブスのMVはどうかと思ったけどやっぱり改めてミセスの曲っていい曲ばっかだなぁ
- 才能は本物なんだし、扱うテーマについてはよく考えてほしい。
などの声が上がっています。
バンドの顔である大森元貴さんは今年1月に突発性難聴を発症し、それに続いて『コロンブス』のMV炎上騒動があり、今後の活動を心配する声も上がっていましたが、今日のイベントでの姿を見る限りは変わらず元気そうで、ホッと一安心したファンも多い様子です。
あの騒動からまだ2週間しか経っていないため、新曲のタイアップを巡っては批判の声も少なくなりませんが、Mrs. GREEN APPLE側は早々にMVの公開を停止、そして非を認めたうえで謝罪コメントを発表しており、一連の問題を深く反省したうえでトラブルの再発を防止し、これからまた前進を続けていってほしいと思います。