『King Gnu(キングヌー)』のボーカル&ギター・常田大希さん(つねた・だいき 32歳)が主宰の音楽プロジェクトで、今年アメリカとイギリスのレコードレーベルと契約した『MILLENNIUM PARADE』(略称:ミレパ)が、世界9都市を巡る初の世界ツアー『WHO AND HOW TOUR 2024』の全公演中止を発表しました。
世界ツアー注視の理由については、「準備を進めていく中、MILLENNIUM PARADEとして 目指す演出ならびにクオリティーを全公演で再現できないことが判明し、諸般の事情を鑑みて アーティストとスタッフで協議を重ねた結果、全公演を中止せざるを得ないという判断に至りました。」
と説明し、ファンや関係者に謝罪しています。
また、バンドでクリエイティブ・ディレクターやベースなどを担当の佐々木集さんはX(旧ツイッター)で、「想像していた演出内容を具現化するために、今まで色々と試行錯誤をしてきたのですが、今回のツアーでは実現することが出来ず、ライブを重要視しているプロジェクトにおいて、協議の上、強行突破することは得策ではないと判断させていただきました」
と、ツアー中止の理由を説明しています。
<↓の画像は、佐々木集さんのコメント>
MILLENNIUM PARADEのライブで演出担当のアートディレクター・川内雄倫さんはXで、「演出担当の私はこんなヴィジョンを構想してました 未だ思考錯誤と実験をしてます 皆さんの前で これを超える見たことない舞台を届けるよう諦めず鬼精進していきます」
と綴っています。
<↓の画像は、ライブの演出担当・川内雄倫さんのX投稿>
この発表を受けてネット上では、
- 中途半端な公演はしないっていうミレパの意思が伝わった 必ず次を待ってます!!!!
- 楽しみがほんの少し先になっただけやんな!? さらにさらにぶっ飛んだミレパを楽しみに待ってるぜ
- 凄い決断です…思い描いていることができなくてもオーディエンスがわかるはずもないので、やっつけでやってしまうこともできたはず。
それをせずにこんなに大きなワールドツアーを中止する!と言えるのは本当に凄いです! ますます楽しみになりました チケ運上げて待ってます - チケット売れなかったのなら売れなかったと言ってくれた方がかっこいいのになぁ
- 為替と海外の物価高で全然想定の予算内では収まらなくなったんじゃないかな。
このままだと客が入っても赤字になるから、それなら傷が深くなる前に中止にしようっていう判断。 - 去年から企画していたツアーなら、客入りの問題もあるだろうけど予期しない大幅な円安で、現在の予約数がたとえ想定内だったとしても採算が取れなくなったんだろうね。
- 要するに採算が取れないということなんだろうな。海外人気アーティストクラスの演出を希望したけど会場もアリーナクラスではないし公演数も少ない。そりゃ大赤字だよ。
- チケット発売後に「クオリティが…」って順番がおかしいと思うのだけど。
チケットが売れなかったからでは?と勘ぐってしまう。世界で人気あるんですか?
などの声が上がっています。
MILLENNIUM PARADEは、常田大希さんが自身のクリエイティブチーム『PERIMETRON(ペリメトロン)』のメンバーと共に、「世界から見た東京の音」をテーマに音楽などを発信していくプロジェクトで、2019年から始動し、2021年には「millennium parade × Belle(中村佳穂)」として『NHK紅白歌合戦』にも出場するなど、不定的に活動を行ってきました。
今年5月には、アメリカのレコードレーベル『EPIC US』、イギリスのレコード会社『RCA UK』と契約を結び、これを機に本格的に世界進出することを発表し、世界進出の第1弾シングルとして『GOLDENWEEK』を配信リリースしました。
そして、翌月に初の世界ツアー開催を発表し、メキシコ・メキシコシティ、アメリカ・ロサンゼルス、ニューヨーク、カナダ・トロント、ドイツ・ベルリン、フランス・パリ、イギリス・ロンドン、オランダ・ユトレヒト、そして東京を含めた9都市で全10公演を行う予定でした。
チケット販売もスタートしている状況で、全公演中止の理由は、「目指す演出ならびにクオリティーを全公演で再現できないことが判明した」としているものの、それらを事前に確認していなかったのはおかしいとして疑問の声が上がってます。
また、MILLENNIUM PARADEは海外のレーベルと契約したものの、これまで海外で活動していたわけではなく、世界でどれほどの人気・知名度があるのか不明なことから、実際には海外公演のチケットの売れ行きが悪く、赤字となる前に中止を決断したのではないか等の憶測も飛び交っています。
MILLENNIUM PARADEは映像などの演出にもかなりこだわっているようなので、目指しているクオリティが再現できないという理由での中止も納得できなくはないですが、本格的な世界進出に向けたツアーがこうした形で中止となったのは何とも残念な話で、しっかりと準備を整えて近い将来再挑戦してほしいです。