ブログや動画共有、レンタルサーバーなどのWebサービスを手掛ける『FC2(エフシーツー』の創業者で、2008年まで社長を務めていた高橋理洋容疑者(たかはし・りよう 51歳)が、わいせつ電磁的記録媒体陳列容疑で京都府警に逮捕され、ネット上では様々な声が上がっています。
<↓の画像が、FC2創業者・高橋理洋容疑者の写真>
京都府警の発表によると、高橋理洋容疑者の逮捕容疑は、ネット関連サービス会社の元社長の弟ら男4人と共謀し、2013年6月にFC2動画の会員が投稿したワイセツ動画を、大阪市内のネット関連サービス会社『ホームページシステム』を通じてサイトで公開し、ワイセツ動画を閲覧できるようにした疑いが持たれています。
FC2はアメリカに本社を置いていますが、ホームページシステム社が国内ユーザー向けに実質的にサイト管理、運営をしていたとみられるため、国内法が適用できると判断したといいます。
高橋理洋容疑者は逮捕容疑の2013年当時はアメリカに住んでおり、取り調べに対して「アメリカの会社でしたことなので、日本の法律に違反しないと思っていた」などと供述し、容疑を否認しているとのことです。
京都府警は2015年に逮捕状を取り、国外逃亡を続けている高橋理洋容疑者を国際指名手配(国際海空港手配)し、その後も逮捕状の更新を続け、7日に韓国から帰国することが判明し、同日夜に関西空港に到着したところを逮捕したそうです。
高橋理洋容疑者の逮捕を受けて、2022年の参議院議員選挙で“ガーシー”こと東谷義和さんと共に容疑者を擁立した、『NHK党(NHKから国民を守る党)』の立花孝志党首はYouTubeで逮捕に言及し、「恐らく、無罪あるいは有罪になったとしても執行猶予がつくと思いますので、高橋理洋さんが帰国されたことは僕は良かったと思います」「本人も逮捕されると分かっていて、あえて日本に戻ってきたと思います」
などと語っています。
また、ネット上では、
- わいせつ物の取り締まり自体が時代遅れ。ネットがあれば海外のものが入ってくるし、それで公序良俗が乱れたということもないのだし。
- 無修正を公開したことで誰も困る人いないんだし、合法化して世界中に配信しまくってたくさん稼ぎまくらせ、その分たくさん日本に税金を納めてもらうのが皆にとっていいと思うんだが。
- 実が伴わない逮捕。国内で取り締まった所で外国サイトでその手の画像や動画は見れてしまうし、子供相手でも強制的に表示される猥褻広告の方がよっぽど有害。
国会は有識者の意見を真摯に取り入れた実のある法を作ってくれませんか? 常に利権を絡めるからこうしたナンセンスな歪みが生まれる。
などの声が上がっています。
FC2を巡ってはこれまでに、複数の運営サイドや無修正の動画投稿者らが逮捕されていて、高橋理洋容疑者の弟らも2013~2014年にかけて、FC2でわいせつ動画を閲覧できる状態にし、不特定多数の人に閲覧させていたとして2015年に逮捕され、公然わいせつ、わいせつ電磁的記録陳列の罪に問われました。
高橋理洋容疑者の弟らは、わいせつ動画のアップロードには一切関与しておらず、動画投稿者との共謀なども成立しないとして、一貫して無罪を主張していました。
しかし、FC2でわいせつ動画が配信されることを認識したうえで、利用者を増やそうとしていたなどとして、第1審で懲役2年6ヶ月・執行猶予4年、罰金250万円の有罪判決が下され、最高裁まで持ち込みましたが判決は覆えらず、2021年に第1審の有罪判決が確定しました。
一方の高橋理洋容疑者は海外に逃亡し、アメリカ人の女性と結婚して帰化、子供をもうけ、アメリカやタイ・バンコク、ドバイなど海外を転々とし、ガーシーさんのYouTubeチャンネルなどに出演したり、選挙に出馬した2022年には人気YouTubeチャンネル『街録ch』や週刊誌『週刊現代』のインタビューにも応じていました。
それぞれのインタビューでは、指名手配されていることで日本に帰国できないとしながら、2021年には父親が亡くなり、「日本にいる病気の母親に会いに行きたい」との思いを明かしていました。
また、国際指名手配されたことに関しても「いわれのない罪をなすりつけられたと思っています」とし、その理由としてFC2がアメリカの会社で、事件当時は代表を退いていたことを挙げ、それでも自身が罪に問われるのであれば、他の同類サイトも検挙されて然るべきだと訴えていました。
FC2に警察の捜査が及んだ背景についても、「聞く所によると、あるIT企業に政治家や警察のOBの天下りが沢山おり、それらの人脈からFC2に攻撃を仕掛けてきているとのことです。その企業と繋がりのある友人に一方的な白旗で和解を申し込むようお願いしましたが、聞き入れてもらうことは出来ませんでした。」
と語っていました。
インタビューではこの他にも、海外に渡ってからはやる気を失い、仕事もせずに退屈な日々を送っていた中で、元々知り合いだったガーシーさんが暴露系YouTuberに転身、そしてドバイに来たことがきっかけで、やる気が湧いて再び仕事を頑張るようになったとも語っていました。
しかし、ガーシーさんはその後帰国して逮捕され、今年3月に懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受け、これによって現在は日本で配信活動などをしています。
こうした周囲の動きや、病気の母親に会いたいとの思いから、高橋理洋容疑者は逮捕されることを決意したのか真意は不明ながら、今後起訴されて裁判ではどういった判決が出るのかに注目したいです。