対戦型格闘ゲーム『デッドオアアライブ(DOA)』シリーズ(コーエーテクモゲームス 旧・テクモ)の元トッププレーヤーで、eスポーツの世界大会『World Cyber Games(WCG)』で2005年に優勝した経歴を持つ「活忍犬(かつにんけん)」こと無職・戌亥知行容疑者(いぬい・ともゆき 33歳)が、空き巣の疑いで3月31日に逮捕されていたことが明らかになりました。
<↓の画像が、“活忍犬”こと戌亥知行容疑者の逮捕報道写真>
警視庁の発表によると、戌亥知行容疑者は今年2月の昼過ぎ、東京・練馬区内の住宅1階の窓ガラスを割って侵入し、居間に保管されていた現金260万円を窃盗した疑いが持たれているとのことです。
戌亥知行容疑者は取り調べに対して容疑を認め、犯行動機や余罪について「活躍していたゲームが下火になってしまったので、生活費を稼ぐためにやった。ゲームの世界で稼ぎにくくなり、2016年ころから他にも100件ほど空き巣に入った」などと供述しているそうです。
<↓の画像が、“活忍犬”こと戌亥知行容疑者の逮捕報道写真>
警視庁の調べでは、戌亥知行容疑者の自宅からは現金の一部や侵入時に使用した道具が見つかっているといいます。
戌亥知行容疑者は「活忍犬」という名前で活動し、格闘ゲーム界隈では有名なプレーヤーだったそうで、2005年にeスポーツの世界大会『World Cyber Games』で、『デッドオアアライブ2 アルティメット』部門の日本代表に選出され、見事に優勝を果たして優勝賞金1万5000ドル(当時のレートで約180万円)を獲得しています。
<↓の画像は、2005年に優勝した時の“活忍犬”こと戌亥知行容疑者の写真>
また、2007年にも『デッドオアアライブ4』の日本代表に選出され、2013・2014年は『デッドオアアライブ5』の複数の大会で優勝しており、同ゲームのトッププレーヤーだったようです。
しかし、戌亥知行容疑者は数年ほど前から大会には出場しておらず、どうやらその頃から空き巣を始めた様子なのですが、この報道に対してネット上では、
- eゲーマーの末路wwww
- ハンドルネームに相応しいな
- セットウ オア アライブ
- 犯罪者予備軍 eスポーツプロ
- Eスポーツの窓口を広げたらこういう犯罪者が増える
- 活忍犬さん、完全にeスポーツ復帰の道は絶たれてしまった… いつかDoaに戻ってくると思ってたのに…
- 活忍犬氏のこと色々調べたけど、なかなか味わい深い人ってことはわかった 2014年までは大会出ててその後音沙汰なし。闇深
- いくら活躍してもセカンドキャリアに繋がらないからこうなるんだよな…
- ゲームばっかやってても他の技術は無いからな。下手に優勝なんかしてプライド持っちゃったら、その後が不幸になるんだろうな
などのコメントが寄せられています。
数年前から日本でもeスポーツという単語を耳にする機会が増え、昨年は「eスポーツ元年」などと言われており、『2018ユーキャン新語流行語大賞』のトップテンに「eスポーツ」が入るなどしています。
このeスポーツというのは、対戦型のコンピューターゲームをスポーツ競技として捉える際に使用される名称で、将来的にはオリンピックの正式種目になる可能性もあると言われており、2022年に中国で開催される『アジア競技大会』では、様々なスポーツに混じってeスポーツがメダル種目として採用されています。
それぞれのゲームのトッププレーヤーたちにはスポンサーが付き、国内外の大会出場で得られる賞金などで生活しており、世界には年収が億単位というプレーヤーもいますが、日本のeスポーツ・トッププレーヤーのウメハラさん、かずのこさん、ときどさん等でも年収は3000万円程度とも言われています。
昨年12月に行われた対戦型オンライン・トレーディングカードゲーム『シャドウバース(Shadowverse)』の世界大会では、日本人のふぇぐさんという方が優勝を果たし、優勝賞金100万ドル(約1億1000万円)を獲得して「日本人初の賞金1億円プレーヤー」などと話題になったようですが、ゲームだけで生計を立てられる方は数えるほどしかいないそうです。
今回、空き巣で逮捕された戌亥知行容疑者は、そうした厳しい世界で生き残ることができずに、3年前からこれまで約100件もの空き巣をしたと供述しているのですが、元世界チャンピオンが窃盗事件で逮捕されるというのは何とも残念な話です。
YouTuberなどと同様に、今後さらにeスポーツは注目を集め、競技人口は増えていくとみられますが、戌亥知行容疑者のようにeスポーツの選手たちが何か事件を起こし、逮捕されたなどの報道が増えていくのでしょうかね…。